メーカー職種解説
[ インフラエンジニア ]
ネットワークエンジニアとは?職種や仕事内容、将来性を詳しく紹介
本記事では、ネットワークエンジニアの仕事内容や将来性、向いている人などについて紹介します。転職する方法や仕事で役立つ資格も紹介するので、ITエンジニアへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事は約16分で読み終わります。
ネットワークエンジニアはITインフラを支える重要な職種で、多くの企業から需要があります。
メーカーに特化した転職サイト「タイズ」でも、株式会社日立製作所やパナソニック インフォメーションシステムズ株式会社などの企業が、ネットワークエンジニアの求人を出しています。
求人によっては未経験可の案件もあり、職種未経験の人もネットワークエンジニアに転職できるかもしれません。ただし、ITの業務に携わった経験が少ない人の場合、具体的にどのような業務をするのかわからず、自分にあっている職種かどうか判断できない人もいるでしょう。
本記事では、ネットワークエンジニアの仕事内容や将来性、向いている人などについて紹介します。転職する方法や仕事で役立つ資格も紹介するので、ITエンジニアへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
ネットワークエンジニアの求人情報は、以下で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
タイズの強み
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―目次―
1.ネットワークエンジニアとは?
1-1.システムエンジニアとの違い
1-2.サーバーエンジニアとの違い
2.ネットワークエンジニアの主な仕事内容
2-1.要件定義
2-2.設計
2-3.構築
2-4.運用・保守
3.ネットワークエンジニアの年収
4.ネットワークエンジニアのやりがいときついところ
4-1.やりがい
4-2.きついところ
5.ネットワークエンジニアの将来性
6.ネットワークエンジニアに必要なスキル・知識
7.ネットワークエンジニアに向いている人
7-1.コミュニケーション能力が高い人
7-2.慎重に業務を進められる人
7-3.勉強が苦にならない人
8.ネットワークエンジニアの仕事で役立つ資格
9.ネットワークエンジニアのキャリアパス
10.ネットワークエンジニアに転職する方法
10-1.自己分析を入念にする
10-2.転職エージェントを活用する
11.ITインフラを支えたい人はネットワークエンジニアを目指してみよう
ネットワークエンジニアとは?
ネットワークエンジニアとは、ネットワークの設計や構築、保守・運用に関わるエンジニアのことです。
主にシステム開発会社やインターネットサービスプロバイダ、通信会社で求人があります。
システムを利用するにあたって、「ネットワークを安全で快適に利用できるようにする」ことが仕事です。
ネットワークエンジニアはITインフラに携わる職種のため、インフラエンジニアのカテゴリに分類されます。インフラエンジニアについては、以下の記事で詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【インフラエンジニアの仕事】魅力や転職に有利なスキルを解説!
システムエンジニアとの違い
システムエンジニアはコンピューター上で作動するシステムの設計や構築、運用をするエンジニアです。
システムを構築するうえではネットワークエンジニアと同じです。ただし、構築するものが異なり、システムエンジニアではソフトウェアやアプリケーションといったシステム本体を構築します。
一方、ネットワークエンジニアはサーバーとデバイスをつなげるための、ネットワークシステムを構築するのが仕事です。
システムエンジニアについては以下の記事でも紹介しているので、あわせてお読みください。
【キャリアアップ】メーカーが募集しているSEとは?社内SEの種類
サーバーエンジニアとの違い
サーバーエンジニアはデータベースサーバーやファイルサーバーなどの構築・運用をする職種です。ネットワークエンジニアと同じインフラエンジニアに分類されますが、仕事内容が異なります。
サーバーエンジニアは特定のサービスを提供するためのコンピューターを構築するのが主な仕事です。一方ネットワークエンジニアは、構築したサーバーをパソコンやスマートフォン、ネットワーク機器などにつなぐのが仕事になります。
ネットワークエンジニアはシステムエンジニアが設計したシステムを作動させられるよう、ネットワークの設計・構築をするのが主な仕事で、担当する業務が異なります。
ネットワークエンジニアの主な仕事内容
ネットワークエンジニアの主な仕事内容として、以下があります。
- 要件定義
- 設計
- 構築
- 運用・保守
やりたい仕事かどうかを把握するためにも、ぜひ以下をお読みください。
要件定義
ネットワークの設計・構築をする最初の段階として、要件定義をおこないます。要件定義とは、構築するネットワークの要件や機能などをまとめる作業のことです。
クライアントからヒアリングした要件をもとに、どのようなネットワークを構築するかを決めます。
具体的に以下のような項目をまとめます。
- どのくらいの通信速度が求められるか
- 予算はどれくらいか
- セキュリティをどのように確保するか
- どのくらいのスケジュールで構築できるか
- どのサービスを利用するか
要件定義をしっかり決めておかないと、クライアントの望むネットワークが構築できず、顧客満足度の低下につながりかねません。
事前にクライアントの要望を明確にし、必要なネットワークを明確にしてから、設計や構築を進める必要があります。
設計
設計は要件定義をもとに、どのように実現するかを決める工程です。必要な回線速度や安全性を実現するために、ネットワーク機器やケーブルの選定をし、設計書に落とし込みます。
設計書を作成したら、プロジェクトメンバーやクライアントでレビューをおこないます。レビューとは、設計に問題点がないかを確認する機会のことです。
レビュー時には、ネットワークの不具合が発生したときの復旧作業についても話し、トラブルが発生しても迅速に対応できるように提案しなければなりません。
構築
設計書の内容がレビューで問題なければ、作業項目を洗い出し、ネットワークを構築します。
ネットワーク機器の設置や配線などをしていき、必要なソフトのインストールをします。
構築が完了したら、ネットワークの負荷やセキュリティなどのテストをして、問題があれば修正が必要です。テストで問題がなければ運用を開始します。
運用・保守
運用がはじまったら、システムのアップデートやトラブル対応などアフターフォローをします。
通信トラブルが起こった場合に、すぐに原因を追求し、解決することが求められます。ときには現場へ向かい、ネットワーク機器の交換をすることもあるでしょう。
24時間365日監視する企業もあり、夜勤で働くことも珍しくありません。
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ネットワークエンジニアの年収
厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト jobtag」によると、ネットワークエンジニアに該当するシステムエンジニア(基盤システム)の平均年収は684.9万円です。
年齢別の年収は、以下のとおりです。
年齢 | 平均年収 |
20歳~24歳 | 373.0万円 |
25歳~29歳 | 511.7万円 |
30歳~34歳 | 627.7万円 |
35歳~39歳 | 747.0万円 |
40歳~44歳 | 699.0万円 |
45歳~49歳 | 784.2万円 |
50歳~54歳 | 793.4万円 |
55歳~59歳 | 848.2万円 |
出典:システムエンジニア(基盤システム) – 職業詳細 | 職業情報提供サイトjob tag
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると給与所得者の平均年収は458万円のため、ネットワークエンジニアは平均よりも高い年収が得られるでしょう。
ネットワークエンジニアのやりがいときついところ
ネットワークエンジニアのやりがいや、きついところを具体的に紹介します。
入社後のギャップを最小限に抑えるためにも、ぜひお読みください。
やりがい
ネットワークの設計や構築は大変な分、プロジェクトが完了した際の達成感は大きいものになります。とくに大規模なネットワークだと構築に1年かかる場合もあるため、やりがいを感じやすいでしょう。
また、障害が起きたときに、「原因を追求して、解決すること」に面白さを感じる人も少なくありません。
原因特定や解決方法の発見によって、スキルが身につくことを実感できる点も、ネットワークエンジニアの魅力です。
きついところ
システムを使う人からするとネットワークはつながっていることが当然で、トラブルが発生した際に最優先で復旧作業を進めなければならない点がきついところです。
短時間で復旧することが望まれるため、ほかに薦めたい業務があったとしても後回しにしなければならない場合があります。
保守や運用を主に担当する場合は、勤務時間が不規則になる点もきつさを感じるポイントのひとつです。休日や夜間に作業する場合もあり、勤務時間が変わりやすいため生活リズムが乱れやすくなります。
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ネットワークエンジニアの将来性
ネットワークエンジニアは将来的にも需要があると考えられます。
とくにネットワークエンジニアはシステムやインフラなど幅広い知識が求められるため、専門的なスキルをもっている人は企業から重宝されるでしょう。
最近ではIoTや5Gなどの技術の需要が増えており、幅広い業界でネットワーク技術が必要とされています。IoT(Internet of Things)とは、家電や自動車、産業機械など、あらゆる製品がインターネットでつながることを指します。
5Gは大容量の通信を高速でおこなえる通信システムで、自動運転や産業機械の遠隔操作などIoTにも欠かせない技術です。
5Gの市場は現在高まっており、一般社団法人電子情報技術産業協会の調査によると、2030年に168.3兆円となり、2018年よりも約300倍市場が拡大すると予測されています。
IT進歩の技術から需要が高まっているため、ネットワークエンジニアは将来性のある職種といえるでしょう。
ネットワークエンジニアに必要なスキル・知識
ネットワークエンジニアになるには、以下のようなスキルや知識が求められます。
- ネットワークや周辺機器に関する知識
- セキュリティに関するスキル・知識
ネットワークを設計・構築するにはLAN(インターネットを接続するための差込口)や、WAN(ブロードバンド回線を接続するための差込口)など専門用語が多くあります。
理解していないと、仕事がスムーズに進まないため、職種未経験の人は入社前に身につけておきましょう。
セキュリティについても知識がないとクライアントの求める要件を満たす対策ができないため、知っておく必要があります。たとえば、ネットワークの暗号化や、ファイアウォールの設定方法などの知識は、ネットワークを接続するうえで必須です。
セキュリティ上のトラブルが起きると、クライアントの利益損失と企業の信頼低下につながるため、セキュリティ対策を自身でおこなえるスキルが欠かせません。
関連書籍を読んだりプログラミングスクールに通ったりして、知識やスキルを習得することをおすすめします。
タイズの強み
転職支援実績
ネットワークエンジニアに向いている人
ネットワークエンジニアに向いている人の特徴には、以下の3つがあります。
- コミュニケーション能力が高い人
- 慎重に業務を進められる人
- 勉強が苦にならない人
ネットワークエンジニアの素養があるか詳しく確認してみましょう。
コミュニケーション能力が高い人
誰とでもコミュニケーションを取りながら上手く仕事を進められる人は、ネットワークエンジニアに向いています。
ネットワークエンジニアは、クライアントやプロジェクトメンバーと業務を進める必要があるため、コミュニケーション能力は必須です。
社内外でチームを組むことも多くあるため、問題点を共有しながらチームで解決に取り組む姿勢が求められます。
とくにネットワークエンジニアは要件定義において、コミュニケーション能力を駆使しなければなりません。クライアントのヒアリングをして意図を汲み取り、最適なネットワークを提案する必要があるためです。
コミュニケーション能力はネットワークエンジニアに限らず、ITエンジニアのどの職種においてもあることが望まれます。
慎重に業務を進められる人
問題がないかを常に確認し、慎重に業務を進められる人もネットワークエンジニアに向いている人の特徴です。
ネットワーク環境は少しでも不備があれば大きな問題になりかねないため、ミスなく構築することが求められます。
万が一ネットワークシステムで誤った設定をした場合、クライアントの機密情報の漏えいや利益損失などのリスクがあるためです。
とくにアップデートやメンテナンスの際は稼働中のネットワーク機器を取り扱う場合があるため、設定ミスをすると取り返しのつかないことが起きるかもしれません。
慎重に設定できる人であれば、リスクを最小限に抑えながらネットワークを構築できるため、ネットワークエンジニアに向いている可能性があります。
勉強が苦にならない人
自ら勉強して新しい技術を身につけられる人は、ネットワークエンジニアに向いています。
IT技術はネットワークに限らず、常に進歩しているため、自ら情報をキャッチアップする姿勢が求められます。
得た知識を活用し、ネットワークの設計や構築に反映できるようになれば、社内でも評価されるようになり、幅広い仕事を任せてもらえるようになるでしょう。
最新情報をチェックし、自社でどのように活かせるかを習慣的におこなえる人は、ネットワークエンジニアとして活躍できる可能性があります。
ネットワークエンジニアの仕事で役立つ資格
ネットワークエンジニアの仕事で役立つ資格は以下のとおりです。
ネットワークエンジニアの仕事で役立つ資格 | 資格の概要 |
ネットワークスペシャリスト試験 | ネットワークに関して幅広い知識があることを証明できる国家資格 |
情報処理安全確保支援士試験 | 情報セキュリティに関する知識やスキルがあることを証明できる国家資格 |
CCNA/CCNP認定 | ネットワーク機器で世界シェア1位を誇る、シスコシステムズ社の製品に関する知識やスキルがあることを証明できる資格 |
それぞれの資格を取得することで、ネットワークエンジニアに必要な知識が身につき、業務をスムーズに進めやすくなります。
職種未経験でネットワークエンジニアに転職したい人は、選考で知識を有しているとアピールできるため、資格取得をおすすめします。
エンジニアにおすすめの資格は以下の記事でも紹介しているので、あわせてお読みください。
【転職に有利】エンジニアにおすすめな資格とアピール方法を解説
タイズの強み
転職支援実績
ネットワークエンジニアのキャリアパス
ネットワークエンジニアには以下の2つのキャリアパスがあります。
- ゼネラリストになる
- スペシャリストになる
ゼネラリストは幅広い知識を有している人材です。将来的にコンサルタントやプロジェクトマネージャーなどの業務に就きます。
一方、スペシャリストは特定分野の専門家のことを指し、現場でさまざまなネットワーク構築をする人材として働きます。
どちらになるのがいいかは人によって異なるため、さまざまな業務経験をしたうえで自分の性格にマッチした職種を選びましょう。
なお、ゼネラリストやスペシャリストになるには、まず要件定義や設計などの上流工程の担当者を目指す必要があります。
比較的転職しやすい保守・運用の下流工程からキャリア形成を考えている方は、まずは構築や設計業務に携われるよう、業務経験を経てスキルや知識を身につけましょう。
ネットワークエンジニアに転職する方法
ネットワークエンジニアに転職する方法として、以下の2つを紹介します。
- 自己分析を入念にする
- 転職エージェントを活用する
未経験から転職する人にも有効な方法を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
- なお、ITエンジニアが転職に成功する方法を以下の記事でも紹介しているので、ぜひ確認してみましょう。
転職活動成功(キャリアアップ)のために【ITエンジニアがやるべきこと】
自己分析を入念にする
ネットワークエンジニアに転職したい理由や転職で実現したいこと、自身の強みなどを、自己分析を通して明確にしましょう。
とくに未経験から転職したい人の場合、なぜ今までの仕事と関係性が低いネットワークエンジニアになりたいのか考えることが大切です。
ネットワークエンジニアになりたい理由がなく転職してしまうと、入社後に「思っていた仕事と違う」と感じてしまい、早期離職につながる可能性があります。
ネットワークエンジニアがよい理由が明確になれば、説得力のある志望動機を作成しやすくなります。自身の強みや企業に貢献できることもあわせてアピールすれば、書類選考や面接で評価されやすくなるでしょう。
また、転職で実現したいことを明確にすることで、自分の望んでいる条件にあった企業を選びやすくなります。
「プライベートを大切にしたい」「海外でも仕事がしたい」など自身のライフプランやキャリアプランにあった求人を見つけられるよう、自己分析を入念にすることをおすすめします。
なお、自分の強みを見つける方法は、以下の記事で確認できますので、あわせてお読みください。
自分の強みを見つけるコツ1「自分の仕事の求人票を書いてみる」
転職エージェントを活用する
転職活動を短期間で済ませたい方や自分だけで転職活動を進めるのが不安な方は、転職エージェントを利用しましょう。
転職エージェントを利用することで、経験豊富なコンサルタントが要望にあった企業を紹介し、内定を獲得するためのサポートをしてくれます。
非公開求人を紹介してくれる転職エージェントもあるため、転職の幅を増やせるでしょう。
タイズを利用した方のなかにも、自分の行きたい企業を紹介してもらい、満足のいく転職ができたという声をいただいています。詳しくは以下の事例ページで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
初回のコンタクトメールからすごく的確でした。結構な数の転職エージェントからコンタクトがありましたが、大山さんのメールは、その中でも抜きん出ていたと思います。実際の求人案件が記載されており、その内容が私の目指す方向性に合っていたので、すごく刺さりましたね。他の案件もあるなら聞いてみたいと、興味を掻き立てられました。
また、「高年収で高く売れたらいい」という意識が見え隠れする転職エージェントも多い中、コミュニケーションを通じて、私の人柄まで踏まえた求人を紹介してくれました。転職者の意向を最大限に汲んだ上で、社風とのマッチングまで考慮するという点でも、担当いただいたコンサルタントの方は素晴らしかったと思います。
タイズの強み
転職支援実績
ITインフラを支えたい人はネットワークエンジニアを目指してみよう
ネットワークエンジニアは、ITインフラを支える重要な役割を担う職種です。クライアントが求めるネットワークの要件を定義し、安全かつ確実に利用できるネットワークシステムを構築するのが主な仕事です。
保守・運用に携わる場合は24時間365日ネットワークが問題なく稼動できるよう、休日出勤や夜勤などもあります。
ネットワークエンジニアはIoTや5Gなどの技術によって需要が高く、将来性があるため、安定して働きたい人におすすめです。
転職したい方は自分の強みやネットワークエンジニアになりたい理由を明確にし、書類選考や面接に挑みましょう。もし自身で書類選考や面接の準備をするのが難しい場合は、転職エージェントを利用するのもひとつの手です。
タイズでもネットワークエンジニアに転職したい人に向けて、職務経歴書の添削や模擬面接などのサポートをしています。自己分析からあなたの強みやスキルを見いだし、最適なアピール方法を提案するので、内定を獲得できる確率を高められます。
書類選考通過40%という高い実績となっているため、安心して書類の添削を任せられるでしょう。
求人の紹介から内定のサポートまでを無料で利用できるので、ネットワークエンジニアに転職したい方はお気軽にご利用ください。