メーカー職種解説
[ インフラエンジニア ]
インフラエンジニアに転職するコツ|将来性や向いている人、平均年収を紹介
本記事ではインフラエンジニアに転職するコツを詳しく紹介します。将来性や向いている人、平均年収なども把握できますので、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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インフラエンジニアはエンジニアのなかでもサーバーやネットワークに特化した職種です。システムやインターネットを利用するための基盤を構築・運用する重要な役割があり、需要が高い傾向にあります。
メーカーの転職に特化した求人サイト「タイズ」にも、クボタ株式会社やダイハツ工業株式会社などの上場企業がインフラエンジニアの求人を出しており、需要があると考えられます。
インフラエンジニアの求人が多くあることから、転職を検討している人もいるでしょう。しかし、適切に転職の準備をしておかなければ、素晴らしい実績や経験があっても採用されるのは難しくなります。
本記事ではインフラエンジニアに転職するコツを詳しく紹介します。将来性や向いている人、平均年収なども把握できますので、転職を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
タイズで取り扱っているインフラエンジニアの求人は、以下から閲覧できるので、ぜひご覧ください。
タイズの強み
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―目次―
1.転職前に知っておきたいインフラエンジニアのこと
1-1.インフラエンジニアとは?
1-2.主な仕事内容
1-3.平均年収
2.インフラエンジニアの転職需要
3.インフラエンジニアに転職するコツ
3-1.知識やスキルを身につける
3-2.志望動機を明確にする
3-3.自分にあった企業を探す
3-4.転職エージェントを活用する
4.インフラエンジニアの転職に向いている人
4-1.コミュニケーションスキルがある
4-2.好奇心旺盛な人
4-3.細かいことに気づける人
5.インフラエンジニアの転職でアピールできる資格
5-1.基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
5-2.ネットワークスペシャリスト試験・データベーススペシャリスト試験
5-3.CCNA・CCNP
5-4.ORACLE MASTER(オラクルマスター)
5-5.LinuC(リナック)
6.インフラエンジニアの転職事例
7.ITシステムの基盤に携わりたい人はインフラエンジニアを目指してみよう
転職前に知っておきたいインフラエンジニアのこと
インフラエンジニアへの転職を検討する前に、まずはどのような仕事かを把握することが重要です。
インフラエンジニアについて、簡単に仕事内容と平均年収について紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
インフラエンジニアの仕事内容は、以下の記事でより詳しく紹介しているので、あわせてお読みください。
【インフラエンジニアの仕事】魅力や転職に有利なスキルを解説!
インフラエンジニアとは?
インフラエンジニアとは、ITインフラの設計や構築運用などに関わるエンジニアのことです。
インフラは人の生活を支える基盤で電気ガス水道などのことですが、ITの場合はOSやネットワーク、サーバーなどインターネットを利用するために必要なもののことを指します。
システムやインターネットを安全かつ確実に利用するための基盤を構築する役割があり、責任が重大です。
混同されやすい職種として、システムエンジニアがあります。システムエンジニアは主にソフトウェアやアプリケーションなどの開発をする職種です。インフラエンジニアはITの基盤を扱うため、構築する対象が異なります。
インフラエンジニアは、さらに細分化すると以下のような職種があります。
インフラエンジニアの種類 | 概要 |
サーバーエンジニア | コンピューターのサーバーを設計・開発するエンジニア |
ネットワークエンジニア | データ通信のためのネットワークの構築や管理を担当するエンジニア |
それぞれ役割が異なるため、自分のやりたい仕事かどうかを求人情報を見て把握しましょう。
主な仕事内容
インフラエンジニアの主な仕事内容は以下のとおりです。
- 要件定義
- 設計
- 構築
- 運用・保守・監視
はじめにクライアントの望んでいるインフラを構築するために、機能や仕様、スペックなどを整理する要件定義をおこないます。セキュリティのレベル、予算、納期などもクライアントにヒアリングし、要件をまとめてから設計します。
設計は基本設計と詳細設計の2つの工程があり、前者からはじめます。基本設計では主にインフラを実現するための概要を設計し、詳細設計では基本設計に記載した内容を詳しく設計書に落とし込みます。
設計書を作成したら、次はインフラの構築です。設計のプロセスで選定した機器やサービスを調達し、設計書通りに配置、接続します。
構築が完了したらインフラを運用します。24時間365日問題なく作動するよう担当者が監視し、トラブルが発生した際は迅速な処理が求められます。
平均年収
厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト jobtag」によると、インフラエンジニアを含むシステムエンジニア(基盤システム)の平均年収は684.9万円です。
年齢別の年収は、以下のようなデータがあります。
年齢 | 平均年収 |
20歳~24歳 | 373.0万円 |
25歳~29歳 | 511.7万円 |
30歳~34歳 | 627.7万円 |
35歳~39歳 | 747.0万円 |
40歳~44歳 | 699.0万円 |
45歳~49歳 | 784.2万円 |
50歳~54歳 | 793.4万円 |
55歳~59歳 | 848.2万円 |
出典:システムエンジニア(基盤システム) – 職業詳細 | 職業情報提供サイトjob tag
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、国民全員の給与所得者の平均年収が458万円であることから、平均よりも高い年収が得られるでしょう。
ただし、企業規模によって年収が異なる場合があるため、志望している企業があれば求人情報の年収欄を確認することをおすすめします。
インフラエンジニアの転職需要
インフラエンジニアは将来性が十分にあり、転職需要が高いと考えられます。
主な理由は以下の2点です。
- 国内ITインフラの需要が伸びている
- IT業界全体で慢性的な人材不足に陥っている
IDCJapanの調査によると、国内ITインフラ市場は2023年から1年ずつ7.9%の成長率で拡大し、2023年には8兆5,478億円に上ると予測されています。
また、経済産業省の調査では、IT人材は2030年に40万人~80万人の規模で不足すると予測されており、人材の確保が急務になっています。
以上より、ITインフラの市場拡大に対し人材不足が深刻化している背景から、インフラエンジニアの需要は十分にあると言えるでしょう。
ただし、これまで企業ではサーバーやインターネット環境を内製で用意するオンプレミスが主流でしたが、最近ではオンライン上でサーバーを利用できるクラウドが主流になっています。
従来のスキルが通用しない場合があるので、最新の技術を身につけることが求められる点に注意しましょう。
タイズの強み
転職支援実績
インフラエンジニアに転職するコツ
インフラエンジニアに転職するには、以下の4つの点を押さえておきましょう。
- 知識やスキルを身につける
- 志望動機を明確にする
- 自分にあった企業を探す
- 転職エージェントを活用する
以上のことをしておくことで、未経験でも転職に成功できる可能性があるため、ぜひ参考にしてみてください。
なお、転職で成功するためにITエンジニアがすべきことを以下の記事でも紹介しているので、あわせてお読みください。
転職活動成功(キャリアアップ)のために【ITエンジニアがやるべきこと】
知識やスキルを身につける
インフラエンジニアの業務経験がない場合は、最低限の知識やスキルを身につけましょう。未経験可の求人案件があったとしても、仕事に必要な知識やスキルがなければ採用されるのは難しくなります。
インフラエンジニアを目指すためにも、資格取得やプログラミングの学習などをしておきましょう。資格を取得することで、知識が体系的に身につくだけではなく、面接でのアピールにもつながります。
プログラミングの学習はプログラミングスクールに通うことで、効率的にスキルを習得できます。
ただし、完璧に習得しようとすると時間がかかってしまい、転職の時期が遅れるため、転職活動と並行で勉強することをおすすめします。
志望動機を明確にする
そもそもインフラエンジニアに転職したいかを把握するために、志望動機を明確にしましょう。
納得できる志望動機でないと、面接でも熱意が伝わりにくく、マイナスな評価を受けるおそれがあります。
インフラエンジニアになりたいと思ったきっかけを、実体験をもとに考えましょう。
次に、「なぜ自社を選んだか」「自社に貢献できることはなにか」も明確にします。入社したい理由は企業分析から、貢献できることは自己分析の結果による「強み」から記載しましょう。
自分にあった企業を探す
転職したいきっかけやもっているスキルをもとに、自分とマッチする企業を見つけましょう。
事業内容や求める人物像、福利厚生、研修制度などを調べ、自分の目指すキャリアやライフプランをもとによい企業を探します。
インフラエンジニアの場合、大手企業と中小企業でも仕事内容が異なるので、企業規模にも注目して選びましょう。
大手企業の場合は要件定義や設計などの上流工程を担当することが多い傾向にあります。一方、中小企業の場合は、ネットワークの構築や保守・運用に携わることもあります。
未経験の人でインフラエンジニアになりたいなら、まずは中小企業で働き、スキルが身についたタイミングで大手企業に転職するのもひとつの手です。
転職エージェントを活用する
転職活動に不安がある場合は、転職エージェントを活用するのがおすすめです。転職エージェントは経験豊富なコンサルタントが転職のサポートをしてくれるサービスのことです。
コンサルタントがあなたの要望を聞いて、スキルや性格にマッチする企業を紹介してくれます。面接や書類選考の対策もしてくれるため、内定を獲得できる確率を高められるでしょう。
実際にタイズを利用した人も、コンサルタントに自分にあった企業を選んでもらい、転職に成功しています。詳しくは事例ページで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
タイズは、淡々と求人を紹介するというスタイルではなく、しっかりと私の志望や状況をヒアリングした上で、適した求人を厳選して紹介してくれました。また、時には私のことを企業に売り込んでくれたりと、企業と求職者の間をしっかりと調整してくれる橋渡しの役割を担っていただいたのが印象的です。
インフラエンジニアの転職に向いている人
インフラエンジニアに向いている人として、以下の3つのタイプがあります。
- コミュニケーションスキルがある
- 好奇心旺盛な人
- 細かいことに気づける人
以上のタイプの人に該当している人は、選考でもアピールしてみましょう。
コミュニケーションスキルがある
インフラエンジニアはチームによって仕事を進めるため、コミュニケーションが欠かせません。たとえば、クライアントの要望をヒアリングし、意図を汲み取って最適な提案をすることが求められます。
プロジェクトチームのメンバーとも業務を円滑に進めるために、こまめに報告・連絡・相談をすることが大切です。
客先に常駐して業務をこなす場合は他社の従業員との関係維持のためにも、適切なコミュニケーションを取る能力が求められます。
突出したスキルはなくても、あらゆる人に対してコミュニケーションが苦にならないという方に、インフラエンジニアはおすすめです。
好奇心旺盛な人
IT業界は技術や情報の進歩が速く、既存の知識がすぐに古くなるため、常に最新情報に興味をもってインプットできる人が向いています。
同じ技術を活用し続けていても活躍できる幅が狭くなり、取り残されてしまう可能性があるため、急速な技術の変化に対応できるようスキルのアップデートを図ることが重要です。
最新のITインフラに関するスキルを身につけ、業務に反映させられる人はインフラエンジニアに向いています。
村田製作所でインフラを担当している人も、以下のように最新情報を集めるために、積極的にイベントへの参加をしています。詳しくはインタビュー記事で紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
私は基幹システムのインフラ担当でvmwareの仮想化基盤を利用していることもあり、vmware社の最新情報をチェックする意味も込めて同社のもっとも大きなイベントであるvmworldに参加しています。日本にいてもローカライズした別のイベントで情報は得られますが、世界で最初の最新情報にもっとも早くアクセスできるというのはエンジニアにとってはとてもよい機会だと思っています。
細かいことに気づける人
インフラエンジニアは正確に作業をしなければならないことから、ちょっとした違和感に気づける人が向いています。
ITインフラはシステムを利用するための土台であるため、トラブルなく利用できることが望まれます。トラブルがあった場合、顧客の利益に大きな影響を及ぼす可能性があり、信用を失いかねません。
トラブルを防ぐためにも、細かなことに気づき、対処できる人材が重宝されます。
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インフラエンジニアの転職でアピールできる資格
未経験でインフラエンジニアを目指している人であれば、知識があることをアピールするために資格を取得しましょう。
インフラエンジニアの転職でアピールできる資格として、以下の5つがあります。
- 基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
- ネットワークスペシャリスト試験・データベーススペシャリスト
- CCNA・CCNP
- ORACLE MASTER
- LinuC
志望している企業にあわせて必要な資格を取得しましょう。
エンジニアにおすすめの資格を以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
【転職に有利】エンジニアにおすすめな資格とアピール方法を解説
基本情報技術者試験・応用情報技術者試験
基本情報技術者試験と応用情報技術者試験は、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が実施している試験です。どちらも国家試験で、取得するとITエンジニアに必要な基礎知識を有していることを証明できます。
情報処理全般に関する問題が出題され、システムの設計や運用だけではなく、経営戦略やプロジェクトマネジメントも出題範囲となっています。
基本情報技術者試験よりも応用情報技術者試験のほうが難易度が高い試験です。
ITエンジニアの業務経験がない場合、基礎知識をつけるために基本情報技術者試験を受けるのがおすすめです。
ネットワークスペシャリスト試験・データベーススペシャリスト試験
インフラエンジニアのなかでも、ネットワークエンジニアが取得しておきたい資格として、ネットワークスペシャリスト試験があります。
ネットワークスペシャリスト試験は、IPAの実施する国家試験で、ネットワークに関する幅広い知識が問われます。
データベーススペシャリスト試験も、インフラエンジニアが携わるデータベースの専門的な技術が問われる試験です。要件定義から保守までの技術を保有していることを証明する資格で、取得するとインフラエンジニアとして信頼性が高くなります。
どちらも合格率が10%~20%と難易度が高いですが、専門知識を有している人材として評価されやすくなるため、取得しておくことをおすすめします。
参考:ネットワークスペシャリスト試験
参考:データベーススペシャリスト試験
CCNA・CCNP
CCNAとCCNPは、ネットワーク機器メーカーの大手企業であるシスコシステムズ社が認定している資格です。
ネットワークの構築や運用をするうえで、同社の製品を使用することが多く、適切に扱えることが求められます。資格を取得すれば、ネットワーク構築に必要な知識があることをアピールできます。
シスコシステムズの認定試験には5つのレベルがあり、CCNAが中級レベル、CCNPが上級レベルです。
ORACLE MASTER(オラクルマスター)
ORACLE MASTER(オラクルマスター)は、データベース製品で高いシェアを誇る「Oracle Database」を販売するオラクル社の資格です。
資格を取得することで、Oracle Databaseを扱える知識や技術があることを証明できます。
「Bronze」「Silver」「Gold」「Platinum」の4つのレベルがあり、Platinumがもっとも難易度の高い資格です。
ほかにも、オラクル社はクラウドサービス「Oracle Cloud」に関連する資格もあるため、クラウド技術があることを証明するために、関連資格をあわせて取得しておくとよいでしょう。
LinuC(リナック)
LinuC(リナック)は、NPO団体「LPI-Japan」が実施している「Linux(リナックス)」に関する知識や技術を認定するスキルのことです。
LinuxはOSの開発やサーバーの構築で高いシェア率を誇るOSです。インフラエンジニアはLinuxを取り扱うことがあるため、未経験の人はスキルや知識を身につけるために取得しておきましょう。
取得すれば仮想技術やクラウドセキュリティなど、専門的な知識を身につけられます。
レベル1から3までグレードがあり、上流工程の業務をしたい場合はレベル2以上の取得が望まれます。
インフラエンジニアの転職事例
インフラエンジニアの転職に成功した事例として、30代前半のH.Uさんを紹介します。
H.Uさんは前職ではシステムのSEをしていてインフラ系の仕事をしていました。しかし、長時間労働が多い点と管理業務がほとんどで実業務に取り組めなかった点から転職活動をはじめます。
転職活動では複数の転職サービスに登録し、タイズも利用します。タイズのコンサルタントに自分の要望にあった求人情報を2社~3社案内してもらい、合計5社選考を受けることにしました。
結果、志望していた企業の一次面接に通過し、二次面接では最終確認程度で済んで、すぐに内定を獲得できました。
H.Uさんの性格と職場環境が一致している企業に入社でき、前職よりも残業時間が減ったことにも満足しています。
より詳しい内容は以下の事例ページで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
タイズの強み
転職支援実績
ITシステムの基盤に携わりたい人はインフラエンジニアを目指してみよう
インフラエンジニアは、サーバーやネットワークなどITインフラの基盤を構築するためのエンジニアです。顧客が安全かつスムーズにシステムやインターネットを利用できるよう、正確な作業が求められるため、細かいことに気づける人に向いています。
ほかにもコミュニケーションスキルのある人や、最新技術に興味をもって学習できる好奇心旺盛な人におすすめの職種です。
インフラエンジニアに転職したい場合は、最低限の知識やスキルを身につけることが重要です。同時に志望動機を明確にし、自分のスキルや性格にマッチする企業を探しましょう。
自分の力のみで転職するのが不安な場合は、転職エージェントを活用するのもひとつの手です。
タイズの転職エージェントでも、インフラエンジニアに転職したい人のサポートをしています。エンジニアの転職に詳しいコンサルタントが要望にあった求人情報を紹介するので、あなたとマッチする可能性の高い企業に出会えるかもしれません。
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