メーカー職種解説
[ MR ]
【MR転職の全て】押さえるべき重要ポイントと市場動向を解説
MR転職の基礎やメリット、デメリットを徹底解説します。未経験でも成功するために押さえておきたい重要ポイントや、最新の市場動向を詳しく紹介しますのでMR転職に興味がある方はご覧ください。
この記事は約24分で読み終わります。
「MR転職を考えているけど、MRという仕事自体を詳しく理解していない」といった悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
MRは高年収が見込める一方で仕事が大変といった特徴があります。また、MRに転職をする際は市場動向を知っておくことは重要です。
そこで今回はMRの転職に必要な情報を網羅的に解説します。MRへの転職を考えている人は参考にしてみてください。
また、タイズでは小林製薬や塩野義製薬などの製薬会社への転職支援も行っております。製薬会社への転職をご希望の方はぜひご相談ください。
―目次―
1.MRとは? 仕事内容は?
2.MRはやめとけ?デメリットとメリット
3.【最新】MRの転職市場動向
4.MRに転職した人はどんな人が多い?(年齢、前職、転職回数、資格)
5.MRへの転職を成功させるためのポイント
6.MRは異業種に転職できる?役立つスキル5選
7.MR転職でよくある質問と回答
8.詳しく調査して転職を成功させよう
MRとは? 仕事内容は?
MRとは正式名称Medical Representativeの頭文字をとったものであり、そのまま「エムアール」と呼びます。
MRは日本語では医薬情報担当者といい、製薬会社のポジションの一つです。
医師や薬剤師などの医療従事者に対して製品のプレゼンを行ったり、情報収集をしたり、競合分析をしたりすることが主な業務となります。また、医療機関に定期的に訪問して現場のニーズを把握するといった業務を行う場合もあります。
このようにMRは医療現場において患者の治療に最適な医薬品が使われるようにサポートする役割を担います。
さらに、医療従事者との信頼関係を築きながら、市場動向やフィードバックを企業へ伝える橋渡し役も行うため、高いコミュニケーションスキルが求められます。
一般的な営業と大きく異なる点として、MRは医薬品の提案営業のみで、販売はできないという点が挙げられます。1991年の独占禁止法改正によって、医療機関との価格交渉は医薬品卸販売担当者(MS)のみに限定されています。
MRの種類
MRは大きく分けて2つに分かれており、どの分野の会社に属するかによって異なります。MRの種類は以下の通りです。
製薬会社のMR
製薬会社に勤めているMRは、医療機関で働いている医師または薬剤師といった方に医薬品の説明や紹介を行います。
担当する医薬品について、有効性や安全性などを正しく伝える必要があります。また新たにわかった副作用の情報などを速やかに伝え、薬に関する問い合わせや相談にも対応するほか、医師や薬剤師から、薬によっての病状の変化や、副作用の有無を聞き取ります。
自社の医薬品を使用してもらうことによって治療に貢献できるということが大きなやりがいに繋がります。
得られるスキル・知識
製薬会社でMRとして働くことで、医学・薬学的な深い知識を持ったうえで医師や薬剤師に正しく伝える情報伝達能力や、担当する医療機関が抱えているニーズを把握し適切な医薬品を提案する力を得られます。
描けるキャリアパス
他のMRの方をマネジメントする管理職や、より専門性の高い領域(オンコロジー、希少疾患など)でのMRを目指すことができます。
タイズでは小林製薬や塩野義製薬など製薬会社への転職実績がございます。製薬会社への転職をご希望の方はぜひご相談ください。
CSOのMR
CSOとは正式名称Contract Sales Organizationの頭文字をとったものであり、日本語では医薬品販売業務受託機関といいます。
CSOでは製薬会社へMRを派遣したり、マーケティング活動を依頼されたりする業務形態となります。CSOの業務形態が誕生した背景には、製薬会社で一次的にMRの増員をしたいというニーズがあったことが挙げられます。
また、どのような製品を開発したら良いかといったマーケティングの部分において、調査をする余力がない製薬会社からのニーズから、マーケティングの委託先としても機能しています。
まとめると、CSOは派遣型のMR、製薬会社の方は正社員型のMRといえるでしょう。
業務内容的には大きな違いはありません。しかしながら、正社員型であれば基本的に期間の制限なく働くことができるので、安定していると言えます。また、キャリアパスとして管理職を目指すのであれば、製薬会社のMRへの転職がおすすめです。
MRの年収相場や年収分布・年間ボーナス
MRの平均年収は非常に高水準で717.5万円となります。MRは医薬品の説明といった仕事ではありますが、営業の側面が強くあります。営業の平均年収が450.7万円と考えると年収は高いといえるでしょう。
また、MRの年収分布は以下の通りです。600万円以上の割合を営業職と比較すると、MRの方が約3.5倍多くなっています。以下の表から見てもわかるように、MRは高年収を目指しやすい職種であることがわかります。
MRの年収分布
MR | 営業職 | |
300万円未満 | 2% | 13% |
300万円~400万円未満 | 5% | 31% |
400万円~500万円未満 | 13% | 25% |
500万円~600万円未満 | 18% | 14% |
600万円~700万円未満 | 16% | 8% |
700万円~800万円未満 | 12% | 4% |
800万円~900万円未満 | 10% | 2% |
900万円~1,000万円未満 | 7% | 1% |
1,000万円以上 | 18% | 3% |
参照:doda MRとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説
企業や勤務地によってはさらに高い水準に達することもあり、年間ボーナスも業績次第で大きく変動します。
特に成功した場合のインセンティブが充実しているため、結果を出せば大幅な年収アップが見込めます。
そのため、年収のボリュームゾーンとしては400万円〜700万円付近となりますが、1,000万円以上も18%あるため、大きく稼ぎたい方にとってオススメの職種ともいえるでしょう。
年間ボーナスの平均は155.5万円(夏のボーナス74.1万円、冬のボーナス81.4万円)です。営業職の中でもトップクラスで高いボーナス支給額となっています。
参考:doda MRとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説
MRとMSの違い
MRに近い仕事としてMSがあります。MSは正式名称Medical Sales Representativeとなり頭文字をとったものとなります。
日本語では医薬品卸販売担当者といい、医薬品を医療機関に供給し、販売に特化しているのが特徴です。
MRは医薬品の販売はできないですが、MSは価格交渉・決定、販売を担い、MRとMSは連携して営業活動をおこないます。
以下はMRとMSの違いとなります。
MRとMSの違い
MR(Medical Representative) | MS(Medical Sales Representative) | |
役割の違い | 製薬会社に所属し、医師や薬剤師などの医療従事者に対して、自社製品(主に医薬品)に関する情報を提供 | ・医薬品卸会社に所属し、医薬品や医療材料を病院や薬局、クリニックに販売する役割を担う
・製薬会社から卸された製品を病院などに供給するため、直接的な販売活動や在庫管理がメイン |
顧客対象の違い | 医師、薬剤師、看護師といった医療従事者 | 病院、クリニック、薬局の購買担当者 |
業務内容の違い | ・医薬品に関する情報提供(効能・効果、臨床データ、副作用の情報など)
・医師や薬剤師と医薬品の適切な使用について相談 ・学会やセミナーへの参加や、最新の医薬品情報の収集 ・医師との信頼関係を構築し、製品の理解を深める |
・医薬品や医療材料の販売、供給
・医薬品や医療材料の在庫管理、物流管理 ・病院や薬局との価格交渉や納品スケジュールの調整 ・新製品や販売促進の提案を行い、販路を拡大 |
求められるスキルの違い | ・医薬品に関する高度な知識と、医学的な背景に基づく説明能力
・医師や薬剤師との高いコミュニケーション能力 ・学術的な情報をわかりやすく伝えるスキル |
・医薬品や医療材料に関する基礎的な知識
・販売スキルや価格交渉力 ・在庫管理や納品スケジュールの調整などのマネジメント能力 |
仕事内容の目的の違い | 医師や薬剤師に対して自社の医薬品を適切に使用してもらうための情報を提供が主な目的 | 病院や薬局に医薬品や医療材料を安定的に供給し、必要な商品を迅速に届けること主な目的 |
将来性・得られる市場価値の違い | 高齢化が進んでいるため、医薬品の専門的な情報提供がこれからも求められる。
専門性が高いという点で、市場価値は高い |
医薬品の需要は伸び続けるので将来性がある。販売や在庫管理がメインのため専門性は高くはなく、MRに比べると市場価値は低い傾向にある |
MSはMRよりも営業がメインとなってきますので、これまで営業を経験している方やインセンティブで大きく稼ぎたいといった方に向いています。
一方でMRは説明能力や医薬品への深い理解が必要なため、勉強熱心な方や専門知識に長けている人に向いている職業だといえます。
MRに求められる能力・素質
MRに求められる主な能力には以下が挙げられます。
- コミュニケーション能力
- 専門知識
- 柔軟性
コミュニケーション能力としては、専門知識を分かりやすく伝える力や、医療従事者それぞれの課題やニーズを理解する傾聴力が必要です。
MRとしてのコミュニケーション能力を向上させるために、情報整理のスキルを磨くことやプレゼンテーションの練習が挙げられます。専門性の高い知識を伝える際、情報を整理した状態であればより伝わりやすくなるでしょう。
さらに医薬品や治療方法の知識は専門知識となってくるため、MRに就職した後も勉強を続ける必要があります。
また、MRは営業職でもありますので、お客様ごとに対応を変化させる柔軟性や忍耐力が求められる素養となってきます。
MRのやりがい
MRは医療従事者に正しい医薬品の情報を提供し、患者さんの健康に直接貢献できる点が最大の魅力です。
その他にも以下のようなやりがいがあります。
- 専門知識の習得
- 成果が評価される
- 自己成長の機会
MRは自分の業績が目に見える形で評価される職種でもあります。
医薬品の販売実績や医療機関との契約獲得が、会社の売上や個人成績に直結するため、成果を上げた分だけ報酬やキャリアアップが期待できるのもMRのやりがいといえるでしょう。
今後高齢化は進み続けると想定され、医薬品の需要は伸び続けるでしょう。そのため今後もMRによる専門的な情報提供は不可欠であり将来性のある仕事です。
MRの厳しさ
MRに大きなやりがいがある一方で、厳しい一面もあります。MRの業務において厳しいと感じる可能性があるのは以下の通りです。
- 長時間労働
- ノルマ
- 転勤
- 出張
- 自己研鑽
長時間労働や不規則な勤務が求められることが多く、医療機関の営業時間に合わせて働く必要があるため、柔軟な対応力が必要です。
さらに、ノルマや目標が厳しく設定されることが多く、達成できなければプレッシャーを感じやすい環境です。
MRの仕事は転勤や出張が多いことも特徴です。特に全国展開している大手製薬会社では、地方や他のエリアへの異動が頻繁に行われるため、家庭や生活環境への影響を考える必要があります。
MRのキャリアパス
MRのキャリアパスとしては、以下のものが考えられます。
マネジメントの道に進む
MRのキャリアパスとしては営業としての経験を積み、主任や課長、部長など管理職になることが最初の一歩となります。
その後は所長、エリアマネージャー、支店長といった具合に昇進していくといったケースが多いです。
より広い視野で業務を捉え、部下とコミュニケーションを取りながら目標に向かって管理していくことで、人材育成のスキルや意思決定力が上がります。
マネジメントの経験は管理者や経営者の目線にも立てるため、MRだけでなく他業界でも活かすことができキャリアの幅が広がります。
現状を冷静に理解分析し改善に向けて行動できる方や、それを部下に伝えるコミュニケーションスキルの高い方が向いているといえます。
部門異動する
自社の中で、マーケティング部門へ異動するケースなどもあります。MRとして身につけた医薬品に関する深い知識を活用して、自社医薬品のマーケティングに貢献することができるでしょう。将来的にマーケティングに携わりたい方や幅広いスキルを身につけて管理職を目指したい方におすすめです。
転職する
派遣型のMRの場合は成果が認められれば正社員のMRへ、正社員MRは業務での経験を活かして、製薬会社などメーカーへ転職するケースもよくあります。MRだけでなく、研究開発や製造、品質管理、マーケティングの部署もあるため、MR以外のキャリアを積める可能性があるのも魅力のひとつです。
製薬会社に転職するならタイズへ。小林製薬や塩野義製薬などの企業への転職実績も多数ございます。キャリアプランについても親身に対応いたします。ぜひご相談ください。
MRの需要・将来性
高齢化社会の進展に伴い、医薬品の需要は依然として高い水準にあるため、今後もMRの需要は高いでしょう。
次にMRの将来性について述べます。
従来のMRの仕事は、医療機関を訪問し、医薬品の情報提供や販売促進を行う「対面営業」が中心でした。しかし、近年では医療制度の改正や新しいテクノロジーの導入、医薬品の規制強化など、さまざまな要因によってMRの役割も変化しています。
テクノロジーの進化がMRの働き方に影響を与えると予測されます。
たとえば、リモートでの医師との面会や、オンラインでの医薬品情報提供が増えている状況です。これにより、従来の対面営業だけでなく、デジタルツールを活用した新しい形態の営業スキルが求められるようになります。
今後も医薬品情報を提供する重要な役割としてMRは必要とされますが、ITスキルやデジタルマーケティングの知識も求められるようになるでしょう。
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転職支援実績
MRはやめとけ?デメリットとメリット
MRは多くの人にとって魅力的な職種ですが、一方でやめたほうが良いと感じる人もいます。ここでは、MRのデメリットとメリットを解説します。
MRのデメリット
MRにはいくつかのデメリットがあります。転職を検討する際には、これらの点をよく理解した上で判断することが重要です。
長時間労働
MRの業務は、医療従事者のスケジュールに合わせる必要があるため、早朝や夜遅くまでの勤務が発生することがあります。
レポート作成や会議も含め、長時間労働が常態化しているケースもあります。
不規則な勤務時間
医療機関への訪問は、決まった時間ではなく医師や薬剤師の都合に合わせることが多いため、勤務時間が不規則になるケースがあります。
不規則な勤務時間の例としては、以下のようなものが挙げられます。
- 朝7時など、早朝訪問をする
- 夜10時などの夜遅くの訪問
- 病院で想定外のトラブルがあった際の緊急対応
- 地方の医療機関へ出張のため拘束時間が長い
MRはお客様の都合に合わせた形で働くことも多いため、どうしても不規則な勤務時間となってしまうのは仕方ないといえるでしょう。
プレッシャーが強い
MRには高い営業目標が課せられることがあり、その達成に向けたプレッシャーが常にあります。成績が評価に直結するため、精神的な負担も大きいです。
転勤や出張が多い
MRは担当エリアの変更や転勤があり、家庭やプライベートとのバランスが難しいことがあります。これにより生活リズムが不安定になることもあります。
専門知識が求められる
医薬品に関する専門的な知識が必要で、常に新しい情報を学び続ける必要があります。入社後も研修や自主学習が求められるため、学習意欲が不可欠です。
キャリアの幅が狭い
MRのキャリアは医薬品業界に特化しているため、異業種への転職が難しいと感じることがあります。医療関連職以外へのキャリアチェンジには制約が多い可能性があります。
比較的転職しやすい異業種としては、金融業界や不動産業界などが挙げられます。営業職であれば、MRで培った提案力や対応力を活かすことができるので、挑戦しやすいと考えられます。
MRのメリット
MRのデメリットを紹介しましたが、MRには魅力的なメリットも数多くあります。転職する際はMRのデメリットとメリットの両方を確認しましょう。
高収入が期待できる
MRは他の営業職に比べて年収が高い傾向にあります。特に、営業成績が良ければインセンティブが大きく、収入がさらに増える可能性があります。高年収を希望する方には天職と言えるでしょう。
専門知識が身につく
医薬品や医療に関する専門知識が自然と身につき、医療業界でのキャリアアップに役立ちます。継続的な学びが必要な業界ですが、その分自己成長を感じやすい職種といえるでしょう。
社会貢献度が高い
MRは、医療従事者に適切な医薬品情報を提供することで、患者の治療に貢献することができます。社会的な意義を感じられる点もやりがいの一つです。
キャリアアップの可能性
MRのキャリアパスは先述していますが、以下のようなキャリアアップが可能です。
管理職へのキャリアアップや、より専門性の高い領域(オンコロジー、希少疾患など)でのMRを目指すことができます。
MRとしての経験を積むことで、自身の成長次第でキャリアアップするチャンスがあります。
医療従事者との強固な人脈が築ける
医師や薬剤師と強い信頼関係を築くことで、医療業界全体での人脈を形成できます。これは将来のキャリアにも大きなプラスになるといえるでしょう。
向いている人、向いていない人
医師や薬剤師の方に提案営業をするという職種であるため、コミュニケーションが苦手な方やプレッシャーや環境の変化が苦手な方には向いていない職種です。
新たな情報を常にキャッチする学習意欲が高い方、プレッシャーや不規則な生活の中でも営業成績の向上をモチベーションに取り組める方には向いているといえるでしょう。
【最新】MRの転職市場動向
MRの転職市場は年々変化しています。特に近年では、デジタル化や製薬業界のグローバル化に伴い、MRの役割や求められるスキルセットにも変化が見られます。ここでは、MRの転職市場について詳しく見ていきましょう。
MRの求人にはどのようなものがある?
MRの求人は製薬会社だけでなく、CRO(開発受託機関)や医療機器メーカーでも需要があります。
正社員MRはもちろん、コントラクトMR(契約社員)としての募集も増加しており、柔軟な働き方が選択できる点が特徴です。また、地域によっては特定の医薬品に特化した専門MRの求人もあります。
製薬会社の求人一覧
タイズでは製薬会社への転職支援を行っており、小林製薬や塩野義製薬などの企業への転職実績も多数ございます。ぜひご相談ください。
MRの中途採用は増加している?
MRの中途採用は依然として盛んです。製薬会社は即戦力となる経験者を求める傾向にあり、特に外資系企業では積極的に中途採用を行っています。
さらに、近年では未経験者を採用するケースも増えており、MRの需要はますます増しているといえるでしょう。
MRに出戻りするのは難しい?
一度MRを退職し、他業種に転職した後に再びMRに戻る「出戻り」は、一般的には難易度が高いとされています。
これは製薬業界が急速に進化しているため、最新の医薬品情報や規制についていくのが難しいことが理由です。
しかし、コネクションがある場合や学習意欲がある場合は、未経験の方よりもむしろアドバンテージがあるといえますので、覚悟がある場合は出戻りという選択肢もあるでしょう。
タイズの強み
転職支援実績
MRに転職した人はどんな人が多い?(年齢、前職、転職回数、資格)
MRへの転職者の傾向を知ることで、自分がその道に向いているかどうかの判断がしやすくなります。ここでは、MRに転職した人々の背景を紹介します。
MRの転職成功事例
MRの転職成功事例において、年齢分布や前職、転職回数など様々なデータを紹介します。
転職者の平均年齢は31.8歳
以下は、MRへ転職した方の年齢分布です。転職年齢は平均31.8歳となっており、ボリュームゾーンが25〜29歳となっています。
20代後半から30代前半のニーズが強いと言えるでしょう。
以下は、営業系の職種に転職した方の年齢分布です。営業系の職種においても、やはり25~29歳の割合が47.5%と非常に高くなっており、20代での転職の方がしやすいといえるでしょう。
参照:doda MRとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説
前職は約4割がMR
MRに転職した方の前職は約4割がMRとなっており、やはり同職種からの転職が最も多くなっています。これは、 MRは医療業界に特化した専門的な知識やスキルを必要とするため、それらを活かす形での転職が多いことや、製薬会社が経験豊富なMRを求めており経験者の需要が高いということが理由として挙げられます。
また、約3割が営業職からの転職となっており、営業スキルをもっている方が転職しやすいことがわかります。
MR | 37.8% |
金融業界の個人営業 | 8.9% |
人材サービスの営業 | 6.7% |
食品メーカーの営業/消費財メーカーの営業 | 6.7% |
店長 | 4.4% |
総務 | 4.4% |
金融業界の法人営業 | 4.4% |
電機メーカーの営業 | 4.4% |
参照:doda MRとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説
転職回数は「初めて」が約6割
転職回数からみえる傾向としては初めての方が57%、2回目が20%、3回目が13%と回を重ねるごとに減少していることから、転職回数は少ない方が有利といえるでしょう。
参照:doda MRとはどんな職種? 仕事内容/年収/転職事情を解説
資格は転職に有利になる?有利な資格一覧
MRに転職する際、資格を持っていると有利になることがあります。有利になりやすい資格を以下にて紹介します。
内容 | 難易度 | 取得するメリット | 得られる知識・スキル | |
MR認定資格 | 業界が定めた共通カリキュラム「MR導入教育」を受講することで、MR認定試験の受験資格が得られる | 合格率は約70% | 昇格や昇給にも繋がる | 医薬品の知識、医学や薬学、疾病の知識、関連法規など、MRとして働く上で必要な知識 |
薬剤師免許 | 大学薬学部での6年間の教育課程修了後、薬剤師国家試験に合格する必要がある | 合格率は70%だが、薬学部への入学が必須 | 薬剤師に就くことができる | 「物理・化学・生物」「衛生」「薬理」「薬剤」「病態・薬物治療」「法規・制度・倫理」「実務」の知識 |
登録販売者資格 | ドラッグストアや薬局などで一般用医薬品の販売ができる専門資格 | 約40~50%と、難易度は高い | 第二類医薬品・第三類医薬品を販売する職に就くことができる | 医薬品に対する全般的な知識 |
TOEIC | 英語力を数値として提示できる | 外資系企業で求められるスコアは860点以上が多く、難易度は高い | 外資系企業への転職ではスコアが有利に働くことがある | リスニングとリーディング |
普通運転免許 | 普通車の運転に必須 | 約78% | 普通運転免許取得が必須の企業もあるので、転職が有利になる場合がある | 学科と技能を学ぶことにより、公道で運転できる資格が得られる |
参考:薬剤師国家試験について
登録販売者試験の合格率や難易度は?
TOEICスコアとコミュニケーション能力レベル
運転免許統計令和5年版
MRへの転職を成功させるためのポイント
MRへの転職を成功させるためには、事前に準備すべきポイントがあります。ここでは、未経験者でもMRとして転職するために、押さえておきたい要点や職務経歴書の書き方などを解説します。
MRは未経験でも転職できるの?
MRに転職するためには、医療業界での経験が求められると思われがちですが、未経験からでもチャレンジできる場合があります。
たとえば、前職が営業職の場合、営業経験や実績があるため、医療知識への勉強意欲があれば未経験でもMRへの転職は成功しやすいといえるでしょう。
これはMRが医薬品の説明を行う職業とはいえ、営業職でもあるため営業ノルマが発生するためです。そのため、他分野だったとしても営業実績があるというのは大きなアピールポイントになります。
未経験で入社した場合、専門知識を覚えることが多いため、研修や教育制度を活用し、業界に早く慣れることが重要です。
MR転職する際の職務経歴書の書き方
職務経歴書の書き方をみてみましょう。
MR転職の職務経歴書で重要な部分
職務要約 | 経歴全体のサマリーを記載。ここで自身のMRとしての経験年数や担当エリア、製品の特徴などを簡潔にまとめる。 |
職務詳細 | 具体的な担当業務を詳細に書く。どのような医薬品を担当したのか、達成した売上実績や、得意先との関係構築の成果を具体的に記載。 |
営業実績 | 月何件の営業実績がある、チーム全体で何件の営業実績を出したといった形で具体的に記載。 |
スキル・資格 | MR認定資格、薬剤師免許、登録販売者資格などを記載。 |
職務経歴書の詳細な書き方や見本・例文は以下の記事で紹介しています。職種別のテンプレも用意しているのでぜひご覧ください。
【職種別フォーマットあり】受かる職務経歴書の書き方と見本・例文
タイズの強み
転職支援実績
MRは異業種に転職できる?役立つスキル5選
MRとしての経験は、他の職種や業種でも活かすことができます。ここでは、異業種への転職でも役立つMRのスキルを5つ紹介します。
高いコミュニケーションスキル
MRは医療従事者と密にコミュニケーションを取るため、相手のニーズを把握し、的確に対応する能力が身につきます。このスキルは、他業界の営業職や顧客対応業務などで大いに役立ちます。
専門知識の習得能力
医薬品に関する高度な知識を常に学び続ける習慣があるMRは、新しい分野の知識習得にも強い適応力があります。この学習意欲や知識の活用能力は、どの業界でも重宝されるでしょう。
高い提案能力
MRは医師や薬剤師に対して自社の医薬品を提案するため、説得力のある提案能力を持っています。このスキルは、マーケティングやコンサルティングの分野でも役立ちます。
目標達成能力
MRとして培った「目標達成能力」は、異業種に転職する際にも非常に有用なスキルです。
目標達成能力とは、設定された目標に向かって計画を立て、それを実行し、最終的に達成する力を指します。
MRは、医療従事者に自社製品を推奨し、売上目標を達成することが主な業務です。
この過程で、様々な課題や困難を克服しながら結果を出すため、自然と高い目標達成力が身につくため、異業種でも高く評価される可能性が高いといえるでしょう。
まずは自分のスキル・経験を棚卸ししよう
業種問わず転職を行う場合は、まずは自分のスキルや経験を棚卸しすることが重要です。棚卸しをしっかり行うことで、自分の強みが明確になり的確なアピールができるようになります。
また、自分では強みと思っていなかったことが、受ける業種・企業・求人によっては強みになることも多くあります。
業種や企業、求人について豊富な知識をもっている転職エージェントに相談して、自分の強みを明確にしましょう。
タイズはメーカー特化の転職エージェントです。塩野義製薬など大手・中堅の製薬会社の転職支援も多数行っております。また、これまで累計10万人以上の転職支援を行っており、企業や求人に関する知識を豊富にお伝えできます。ぜひご相談ください。
MR転職でよくある質問と回答
MR転職でよくある質問について回答しましたので、参考にしていただければ幸いです。
MRへの転職は難しい、厳しいとなぜ言われるの?
MRは医薬品の専門知識を持ち、医師や薬剤師と対等に話せる能力が求められるため、ハードルが高い職種とされています。
特に、専門用語や業界の最新情報に常にキャッチアップする必要があるため、慣れるまでは厳しく感じるかもしれません。
しかし、必要なスキルをしっかりと習得し、適切な努力を重ねれば未経験者でも転職に成功することは可能です。
コントラクトMRでも正社員MRになれる?
コントラクトMR(契約社員)は、一部の企業で正社員としての採用に切り替わる可能性があります。
特に、契約期間中に優秀な成績を上げた場合、正社員としてのオファーを受けるケースも多いです。コントラクトMRとしての経験は、MRとしてのスキルを磨く良いチャンスにもなります。
未経験者の場合はコントラクトMRから始めるのもひとつの手です。
MRは女性でも働き続けられる職種?
従来はMRは長時間労働や出張が多いことから、家庭との両立が難しいとされていました。
しかし、最近では働き方改革が進んだ結果、リモートワークや柔軟な勤務時間を導入する企業も増えています。これにより、家庭の事情に合わせて働き方を選ぶことが可能になり、女性が働きやすい環境も整いつつあります。
どのような企業が働きやすいのかについては、転職エージェントが1番知識をもっています。製薬会社への転職を成功させたい方は、ぜひタイズにご相談ください。
大手・中堅のホワイト製薬会社をご紹介しておりますので、働きやすい環境でMRを続けたい方はぜひご相談ください。
一度選考に落ちている企業へ再度応募することは可能?
一度選考に落ちていたとしても、一定期間空いていれば企業への再応募は可能です。
しかし、一度落ちているということは、それ相応の理由があるはずなため、再度応募する際には落ちた理由を払拭できるような実績が必要となります。
タイズの強み
転職支援実績
詳しく調査して転職を成功させよう
今回はMR転職に必要な情報を網羅的に解説しました。
MRは、目標に向かってひたむきに取り組む姿勢が求められます。これは、単なる売上達成だけではなく、医療従事者との信頼関係を築くことや、医薬品の適切な使用を促進するという社会的使命感とも結びついています。
高年収である点や、MRの社会的意義などに惹かれた方はMRへの転職を検討してみてはいかがでしょうか。