メーカー職種解説
[ 営業 ]
メーカー営業への転職は厳しい?必要なスキル成功させるコツを紹介
営業への転職は、年齢による難易度の高さや求められるスキルによって厳しいと感じることも少なくありません。多くのメーカーをはじめ、数々の企業で必要とされている職種のため求人数が多く、同業種はもちろん異業種や未経験からの転職も可能です。
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現在営業職として勤めている人のなかには、他の業界の営業職やメーカー営業への転職を検討している方もいるのではないでしょうか。
営業への転職は、年齢による難易度の高さや求められるスキルによって厳しいと感じることも少なくありません。多くのメーカーをはじめ、数々の企業で必要とされている職種のため求人数が多く、同業種はもちろん異業種や未経験からの転職も可能です。
本記事では、営業職の転職におすすめの業界をはじめ、仕事内容、年収、向いている人の特徴などを解説します。営業職の転職に有利な資格や転職を成功させるコツも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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―目次―
1.営業職への転職が厳しいといわれる理由
2.営業職に転職する際に知っておきたい仕事内容
2-1.販売商材別の仕事内容
2-2.対象顧客別の仕事内容
2-3.営業スタイル別の仕事内容
2-4.営業手法別の仕事内容
3.営業職への転職でおすすめな5つの業界
3-1.人材業界
3-2.IT業界(SaaS業界)
3-3.不動産業界
3-4.広告業界
3-5.保険業界
4.営業職に転職した場合の年収と将来性
4-1.平均年収
4-2.将来性
5.営業職に向いている人がもつ4つの特徴・スキル
5-1.コミュニケーションスキルがある
5-2.ヒアリングスキルをもっている
5-3.課題発見・分析力に優れている
5-4.時間やタスクを正しく管理できる
6.営業職への転職で役立つ資格
7.営業職への転職を成功させる4つのコツ
7-1.自身のスキルや経験を整理する
7-2.業界に関する情報収集をする
7-3.自分に合った営業スタイルを見つける
7-4.転職エージェントの利用も検討する
8.自分に合った業界を見つけて営業職への転職を成功させよう
営業職への転職が厳しいといわれる理由
メーカー営業をはじめとした営業職は、異業種や未経験からでも転職しやすい職種です。企業にとって営業は収益の確保や顧客との関係構築など欠かせない存在であるため、求人数が多く、これまでの経験やスキルを生かしやすい点が理由に挙げられます。
しかし、30代や40代になると即戦力が重視されるようになり、これまでのキャリアや営業に必要なセールス力が求められるケースも少なくありません。実績やスキルが不足していると判断されれば、転職が難しくなることも考えられるでしょう。
これらの理由から営業職への転職は厳しいともいわれていますが、現状では採用において売り手市場となっています。自身のスキルや経験をしっかり整理し、成功させるためのコツを押さえて営業職への転職を実現させましょう。
未経験でのメーカー営業への転職については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて確認してみてください。
メーカー営業への転職は未経験でもできる?メリット・デメリットや成功させるポイントを解説
営業職に転職する際に知っておきたい仕事内容
営業職と一口にいっても、取り扱う商材や営業スタイルなどは以下のように異なります。
販売商材 |
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対象顧客 |
|
営業スタイル |
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営業手法 |
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仕事内容を理解して、自身がどのような営業スタイルに適しているか検討しましょう。
販売商材別の仕事内容
販売商材には、主に形のある「有形商材」と形のない「無形商材」があります。
有形商材 |
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無形商材 |
|
有形商材はメーカー営業のように自社の商品を実際に見せながら説明できるので、使い方やアフターフォローに手がかからないところが特徴です。営業未経験でも取り組みやすく、成果を出しやすい商材といえます。
無形商材は広告宣伝や保険など目に見えないものを販売するため、個人の販売スキルが問われる商材です。有形商材に比べて販売の難易度は上がりますが、成果が出ればやりがいを感じられるでしょう。
対象顧客別の仕事内容
営業職が対象とする顧客は、主に「法人」と「個人」の2つです。
法人営業(BtoB) |
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個人営業(BtoC) |
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法人営業は企業を対象としており、大きなプロジェクトにも関わる営業です。取り扱う商材も高額なものが多く、長期的な関係を築くことがメインになります。
個人営業は主に一般消費者を対象としており、個人に直接商談をするため意思決定が早い点が特徴です。市場規模も大きいため、多くの消費者と商談をおこなえます
営業スタイル別の仕事内容
営業職の営業スタイルは、顧客へのアプローチの違いによって、以下4つに分かれています。
新規営業(新規開拓) |
|
既存営業(ルート営業) |
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反響営業 |
|
カウンター営業 |
|
新規営業とは、これまで取引をしたことがない企業や個人に対しておこなう営業方法です。一方、既存営業は主に顧客との信頼関係を継続させるための営業方法になります。現在の顧客の状態を把握し、スムーズなフォローが必要です。
反響営業は、広告やダイレクトメールからの問い合わせに対して営業をおこないます。カウンター営業は、商品やサービスに興味をもって来店した顧客におこなう営業方法です。飛び込みや訪問とは異なり、店舗内での営業活動が中心となります。
営業手法別の仕事内容
営業職は、主に3つの営業手法を使って顧客にアプローチしていきます。
インサイドセールス |
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フィールドセールス |
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カスタマーサクセス |
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インサイドセールスは電話やメールなどを使って、見込み客へアプローチする営業手法です。ここで得た情報はフィールドセールスへと引き継がれ、実際に顧客の元へ訪問して商談を進めていきます。
カスタマーサクセスは、既存顧客に対してのフォローアップがメインです。顧客の新たなニーズを掘り起こしたり、サービスの継続を促したりします。
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営業職への転職でおすすめな5つの業界
営業職への転職でおすすめの業界は、主に以下の5つです。
- 人材業界
- IT業界(SaaS業界)
- 不動産業界
- 広告業界
- 保険業界
それぞれの業界の特徴を把握して、自分にあったものを見つけてみましょう。
人材業界
求人広告や人材派遣などを通して、顧客の抱えている人材課題を解決するのが人材業界です。営業職のなかでも未経験を含めた求人数が多く、求職者の売り手市場が続いています。
対象顧客のほとんどが法人で、営業スタイルは新規と既存営業の両方です。扱う商品やサービスが多くないため仕事を覚えやすく、はじめて営業職に挑戦する人にも転職しやすい業界といえるでしょう。
IT業界(SaaS業界)
IT業界は長年慢性的な人手不足に陥っており、経験者はもちろん未経験も多く採用している業界のひとつです。無形商材をメインとしており、顧客のほとんどが法人となります。
なかでも、営業職の募集が多いのはSaaS業界です。ソフトウェアやアプリケーションを提供する業界で、ITが苦手でも商品知識を身につければ十分活躍が見込めます。エンジニアやプログラマーとしての経験がある方は、専門性が高いSIer営業やSES営業も目指せるでしょう。
不動産業界
不動産業界が扱うのは、土地や建物などの有形商材です。対象顧客は法人と個人の両方で、営業スタイルは新規と既存の両方をおこないます。
法人の場合はオフィスや倉庫など商業目的の物件仲介が中心となり、個人の場合は住宅物件の売買がメインです。入社後の研修制度や資格取得のためのサポート体制が整っている企業も多く、経験者・未経験ともに転職しやすい業界となっています。
広告業界
Webメディアやマスメディアなど、あらゆる媒体の広告を取り扱っているのが広告業界です。なかでも、Web関連の広告はインターネットの発展とともに急速にニーズが高まっていることから経験者が少なく、未経験でも挑戦しやすい業界となっています。
広告代理店とメディアにおける営業職は、主に以下の2つです。
アカウントエグゼクティブ | 広告出稿全般に関する窓口となる仕事 |
メディアプランナー | 顧客のニーズに合ったメディア戦略を提案する仕事 |
アカウントエグゼクティブは広告の提案だけではなく、制作スケジュールの調整や進行管理なども担います。メディアプランナーは顧客のニーズを実現するためのメディア戦略を立てるのが主な仕事です。各種メディアの幅広い知識や企画力、分析力が必要となるでしょう。
保険業界
保険業界の扱う商品は生命保険や損害保険といった無形商材で、顧客のほとんどが個人です。新規営業だけではなく、既存顧客へのアフターフォローも担っています。
業界内の競争の激化に伴い、人材育成に力を入れる企業が増えている点が特徴です。未経験者を育成する仕組みが整っており、研修を通して保険や金融に関する知識のほか、ヒアリング力や提案力といった営業力を身につけられるでしょう。
営業職に転職した場合の年収と将来性
メーカー営業をはじめとした営業職はインセンティブがつくケースが多く、成果に伴って年収が大きく変化します。また、多くの企業で欠かせない存在となっているため、将来性のある業界です。
営業職に転職した場合の年収と将来性を詳しくチェックして、営業への転職を検討しましょう。
平均年収
厚生労働省が運営している「職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag」によると、営業職の業界別平均年収は、以下の通りです。
業界 | 平均年収 |
IT業界 | 620.4万円 |
不動産業界 | 579.5万円 |
広告業界 | 579.5万円 |
保険業界 | 469.2万円 |
国税庁が発表した「令和4年分 民間給与実態統計調査」給与所得者全体の年収は458万円であることから、営業職の平均年収は比較的高いといえます。
タイズのデータでは、営業職の平均年収は以下の通りです。
大手企業(正社員) | 中小企業(正社員) | |
20代 | 452 | 388 |
30代 | 620 | 491 |
40代 | 681 | 613 |
単位:万円
引用:タイズ経由で転職成功された方の実績
営業職はメーカー営業をはじめ、どの業界においても年齢にあわせて平均年収も上がる傾向です。転職する業界や企業によっても大きく変わるので、志望先の情報をしっかりチェックしておきましょう。
将来性
企業が市場で活躍し続けるためには、商品やサービスを顧客に提供することが不可欠です。近年、AIの導入や業務のシステム化が進んでおり、営業職においてもオンラインでの商談やマーケティング活動を自動化するマーケティングオートメーション(MA)などが盛んに導入されています。
ただ、商品やサービスを提供するためには顧客との関係を構築し、ニーズや悩みを把握して共感することが大切です。そういったコミュニケーションが大事な営業職は、人間にしかできない将来性のある職種といえるでしょう。
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転職支援実績
営業職に向いている人がもつ4つの特徴・スキル
営業職に向いている人の主な特徴やスキルは、以下の4つです。
- コミュニケーションスキルがある
- ヒアリングスキルをもっている
- 課題発見・分析力に優れている
- 時間やタスクを正しく管理できる
自身の特徴と照らしあわせて、適性があるかを判断していきましょう。
コミュニケーションスキルがある
顧客と直接話をして商品やサービスを販売する営業職は、コミュニケーションスキルが必須です。新規営業では初対面の人と話す機会も多く、コミュニケーションを通して相手との信頼関係を築く必要があります。
コミュニケーションスキルを身につけるためには、日頃から意識して取り組むことが大切です。自分の意見をわかりやすく伝えたり、より多くの人と会話をしたりと、日々コミュニケーションスキルを磨いていきましょう。
ヒアリングスキルをもっている
営業では顧客と対話をするほかに、相手の言葉に耳を傾けるヒアリング力も必要になります。顧客の抱えている悩みや要望をヒアリングによって引き出し、それに適した商品やサービスの提案をすることが大切です。
ヒアリングスキルは相手の気持ちに共感し、聞き役に回ることで効果を発揮します。相手の立場に立ったコミュニケーションを意識して、顧客との信頼関係を築いていきましょう。
課題発見・分析力に優れている
コミュニケーションスキルやヒアリングスキルによって引き出したニーズに対し、課題の発見や解決策を見出す分析力も欠かせません。常に顧客目線に立ち、自社の商品やサービスを使うことで、どのような効果を得られるのかをしっかり説明することが求められます。
課題発見や分析力に優れている人は、トラブルが発生したときにも迅速な対応が可能です。商品やサービスの品質に関する問題や納期の延期など、万が一のときでもスムーズな対応が取れるよう多くの課題を発見して分析しておきましょう。
時間やタスクを正しく管理できる
営業で多くの成果を上げるためには、顧客とのアポイントや納期スケジュールのほかに、効率よく成果を上げるためのタスク管理も重要です。時間やタスク管理ができていないと顧客や会社に迷惑をかけるほか、自身の評価にも影響を及ぼします。
スムーズに業務を進めるには行動一つひとつに優先度をつけ、どのような段取りで進めていくかがポイントです。営業職としてのキャリアアップを目指したい場合も、時間とタスク管理をしっかりできるようにしていきましょう。
営業職への転職で役立つ資格
営業職への転職には、基本的に必要な資格はありません。ただし、業界によってもっていると役立つ資格はいくつか存在します。
資格名 | 特徴 |
営業士検定 | 統計的なセールス力を身につけられる |
営業力強化検定 | 現在の営業力を計測できる |
マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS) | Microsoft office製品のスキルを証明できる |
宅地建物取引士 | 不動産取引の専門家を示す国家資格 |
不動産実務検定 | 不動産投資に関する知識を証明する専門資格 |
生命保険募集人(CBT) | 生命保険の販売をおこなうために必要な資格 |
FP(ファイナンシャルプランナー) | 資産管理やライフプランニングをサポートする |
営業職全般におすすめなのは、営業士検定と営業力強化検定です。マーケティングや営業の基本的な知識を学べるほか、現在の営業スキルを計測できます。
不動産業界の営業の場合は、実践的な知識を学べる宅建建物取引士や不動産実務検定を取得するとよいでしょう。保険業界の場合は、生命保険募集人やFPの取得がおすすめです。転職活動と並行しながら、ぜひ資格の取得を目指してみてください。
タイズの強み
転職支援実績
営業職への転職を成功させる4つのコツ
営業職への転職を成功させるコツは、以下の4つです。
- 自身のスキルや経験を整理する
- 業界に関する情報収集をする
- 自分に合った営業スタイルを見つける
- 転職エージェントの利用も検討する
それぞれのポイントをしっかり把握して、転職を実現させましょう。
転職を成功させるポイントや面接に合格するノウハウなどは、以下のページで詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
転職ガイドライン
自身のスキルや経験を整理する
まずは自身のスキルやこれまでの経験を整理し、転職でどのように生かせるかを考えていきましょう。もっているスキルや過去の仕事内容を整理することで、どの業界の営業職に向いているのかも明確になっていきます。
とくに、営業職ではコミュニケーションスキルが重要です。普段から積極的に人と会話をしたり、コミュニケーションに関する書籍を読んだりしてスキルを高めていきましょう。
スキルや経験にもとづいた自己PRの書き方については、以下の記事で解説しています。詳しく知りたい方は、あわせて確認しておきましょう。
シチュエーションや強み別の例文付き!自己PRの書き方など3ステップで解説
業界に関する情報収集をする
営業職は幅広い業界にチャンスが広がっており、求人数も多い職種です。企業の公式HPやSNS、求人情報などをチェックして業界の特徴や事業内容を調べていきましょう。
情報収集するときは、情報の片寄りがないよう多角的に集めることが大切です。求人サイトの口コミや評判、企業の社員ブログなど幅広い視野をもって情報を収集し、自身にあった業界を見つけていきましょう。
自分に合った営業スタイルを見つける
営業職にはさまざまな形の営業スタイルがあります。自身が自ら道を切り開いていく新規営業が向いているのか、コツコツ積み重ねていく既存営業が向いているのかなど、自分にぴったりの営業スタイルを探してみましょう。
ここで重要となるのが、自身がどのような営業になりたいのかです。目標やイメージする人物像などを明確にし、それを叶えられる営業スタイルを目指すとよいでしょう。
実際にタイズで営業職に転職された方は、自分が何を目指したいのかをはっきりさせることの重要性を実感しています。詳しい内容を知りたい方は、以下の事例をチェックしてみてください。
まずは、どういう会社・仕事が良いのかを自分で決めて、自分がどういう人間なのか、自分がどうなりたいのかをきちんと考えて、転職活動を始めることが大切だと思います。
うまくいかないと「もう、ここでいいかな」と妥協したくなりますが、できるだけ多くの求人に応募することも大事だと思います。「ここはどうかな」と思った会社が、すごく気に入ることもありますから。書類作成や面接が大変にはなりますが、興味のある求人は、まず応募してみることが重要だと思います。
転職エージェントの利用も検討する
営業職を目指しているけれど自分に合った業界がわからない、スムーズに転職活動ができない場合は、転職エージェントの活用を検討するのもおすすめです。希望にあった求人を紹介してくれるほか、面接対策や履歴書の添削など手厚いサポートを受けられます。
また、一般には公開されていない非公開求人の紹介もしてくれるので、幅広い選択肢のなかから転職が可能です。はじめて転職する方や、未経験から営業職への転職の目指している方も、ぜひ一度転職エージェントに相談してみてください
実際にタイズで転職された方は、転職エージェントを利用することで転職がスムーズにいくと実感しています。詳しい内容を知りたい方は、以下の事例をチェックしてみましょう。
メーカー転職成功事例・体験談
転職エージェントを使うメリット・デメリットについては、以下の記事で解説しています。詳しく知りたい方はぜひ確認しておきましょう。
転職エージェントは使うな?メリット・デメリットや使うべき人を解説!
自分に合った業界を見つけて営業職への転職を成功させよう
営業職はどのような業界にも必要な存在であり、非常に求人数の多い職種です。同じ営業からの転職はもちろん、異業種や未経験からでも挑戦しやすく、今までの経験やスキルを生かしやすい職種といえます。
営業職への転職を成功させるためには、これまでの経験やスキルを明確にし、必要であれば役立つ資格を取得してみましょう。転職先がスムーズに決まらないときは、転職エージェントの活用も検討してみてください。
タイズでは、さまざまな業界の営業職に関する転職支援サービスを提供しています。転職事例も豊富ですので、営業職への転職を検討している方はぜひご相談ください。
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