メーカー職種解説
[ 管理職 ]
メーカーの管理職への転職は難しい?成功させるポイントと必要なスキルを解説
管理職への転職を目指す方に向けて、管理職の種類や年収、必要なスキルについて解説します。転職が難しいといわれている理由や実現させるためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事は約14分で読み終わります。
スキルや経験を生かしてキャリアアップを目指したい方や、企業や従業員をまとめる仕事をしたいと考えている方のなかには、管理職への転職を検討している方もいるのではないでしょうか。
管理職はスキルや経験が必要となる立場で、近年では多くの企業で管理職不足に悩まされています。
タイズでもダイハツ工業株式会社のような大手メーカーから、中堅企業までの管理職求人を100件以上取り扱っており、さまざまな企業規模や職種で管理職となる人材を求めているといえるでしょう。
本記事では、管理職への転職を目指す方に向けて、管理職の種類や年収、必要なスキルについて解説します。転職が難しいといわれている理由や実現させるためのポイントも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
メーカー専門の転職エージェント「タイズ」では、管理職に関する求人を豊富に取り扱っております。以下のページで求人一覧を掲載しているので、実際の求人を確認したい方はぜひご覧ください。
管理職・マネジメント経験歓迎の求人一覧
タイズの強み
転職支援実績
―目次―
1.管理職への転職が難しいといわれる3つの理由
1-1.ポストが少ない
1-2.非公開求人が多い
1-3.採用基準が高い
2.管理職の主な種類
2-1.部長級|各部署を統括
2-2.課長級|部署のなかにある課を統括
2-3.係長級|現場を統括
3.管理職に転職した場合の平均年収
4.管理職に向いている人の3つの特徴
4-1.リーダーシップがある
4-2.気配りができる
4-3.情報収集や分析をおこなえる
5.管理職への転職で求められる5つのスキル
5-1.マネジメントスキル
5-2.コンセプチュアルスキル
5-3.コミュニケーションスキル
5-4.テクニカルスキル
5-5.プレイングマネジャーとしてのスキル
6.管理職への転職を成功させる5つのコツ
6-1.志望動機を明確にしておく
6-2.条件にこだわりすぎない
6-3.スキルを整理する
6-4.マネジメントの実績や成果をアピールする
6-5.転職エージェントを活用する
7.スキルや経験を生かして管理職へのキャリアアップを目指そう
管理職への転職が難しいといわれる3つの理由
メーカーを含む管理職への転職が難しいといわれる主な理由は、以下の3つが挙げられます。
- ポストが少ない
- 非公開求人が多い
- 採用基準が高い
それぞれの理由を踏まえて、管理職への転職に挑戦していきましょう。
ポストが少ない
管理職のポストは一般社員に比べて少なく、求人数も限られています。多くの場合、在籍している社員を管理職に登用するため、中途採用の機会が限られてしまうのが要因です。
厚生労働省が発表した「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、大学新卒者が管理職になるまでに最短で7〜8年、平均で10年もかかるとされています。
これは、管理職の固定化によって新陳代謝が起きず、若手にチャンスが回りにくくなっていることが主な理由です。
近年では事業変革を目的とする管理職採用もよく見られるようになりましたが、まだまだ多くありません。そのなかから自分に合う求人を探すとなるとさらに数が限られてしまうため、管理職への転職が難しいと感じるでしょう。
非公開求人が多い
管理職の求人の多くは、表には出ない非公開求人です。
非公開にする主な理由は、重要なポストの採用情報を広く知られたくないことや、社内の動向を競合他社に知られたくないといった企業の事情によります。
管理職は転職エージェントやヘッドハンティングを通じて募集されることが多く、一般に公開されることは少ないため、自然と求人に出会う確率も低くなるでしょう。そういった背景から管理職への転職は難しいといわれています。
採用基準が高い
管理職の多くは即戦力として採用され、入社後すぐに活躍することが求められます。そのため、企業は経験やスキル、実績などの人材条件を細かく設定しており、一般社員に比べて採用基準が高いのが特徴です。
管理職は会社組織に与える影響が大きいため、「カルチャーフィット」と呼ばれる企業文化や価値観への適合度が重視されます。さらに、上司や部下と良好な関係を築くためのヒューマンスキルや、物事を分析して解決策を見つけるコンセプチュアルスキルなど求められる能力も多岐にわたるため、採用基準の高さを実感するでしょう。
管理職の主な種類
管理職にはさまざまな種類があり、大きくわけると以下の3つになります。
- 部長級
- 課長級
- 係長級
それぞれの役割と内容を把握し、目指すべきポジションを見つけましょう。
部長級|各部署を統括
部長やゼネラルマネージャー、ディレクターといった部長級の役職は、各部署を統括する重要なポジションです。多くの企業で労働監督者として扱われ、経営上の意思決定にも大きな影響力をもっています。
部長級のなかでも最高責任者の位置にあるのが本部長です。別名「事業部長」とも呼ばれ、事業部門全体を指揮します。その次に続く部長やゼネラルマネージャーは各部署を統括し、部署の売上や目標達成に向けた指揮を執ることが主な役割です。
次長は部長の業務をサポートしながら部下の管理をおこない、部長が不在の際には部長代理としての役割も担っています。
課長級|部署のなかにある課を統括
課長やマネージャーなどの課長級の役職は、複数のチームやグループを管理する重要なポジションです。管理監督者として扱われることも多く、各部門の意思決定に影響力をもちます。
課長級の役割は、担当する課全体を統括し、目標達成に導くことです。業務がスムーズに進行するように管理し、社員だけでなく係長をまとめる役割も担っています。
係長級|現場を統括
係長やチームリーダー、チーフなどの係長級は、実務の責任者として現場に立つことが多い役職です。管理職というよりはまとめ役に近い位置づけで、実績やスキルが評価された一般社員が就きます。
主な役割は、現場での業務をスムーズに進行させるために部下を指揮し、業務の効率化や改善を図ることです。また、課長や部長などの上位管理職と現場の橋渡し役も担っています。
タイズの強み
- メーカー特化型エージェント
- 技術職への深い知見
- メーカーとの太いパイプと
転職支援実績
管理職に転職した場合の平均年収
厚生労働省が運営している「職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag」によると、管理職の平均年収は、以下の通りです。
職種 | 平均年収 |
営業課長 | 885.3万円 |
総務課長 | 885.3万円 |
国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」給与所得者全体の年収は458万円であることから、管理職の平均年収は高いといえます。
管理職は高度な専門性とマネジメントスキルを要し、会社組織への貢献度と責任も重大な立場です。そのため一般社員よりも高い給与水準となっており、年代によっても平均年収が上がる傾向にあります。
管理職の種類や企業によっても年収は大きく変わるので、志望先の情報をしっかり確認しておきましょう。
管理職に向いている人の3つの特徴
管理職に向いている人の主な特徴は、以下の3つが挙げられます。
- リーダーシップがある
- 気配りができる
- 情報収集や分析をおこなえる
自身の性格と比べてみて、適性があるかどうかを判断していきましょう。
リーダーシップがある
管理職には、部署やチームを率いて目標達成を目指すためのリーダーシップが必要です。
リーダーシップがある人はチームの目標を明確に設定し、達成に向けた具体的な計画を立てられます。また、部下の育成にも注力し、彼らの意思を尊重した指導も可能です。
管理職は、上司と部下からの信頼がなければ務まりません。チームの士気を高め、成果を最大限に引き出すリーダーシップがあれば、管理職としての役割を十分に果たせるでしょう。
気配りができる
管理職は客観的な視点をもち、広い視野で行動できる人が適任です。
部下の能力を把握し、適切な業務を振り分けたり、会社全体の動きを見据えて判断したりするため、周囲への気配りが欠かせません。
部下とは積極的にコミュニケーションを図り、意見や考えを尊重したフィードバックをおこないます。ミスがあった場合にはともに解決策を考え、成長をサポートする姿勢が必要です。
周囲に細やかな気配りができることで、管理職としてチームを引っ張っていけるでしょう。
情報収集や分析をおこなえる
管理職に必要な情報収集力とは、必要な情報を効率的に集めて理解し、適切に活用していく能力のことです。
スキルが備わっていることで迅速かつ適切な意思決定が可能となり、目標達成に向けた戦略立案を立てられるようになります。
一方、分析力とは組織における問題点の原因を特定し、把握する能力です。管理職としての情報収集力と分析力を高めるためには、日頃からデータを扱い、問題解決のプロセスを経験しておきましょう。
タイズの強み
- メーカー特化型エージェント
- 技術職への深い知見
- メーカーとの太いパイプと
転職支援実績
管理職への転職で求められる5つのスキル
管理職への転職で求められる主なスキルは、以下の5つです。
- マネジメントスキル
- コンセプチュアルスキル
- コミュニケーションスキル
- テクニカルスキル
- プレイングマネジャーとしてのスキル
これまでのスキルと照らし合わせ、必要に応じて習得していきましょう。
マネジメントスキル
管理職として部下を統括するために、マネジメントスキルは必要不可欠です。マネジメントスキルとは、組織やチームを運営し、目標達成に導く能力をさします。
具体的なスキルは以下の通りです。
- 目標設定・計画スキル
- コミュニケーションスキル
- 問題解決能力
- ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、論理的に物事を考え問題解決へと導くことです。広い視野をもって客観的に物事を捉えることで、意思決定が迅速かつ正確になります。
ほかにも、トラブルが発生したときの対応力としてリスクマネジメントスキルもあるとよいでしょう。
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキルとは、物事を概念的に捉えて本質を見極めるスキルです。
組織の方針を部下に伝えて適切に動かすために必要なスキルで、現状把握や課題発見、解決策の考案などさまざまな場面で活躍します。
具体的なコンセプチュアルスキルは以下の通りです。
- 俯瞰力
- 多角的視野
- 客観的思考
- 柔軟性
管理職は重要な意思決定や緊急時に判断をおこなう機会が多く、上位管理職になるほど求められるスキルです。
日常の業務やプロジェクトのなかで反省点や改善点を見出したり、意見交換をして多様な視点を取り入れたりして培っていきましょう。
コミュニケーションスキル
管理職は部下を統括するだけでなく、関係部署や企業と良好な関係を築くためにコミュニケーションスキルが欠かせません。
管理職のコミュニケーションスキルが優れていると、部署内での意思疎通がスムーズになり、協力関係を維持しやすくなります。
コミュニケーションスキルは、日頃の対話を意識することで高められる能力です。
相手の視点に立って考えたり、さまざまな人とディスカッションをしたりすることで、より多くの場面でコミュニケーションを取ることを心がけましょう。
テクニカルスキル
テクニカルスキルとは、組織の目標達成のために必要なスキルです。
業界や商品に関する知識をはじめ、業務を円滑に進めるための専門知識や技術をいいます。
具体的なテクニカルスキルは以下の通りです。
- プレゼンテーションスキル
- マネジメントスキル
- 業務遂行スキル
- 語学力
- 事務処理能力
自身がどのようなテクニカルスキルを習得したいのかを明確にし、書籍やオンライン講座などさまざまな学習リソースを活用して身につけていきましょう。
プレイングマネジャーとしてのスキル
多くの企業では、管理職にプレイヤーとしての役割を求める傾向があります。
たとえば、営業部門では実践的な営業スキル、バックオフィスでは経理や法務などの業務スキルです。
管理職は組織や部下の管理だけでなく、自ら現場に立って指揮を執ることも少なくありません。これまで培ってきた経験とスキルを生かせるかどうか、しっかり整理しておきましょう。
管理職への転職を成功させる5つのコツ
管理職への転職を成功させるための主なコツは、以下の5つです。
- 志望動機を明確にしておく
- 条件にこだわりすぎない
- スキルを整理する
- マネジメントの実績や成果をアピールする
- 転職エージェントを活用する
ポイントをしっかりおさえて、管理職への転職を成功させましょう。
希望にあった企業の見つけ方や、転職を叶えるための面接対策などは、以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
転職ガイドライン
志望動機を明確にしておく
なぜ管理職を目指したいのか、管理職になって何を実現させたいのか、その理由を明確にしておきましょう。
管理職に限らず、転職において理由を明らかにすることは、企業とのマッチングや自身のアピールにおいて重要です。
管理職は責任が大きく、辛い立場に立つこともあります。また、一般社員として役職に就かずに活躍する方法もあるなかで、なぜ管理職を志したのか、これまでの経験やスキルと照らし合わせながらアピールできるようにしておきましょう。
条件にこだわりすぎない
ポストが少ない管理職は求人数も非常に限られているため、条件にこだわりすぎると転職に苦労する可能性があります。
年収やポストがある程度下がっても、昇進や昇格を実現できると認識し、長期的な視野をもって求人を探しましょう。
年収の水準は企業規模や組織によって大きく変化します。転職する際は、企業の評価の仕組みも確認し、幅広い選択肢のなかから決められるようにしておきましょう。
スキルを整理する
過去に自分がどのような業務をおこなってきたのか、経験やスキルを整理していきましょう。そのうえで企業が求めるスキルに紐づくものを見つけ出し、今後どのように生かせるのかを深堀りしていきます。
手順は以下の通りです。
- 今までの経験を振り返り、知識やスキルを整理する
- 整理した内容を踏まえてこれからしたいこと、現在できることを明確にする
- 企業が求める人物像との共通点や違いを見つける
このようにスキルを整理することで、希望する企業でどのような活躍ができるのかをアピールできます。実際のエピソードを交えながら伝えると、より説得力が増すでしょう。
マネジメントの実績や成果をアピールする
企業が管理職に求める経験やスキルを理解したら、自身と照らし合わせたうえで実績や成果をアピールしていくことが大切です。
これまでにマネジメントした人数や、取り扱った目標予算など、具体的な数字を交えることで実際の規模感が伝わりやすくなります。
ほかにも、目標達成のためにどのような行動をとったのか、過去の自分と比較してどのように成長したかなどを示すことが重要です。企業は管理職として即戦力になる人材を求めているため、自分がどのように貢献できるかを明確に伝えていきましょう。
自身の強みを生かした自己PRの書き方は、以下の記事で解説しています。詳しく知りたい方は、あわせて確認しておきましょう。
シチュエーションや強み別の例文付き!自己PRの書き方など3ステップで解説
転職エージェントを活用する
なかなか管理職の求人を見つけられないときや、情報収集がスムーズにいかないときは、転職エージェントを活用するのもおすすめです。
とくに、管理職は求人数が少なく、非公開になっているものも多いため、自分ひとりで探すのには限界があります。
転職エージェントなら非公開になっている求人も多く保有しており、企業の研究や情報収集もスムーズです。ほかにも、面接指導や履歴書の添削、スキルの整理など手厚いサポートを受けられます。
実際にタイズで転職された方は、転職エージェントを活用することで転職活動がスムーズにできたことを実感しています。詳しく知りたい方は、以下の事例を確認してみましょう。
私の経歴は特殊なので、「民間企業で経験を活かしたい」と思って転職サイトを見ても、合致する求人がまったくありませんでした。どうやって探せばいいのか、どこを探せばいいのかと、最初は一人で途方に暮れていましたね。
タイズの担当コンサルタントの方は「あなたの志向に合う職務があると思われる企業に、あなたの経歴を送ってみます」と、色々な企業に私を売り込んでくださいました。求人が出ていない状態から、積極的に動いてニーズを掘り起こしてくださったのです。だから、タイズと出会うまでは悩んでいたものの、出会ってからはこれといって苦労はありません。
転職エージェントを利用するメリットとデメリットについては以下の記事で解説しています。転職エージェントを使うべきか悩んでいる方は、こちらもあわせてチェックしてみてください。
転職エージェントは使うな?メリット・デメリットや使うべき人を解説!
タイズの強み
- メーカー特化型エージェント
- 技術職への深い知見
- メーカーとの太いパイプと
転職支援実績
スキルや経験を生かして管理職へのキャリアアップを目指そう
管理職は会社組織を円滑に統括する責任ある立場です。豊富な経験とスキルを要するほか、求人数が少ないため転職が難しいとされています。
管理職への転職を成功させるには、これまでの経験やスキルを明確にし、アピールしていくことが大切です。なかなか希望に合った求人が見つからないときは、転職エージェントの活用も検討してみてください。
タイズでは、メーカーでの管理職に関する転職支援サービスを提供しています。転職事例も豊富ですので、管理職への転職を検討している方はぜひご相談ください。