企業インタビュー
[ 株式会社ユーシン精機 ]
【企業インタビュー】グローバル企業へ成長!株式会社ユーシン精機の強みと中途採用について
業界最後発のメーカーでありながら、業界に革命を起こし、世界トップシェアを走り続けている同社。日本機械学会賞(2018)を受賞、「IoTを使った工場のみえる化」の実現、など革新的な技術と開発力で話題の企業様です。今回はそんな同社の事業の強みや開発力の秘訣、中途採用の実態について迫ります!
株式会社ユーシン精機 執行役員 総務部責任者 小田 康太様
2015年10月に中途採用で入社。総務・人事・働き方支援の仕事に従事し、「働き方改革」の推進など職場改善から、「組織づくり」など経営課題を踏まえた管轄分野の運営まで、幅広い仕事に取り組む。
ユーシン精機の事業と強みについて
御社の事業について、プラスチック射出成型品の取出ロボットを軸に製品を開発されていますが、最後発で、なぜそこに注力しようと思われたのでしょうか?
設立当時は、自動機のニーズが増えており、お客様の要望に応じて様々なものを作っていました。プラスチック産業は、グローバルに市場の裾野が広く、持続的にビジネスの発展が期待できる分野であると考えて、取出ロボット事業に本格参入しました。また、自社でものづくりを行うメーカーになろうという思いもありました。創業者や現社長をはじめ、先人たちのたゆまぬ努力のおかげで、現在は業界をリードする企業に成長しました。
現在の御社の業界の中での立ち位置や強みについてお伺いしたいです。
当社は品質にこだわった製品を作っています。当社を選んで頂けている理由は、大きく2つだと思っています。一つは商品力・もう一つはアフターフォローです。商品力の源になっているのが開発力でして、 新製品を作る際は5年、10年先を見据えた製品開発に取り組んでいます。
例えば、最新機種のハイエンド製品取出ロボットのFRAは「省人化」、「現場の安全向上」、「多品種少量生産」など、お客様が将来課題と思われる部分について仮説を立てて、そこを解決できるような製品の構成を考えております。将来のお客様のニーズを的確に予測して、「だれもが簡単で使いやすいロボット」をコンセプトに開発に取り組み、新たな振動制御機能、新型コントローラー、IoTサービスの導入、国際安全規格対応などの機能を搭載し、市場に付加価値を訴求できるよう製品・サービスを提供しています。また、アフターフォローも全国約60名のサービス員体制でフォローしています。きめ細かいフォローによりユーシン精機への信頼も高まり、更新案件の獲得につながっています。
ハイエンド製品取出ロボットFRA
「IoTを使った工場のみえる化」というところで、他のメーカーの装置を含め、工場全体の稼働状況が御社のシステムを通して見れるといった、革新的なシステムを構築されていますが、製品の開発には中途で入社された方のご活躍もあったのでしょうか?
まさに、中途採用で入社したメンバーも中核となって考えた仕組みでして、簡単にいうとクラウドを通じて、生産性や成形品質の向上に不可欠な情報の「見える化」を実現しています。お客様にとっては簡単・手軽に管理がやりやすくなったとご評価のお言葉を頂いています。これが実現できたのも、これまでの開発努力とお客様のご愛顧のおかげだと感謝しております。
御社は先手先手で 新しい製品を世に出されている印象があるのですが、 その開発力の秘訣は何だと思われますか?
開発メンバーの 弛まぬ努力だと思います。当社のスローガンに「出来ない無理は出発点」というものがありますが、製品コンセプトを考えるときに、多くの課題や困難があっても、一歩先の将来のニーズを考えて、開発に落とし込んでいく姿勢を重視しています。やはり「常に業界で新しいものを生み出していきたい」というパイオニア精神が、開発力に繋がっているのだと思います。実は当社の創業者がそういう人でした。「自分達で作った製品を売るメーカーになろう」という創業者の精神が社員に受け継がれているのだと思います。ですから、「 最後発だけど新しいことをやろう」というのも当社に根付いている文化があるからこそなんです。
ユーシン精機の将来像について
会社の将来像について、目指されていることや小田様の思いをお伺いしたいです。
会社の将来像については、プラスチック業界の将来を見据え、人にやさしい革新的な技術で社会の信頼を得て貢献していく会社を目指したいと考えています。私なりの考えや思いをお伝えしますと、持続的な成長力があり、全てのステークホルダーに価値を提供できる会社、また、顧客価値を考え革新ある製品・サービスを創造し、グローバルに活躍できる会社でありたいと思っています。
そこを目指すにあたり、課題に感じているところはありますか?
「部門を超えた全体最適化を目指すチームワーク」ですね。メーカーは上工程から下工程に作業が流れていき、その間に色んなことが起こっています。例えば、ロボットをつくる工程でも、部品の注文、機械加工、組み立て、検査、出荷、というふうに外部の組織を含め、色んな部門が関わってきます。やはりそれぞれの部門で仕事をしていると、自身が所属している部門以外について、どうしても見え辛い部分があったりしますので、そこが部門を超えたチームワークの難しいところだと感じています。
部門を超えて全体最適を目指すチーム ワークや、仕組作りを実施するにあたり、各部門、決められたミッション・自分が設定したミッションを絶対頑張る、やり遂げるという意志で仕事に取り組むことが重要だと考えています。これからご入社いただく方も、「ひたむきに努力ができる」「チャレンジができる」「チームワークで仕事ができる」こういった人材を求めています。目指していきたい会社像でもあります。
社風・企業文化について
御社の社風についてお伺いしたいです。新製品の開発に加えて、社内の働き方改善や新本社工場の建設など、スピード感をもって業務を推進されているイメージがありますが、いかがでしょうか?
ありがとうございます。もともと当社は、「今まで築いてきたものをしっかり維持・発展していこう」という社風でしたが、会社がどんどん成長していくに連れ、特にここ最近は「新しいことに挑戦していこう」という社風に変化してきています。
実際に働かれている社員の皆様も、そういった変化を感じているのでしょうか?
そうですね。働く中で変化を感じ、共鳴してくれる社員が増えていると思います。「それしたかったんです」「こういう働き方したかったんです」という声も出増えてきました。ですから、これからはこうした当社の社風や思いに共感して、チャレンジ精神を持って一緒に取り組んでくれるメンバーを更に増やしていきたいです。
今後は、さらに社員の皆様が意欲的にチャレンジしていくような社風になっていくのでしょうか?
今まさに、社員のアイデアやチャレンジが生まれてくる仕組みづくりが目標になっています。社内でも、チャレンジしたい社員が積極的に手を挙げてくれることが増えてきていますが、そこをさらに、後押しして支援できるような環境づくりをしたいと思います。
こうした社内の変化に合わせて、コーポレートアイデンティティを見直されていると伺いました。
そうですね。コーポレートアイデンティティの見直しは、私もプロジェクトのメンバーとして取り組んでおります。現在は、これまで会社が築いた強みや良さを継承すること、新しい時代を切り開くために必要な姿勢を明確化し、ブランドの向上を図っていくことを目的として、会社の信念、価値感をまとめるプロジェクトを進めています。
会社のイメージについては、どのように決められるのでしょうか?
取組み例のご紹介ですが、3年前、会社のイメージについて社内でディスカッションをしまして、みんなが持っているイメージを掴むために、アンケートを実施しました。
結果として、社員が会社について期待しているイメージとして、”革新・チャレンジ”、”お客様からの信用・信頼”、”ハートフルテクノロジー”、”まじめ・堅実”、“チームワーク、フレンドリー”、といった方向性を強めたいという声が多かったです。
こうした社員の思いを具現化するために、「飛躍のための組織づくり」を目指し取り組み始めています。例えば、社員の定着・成長のため、成果や能力を適切に評価し、個々の力を最大限に引き出せるような制度づくりは今後の重要課題です。
ハイエンド製品取出ロボットFRA」展示エリアにて撮影
左)弊社コンサルタント田熊
中途採用について
御社は「中途採用」にも非常に注力して取り組まれているように思いますが、いかがでしょうか?
そうですね。なぜ中途採用に注力しているかという話ですが、そもそも私が入社した当時、会社の中期経営目標として「売上高300億円を目指す」という目標を掲げていまして、「商品力の強化」「グローバル展開の強化」「人材育成」「新規事業の積極的展開」、この4つに注力していくという方針でした。この軸は現在も変わりません。
私としては、やはり「人材育成」に強い想いがありまして、「人材=人財」、社員は会社の大切な財産ですので、当時から中途採用 に非常に力を入れています。当時は社内のリソースが少なく、限られた時間、限られたメンバーの中でできることに取り組みはじめまして、それが今では、タイズさんを含め縁が広がり、継続して中途採用に注力できるようになりました。2016年度から現在まで、中途採用でご入社いただいた方の合計人数は約60人にもなります。
中途入社の方の教育・研修体制についてお伺いしたいです。
基本的には専門領域で活躍いただきたいので、入社後は、スタートアップの研修と、任意でビジネススキルアップの教育を受けていただいてます。また、管理職に向けてのリーダー研修や個人が希望すれば自由に受けていただける通信教育制度を整えております。
また、比較的立ち上がりが早い方には、新しい課題にもどんどんチャレンジしていただき、成果を出していけるような環境を用意することを大事にしています。
会社全体として重視されている項目として、先ほど「人材育成」のほかに「商品力の強化」「グローバル展開の強化」「新規事業の積極的展開」が挙げられましたが、中途採用ではどのような人物を求めていますか?
当社は例えば「新規事業の開発に挑戦する」、「海外展開を積極的に進める」、「営業サービスの質を向上する」、などさまざまなことに取り組みますが、そのためには、「開発に挑戦する人材」「海外グローバル展開ができる人材」「営業人材とそれを支える人材」が必要です。結局「人」が重要なんです。
ですから、当社の目指す方向や課題感を理解して、一緒に取り組んでいただけるような即戦力の方に来ていただきたいですね。実際、当社では中途採用の方が活躍していまして、色んなメンバーの努力のおかげで新しい製品が出せるようになりましたし、こういった賞(以下、掲載)もいただけるようになりました。
優秀省エネ機器・システム表彰で「日本機械工業連合会会長賞」をFRAが受賞
「第48回機械工業デザイン賞」をハイエンド製品取出ロボットFRAが受賞
「レッドドット・デザイン賞プロダクトデザイン2019」をFRAが受賞
中途採用 の面接では、どのような点を重視してみられているのでしょうか?
中途採用の面接で必ず聞いている質問は、「企業を選ぶ際に何を重視しているか」です 。実際、色んな回答がありますが、「自分が経験したことを活かせるか 」という答えが多いですね。 あとは「新しいことをどんどんやりたい」という方も多いです。
当社としても、チャレンジ精神を持っている方をお迎えし、社内に新しい風を取り入れることで、飛躍のための壁を突破できる気がしています。部門を超えたコミュニケーションにも率先して取り組んでいただけるような、周りを巻き込んで、他の社員にも良い刺激を与えてくれる方が理想ですね。
「チャレンジ精神を持っている」以外に重視したいポイントはありますか?
当社ではチームワークを大切にしていますので、チームで連携して仕事をすすめられる方というのは1つの大事なポイントだと思っています。
最後に、応募を検討されている方に向けてメッセージをお願いします。
あらためて、当社は未来への飛躍に向けて、もっともっと成長していきたいと考えています。そのためには、新しいことへの挑戦やイノベーションをしていくことが非常に大切だと考えています。ですから、社員の方には「どんどん積極的に遠慮なくチャレンジしてほしい」という思いを持っています。また、当社は大きな組織ではないので、その分自分のチャレンジが響きやすい環境というのも1つの魅力だと思います。なお、当社は新卒採用と中途採用の区別は設けずに平等を重視して採用・育成に取り組んでいます。
実際に中途採用で入社された方に、なぜ当社に入社したのか聞くと「会社の規模や雰囲気が良かった」という意見をよく聞きます。大企業ではなく、中堅企業のなかで自らの力で新しいチャレンジをして、やりがいを実感したいという方が多いです。そういう志向の方が実際ご活躍されています。ですから、こういった働き方に興味を持っていただける方は、是非、門をたたいて欲しいと思います。タイズさんにもぜひ力を貸していただきたいですね。
それでは、皆様のご応募をお待ちしております。
本日は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
この取材は「田熊 聖樹」が担当致しました。