世の中の気になる調査
<簡単・わかりやすい>働き方改革とは?
今さら人に聞けない「働き方改革」について、知っておくべき最低限の知識をまとめました。わかりやすく簡単な文章で解説していきたいと思います!
―目次―
1.働き方改革って何?
2.働き方改革を実施する目的は?
3.働き方改革で行う取り組みとは?何が変わる?
働き方改革って何?
ざっくり言うと、『働く人のそれぞれの事情に合う、多様で柔軟な働き方ができる社会を実現するための改革』です。
具体的に、労働基準法・労働安全衛生法の見直しを進めて、現在社会問題にもなっている『長時間労働』や『非正規労働者に対する不合理な待遇差』などに対応するため、労働制度の抜本的な改革が考えられています。
→そこで、『個人の環境や能力にあった働き方を、自分で選択できること』を目指し、また働く人の立場で取り組むとし、これらに関する法律が平成31年4月1日から施行されます。
働き方改革を実施する目的は?
日本では現在、『人口減少に伴う労働者数の減少』が深刻になってきており、このまま放っておけば、日本の成長力は大きく毀損されかねない状況です。
労働力不足が問題として叫ばれる中、これまでは「女性」「高齢者」の活用という観点で様々な施策により対応策がとられてきましたが、いよいよそれだけでは不足を補えない「待ったなし」の状況が現在の日本の労働環境と言えます。
そこで、安倍首相が提唱する「一億総活躍社会」・・・つまり少子高齢化に歯止めをかけ、50年後も人口1億人を維持し、家庭でも職場でもライフスタイルに合わせた活躍ができる社会を実現する、そのための改革=働き方改革が必要となってきたのです。
働き方改革で行う取り組みとは?何が変わる?
働き方改革法案で、企業が適用しなければいけない8つのことを簡単に紹介しますと
(1)時間外労働の上限を規制
残業時間を原則月45時間、年360時間以内を原則とし、繁忙期であっても月100時間未満、年720時間以内にするなどの上限が設けられています。これを超えると、今までは行政指導のみでしたが、刑事罰の適用もあります。
社会問題となっている悲しい過労死などの課題解決に期待の制度です。
(2)年次有給休暇取得の義務化
年10日以上の有給休暇が発生している労働者に対しては、5日間の年次有給休暇の取得を企業に義務付けます。
休暇を趣味や家族の時間などに使い、気持ちも豊かに仕事に取り組めるワークライフバランスにしたいものです。
(3)「勤務間インターバル制度」の導入と促進
勤務後から翌日の出社までに、一定の心身を休める休息時間を設けることが望ましいとされ、努力義務が設けられます。
休息が不足すると、集中力が欠け、ミスも発生しやすく仕事の効率がダウンします。
生産性UPを目指したいものです。
(4)「割増賃金率」の中小企業への適用
月の残業時間が60時間超えた場合の割増賃金の割増率を50%以上にしなければならないという制度が、猶予されていた中小企業も含め全ての規模の企業に適用されるようになります。
(5)「産業医」の機能を強化
従業員の健康管理に必要な情報の提供が企業に義務付けられ、その一環として事業主には客観的な方法での労働時間把握義務が課されることになります。
(6)「同一労働・同一賃金の原則」の適用
正規・非正規の不合理な待遇差をなくすため、「同一労働・同一賃金の原則」が適用されます。
(7)「高度プロフェッショナル制度」の創設
一定の専門知識を持った職種の労働者を対象に、労働時間や残業などの制限にとらわれない働き方を選択できる制度です。
「働いた時間」ではなく「成果」で評価をする制度と注目ですが、国会では「企業側に都合よく働かせるため」の制度ではないか、と騒がれたこともありました。専門的な仕事をする方にとっては、創造的な働き方の一つとして必要と考えられます。
(8)「3ヶ月のフレックスタイム制」の拡充
現行では労働時間の清算期間を最大で1ヶ月単位でしかできなかったフレックスタイム制が、2ヶ月単位や3ヶ月単位でも適用することができるようになります。自分のペースで柔軟な働き方を実現しやすく、自己管理できる方には望ましい制度拡充と言えます。
企業規模によって適用項目や適用時期は異なりますが、働く人が多様な働き方を選べる社会を目指し施行された、それぞれの項目です。
何かを変えれば、今後新たな問題が出てくる可能性もあります。ただこれらの新しい取り組みが社会に根付くことで、女性や高齢者などこれまで労働参加できなかった人たちに活躍の機会が増えたり、現在労働力の中心を担う人たちの生産性が向上するなど、社会への良い影響も期待されます。
まとめ
現在、この「働き方改革」を前向きにとらえ、積極的に対応を検討している企業が増えています。自分自身の働き方、仕事と生活のバランスなど、いかに人生を豊かなものにするかを考える良い機会です。是非、自分にマッチした企業を見つけて下さい。
弊社は関西の大手・優良メーカー専門の転職エージェントです。関西メーカーへの転職希望の方は、是非一度、お問合せください。