メーカー職種解説
[ 物流企画 ]
物流企画・物流管理の仕事内容|やりがいや転職するポイントを紹介
こんにちは。メーカー専門の転職エージェント「タイズ」です。この記事では物流企画について解説します。物流企画や物流管理は物流にかかるコストを最小限に抑えて、利益を最大化するために必要な職種です。この2つの職種は物流業界はもちろんのこと、メーカーでも高い需要があります。
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メーカー専門の転職エージェント「タイズ」でも株式会社クボタやダイキン工業株式会社などをはじめとした企業が物流企画を募集しています。しかし、物流企画や物流管理はどのような職種で、どのように転職すればよいかわからない方もいるのではないでしょうか。
本記事では物流企画や物流管理の具体的な仕事内容や転職するコツを紹介します。自分にあった職種かどうか判断できる内容になっているので、ぜひ参考にしてみてください。
タイズで取り扱っている物流企画の求人は、以下のページに一覧でまとめているので、転職を検討している方はあわせてチェックしてみましょう。
物流企画の求人一覧はこちら
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―目次―
1.物流企画・物流管理とは?
2.物流企画の仕事内容
2-1.物流戦略の立案
2-2.物流センターの立ち上げ
2-3.配送ルート・スケジュールの検討
2-4.システムの導入
3.物流管理の仕事内容
3-1.受注管理
3-2.在庫管理
3-3.製造加工・流通加工
3-4.配送トラブルの対応
4.物流企画・物流管理の将来性
5.物流企画・物流管理の平均年収
6.物流企画・物流管理のやりがいやきついところ
6-1.やりがい
6-2.きついところ
7.物流企画・物流管理に向いている人や必要なスキル
8.物流企画・物流管理に未経験から転職する3つのコツ
8-1.なぜ物流に携わりたいか理由を明確にする
8-2.物流企画・管理に必要とされるスキルや経験をアピールする
8-3.転職エージェントを利用する
9.物流企画・物流管理への転職に成功した事例
10.物流企画・物流管理の仕事内容を把握して応募すべきか検討しよう
物流企画・物流管理とは?
物流企画は物流ネットワークを構築する仕事で、商品を届けるために最適なスケジュールを作成したり、人員を配置したりします。
一方、物流管理は顧客の依頼に沿った商品を要望どおりに届けるための仕事です。顧客の注文した商品の種類や数、納期などに誤りなく配送するための管理を担います。
物流企画が将来の物流戦略にもとづく業務を担当するのに対し、物流管理は現在の物流に対しての業務をするという違いがあります。
物流企画の仕事内容
物流企画の主な仕事内容は、以下の4つです。
- 物流戦略の立案
- 物流センターの立ち上げ
- 配送ルート・スケジュールの検討
- システムの導入
物流企画でやりたい仕事があるか見つけるために、仕事内容をチェックしていきましょう。
物流戦略の立案
物流企画では、物流業務の効率化やコスト削減に向けて、どのような方針で運用するか戦略を立案します。利益を最大化しつつ、物流の課題を解決するのが主な目的です。
物流戦略は経営戦略のひとつとして扱われるため、売上・利益にも大きくかかわる重要な役割があります。
ただ物流コストを削減するだけではなく、配送スピードの向上や、ITを駆使した作業品質の向上なども求められているため、物流の投資戦略を考えることも物流企画でおこなわれます。
物流センターの立ち上げ
戦略にもとづいて物流センターを立ち上げるのも物流企画の仕事です。
どのような物流センターを立ち上げるかを決め、立地を調査したり、レイアウト図を設計したりして建設を進めます。
倉庫内のシステムやロボットなども導入し、現地テストやスタッフの教育を経て、物流センターの運用を開始させるまでを担います。
配送ルート・スケジュールの検討
コスト削減のために最適なルート・スケジュールを決め、配送効率を向上させます。
ドライバーにルートの設定を任せると、より負担がかかってしまうため、物流企画が検討します。ドライバーの運転時間や配送のタイミング、天候などを考慮して、配送ルートを計算しなければなりません。
法人向けの物流の場合は、企業の営業時間も考慮して、スケジュールを設定する必要があります。
渋滞や通行止めなどイレギュラーな事態が発生することもあり、臨機応変な対応が求められます。
システムの導入
業務改善やDX推進に向けて、物流にかかわるシステムを導入するのも、物流企画の仕事のひとつです。
物流業界の場合は、以下のようなシステムが用いられています。
システムの種類 | 概要 |
在庫管理システム | 在庫数や取引先情報、顧客情報、各種伝票などを一元管理できるシステム |
倉庫管理システム | 倉庫内にある商品や材料の位置・数量などを管理するシステム |
配送管理システム | 配送ルートの作成やドライバーの位置情報の把握、配送コストなどを管理できるシステム |
リアルタイムで情報共有できるように、円滑に業務を遂行できる環境をつくるのも重要な役割です。
タイズでは物流システムを手がける企業に今後の展望や社風などについてインタビューを実施しました。以下の記事で詳しく紹介しているので、業界への理解を深めるためにぜひ参考にしてみてください。
【(株)ダイフク】 開発部の部長に業務内容・今後の展望・求める人物像についてインタビュー!
【オークラ輸送機(株)】設計統括部長にマテハン事業の現状、今後の展望、オークラの社風についてインタビュー!
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物流管理の仕事内容
物流管理の主な仕事内容は、以下の4つです。
- 受注管理
- 在庫管理
- 製造加工・流通加工
- 配送トラブルの対応
物流企画と物流管理で仕事内容が異なります。どちらの仕事に携わりたいか確認するためにも、ぜひチェックしてみてください。
受注管理
受注管理は、主に顧客からの注文を管理する仕事です。受注が発生したら在庫を確認し、あれば発送の手配をおこない、なければ仕入れの準備をします。
顧客に対して、注文の受付が完了したことや、納品日などの連絡をすることも受注管理の仕事です。
法人向けの場合は、顧客の要望によって製品の価格が変動することがあるため、事前に見積書を作成する場合もあります。
商品の準備ができたら、出荷担当者に発送を依頼します。ほかにも、請求書の発行や注文内容の変更、キャンセルの対応なども仕事のひとつです。
在庫管理
在庫管理は、在庫数の最適化や入出庫作業の効率化のために必要な仕事です。
需要を予測して在庫の売れ残りや売り切れがないように、必要数を確保することが求められます。在庫が売れ残ってしまうと、廃棄することになり利益の損失になりかねません。
できるだけ売れ残りがないようにするためにも、常に倉庫内の在庫数を確認し、減ってきたら仕入れる体制を整えて、適正在庫を維持することが大切です。
製造加工・流通加工
顧客の注文内容によっては、商品を加工して発送する製造加工や流通加工にも対応します。
製造加工と流通加工は、製造や流通の過程で商品の付加価値を高めるためにおこなう加工のことです。
たとえば、鉄管の注文であれば必要な長さにカットして発送します。衝撃に弱い商品であれば緩衝材と一緒に梱包したり、布製品であれば検針して「検針済み」のシールを貼ったりすることも製造加工や流通加工でおこないます。
倉庫内で完結できないものは、ほかの部署と連携して実施することもあるでしょう。注文内容を確認し、人員や作業スペースなどを確認して対応します。
配送トラブルの対応
返品対応や再配達などの配送トラブルへの対応も、物流管理の担当領域です。返品対応では商品の状態を確認し、内容に問題があれば再出荷や交換をおこないます。
不良品を配送していた場合は、再発防止のために返品の原因を追究し改善します。
返品対応が発生した場合、信用を落とす原因にもなるため、迅速に対応しなければなりません。
配送トラブルが発生しないよう、倉庫内での品質管理や発送前の確認を徹底することが大切です。
物流企画・物流管理の将来性
物流企画や物流管理は2024年問題の影響もあり、今後需要が高まると考えられています。
2024年問題とは、働き方改革関連法によりトラック運転者の労働時間の上限が課されたことで、輸送能力が低下する問題のことです。
物流業界は慢性的なドライバー不足に直面しているため、輸送能力の低下を防ぐためには抜本的な物流工程の改善が求められています。
物流企画や物流管理は、物流業務の改善や生産性の向上を担う業務でもあるため、さまざまな企業で必要とされています。
実際に求人も増えており、株式会社リクルートの調査によると、物流企画関連の求人が2014年と比較して17.49倍に増加したことがわかりました。
また、経済産業省によると、2022年の国内電子商取引市場規模が22.7兆円で、2021年よりも9.91%拡大したことがわかりました。
参考:電子商取引に関する市場調査の結果を取りまとめました|経済産業省
ECの需要が高まると配送量が増え、より効率的な配送が求められるようになるため、物流企画や物流管理の需要が拡大すると考えられます。
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物流企画・物流管理の平均年収
タイズのデータでは、物流企画・物流管理の平均年収は、以下のとおりです。
大手企業(正社員) | 中小企業(正社員) | |
20代 | 550 | 470 |
30代 | 650 | 580 |
40代 | 900 | 750 |
単位:万円
引用:タイズ経由で転職成功された方の実績(2023年度)
大手企業・中小企業どちらも、年齢に応じて平均年収が上がる傾向があります。大手企業のほうが水準は高く、実際に転職する企業によって違いはあるものの、40代で900万円の年収を得られる場合もあるのが特徴です。
具体的な金額は企業によって異なるため、志望している企業の年収を確認してから、入社すべきかを判断しましょう。
物流企画・物流管理のやりがいやきついところ
物流企画・物流管理のやりがいやきついところを紹介します。
やりがい | きついところ |
|
|
入社後のギャップを最小限に抑えるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
物流企画・物流管理が活躍する物流業界に転職する魅力は以下の記事で解説しているので、あわせてチェックしてみましょう。
世界トップレベルの物流システム技術で倉庫を自動化!いま物流業界に転職する魅力とは?
やりがい
物流企画・物流管理のやりがいは、以下のとおりです。
- 多く人とかかわってひとつの工程がつながったときに達成感がある
- 現場の課題を見つけて解決することで、周りから感謝される
- 自由度が高く、責任感のある仕事ができる
物流企画・物流管理では、社内外の人と連携する機会が多くあります。たとえば、物流センターの立ち上げでは、建設会社と話し合いながらプロジェクトを進めるでしょう。海外から資材や商品を取り寄せる場合は、海外から日本に輸送するために、さまざまな国の物流拠点や商品・資材を取り扱っている企業の人ともコミュニケーションをとります。
多くの人とうまく連携して、物流工程を設計できれば大きな達成感が得られるでしょう。また、現場の要望にあわせて改善することで、倉庫作業や在庫管理のスタッフからも感謝され、やりがいを感じることもあります。
キャリアアップすると経営にも関わる物流計画の立案も任せてもらえるケースもあり、さらに大きなやりがいを得られるでしょう。
きついところ
物流企画・物流管理のきついところは、以下の3つです。
- 企業によって仕事内容が異なる
- トラブルが発生しやすく、突発的な対応が求められる
- 時間やノルマなどが厳しい企業もある
物流企画や物流管理は企業によって仕事内容が異なるため、前職で物流に携わっていても活かせない場合があります。未経験の作業も任されることがあり、慣れるまでに時間や負担がかかる人もいるでしょう。
物流管理の場合は配送トラブルが発生しやすく、臨機応変な対応が求められます。顧客に迷惑をかけないためにも、迅速に対応しなければならず、つらいと感じることがあるでしょう。
企業によっては「時間内に〇〇を終わらせなければならない」といったノルマもあり、プレッシャーを感じる人もいます。
どのような仕事にもきつい場面はつきものですが、できるだけやりがいを感じられるようにするためには、丁寧に企業研究をおこなうことが大切です。
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物流企画・物流管理に向いている人や必要なスキル
物流企画・物流管理は、以下のスキルや能力をもっている人に向いています。
- 課題を見つけ出し、解決できる能力のある人
- 論理的思考で数字を用いながら提案できる能力のある人
- コミュニケーション能力のある人
- トラブルに対し臨機応変に対応できる人
物流計画の立案や物流工程の改善をするには、課題解決力があることが望まれます。解決策を提案するには、説得力のある説明をして上司や仕事にかかわる人たちを納得させる必要があり、論理的思考力が求められます。
多くの人と接するため、コミュニケーション能力も欠かせません。物流業務ではトラブルも発生しやすく、臨機応変に対応できる人が重宝されます。
ほかにも、海外にも拠点がある企業を志望している人であれば、英会話ができるとよいでしょう。
物流企画・物流管理に未経験から転職する3つのコツ
物流企画・物流管理は未経験でもしっかりと準備することで転職できる可能性があります。
未経験の方は、以下の3つのコツを押さえて、転職活動に挑みましょう。
- なぜ物流に携わりたいか理由を明確にする
- 物流企画・管理に必要とされるスキルや経験をアピールする
- 転職エージェントを利用する
転職に成功するためにも、ぜひ参考にしてみてください。
また、転職に成功するためのコツと物流業界に転職する方法については、以下の記事で詳しく紹介しているので、あわせてチェックしてみてください。
転職成功者が成功率を高めるために、実践していた5つのコツ<転職体験談>
物流業界へ転職する魅力とは?向いている人の特徴や平均年収を解説
なぜ物流に携わりたいか理由を明確にする
現職が物流とまったく関係ない方は、なぜ物流業界に携わりたいかを明確にしましょう。理由が明確でないと、志望理由の説得力が欠けてしまい、採用担当者に熱意が伝わらない可能性があります。
また、志望動機が曖昧だと入社後に自分の興味のない仕事だと感じ、すぐにやめてしまうケースも考えられます。
「あらゆる商品がすぐに顧客のもとに届くサービスをつくりたい」といったように、業界研究で業務内容をしっかりと理解し、志望理由を明確にしましょう。
物流企画・管理に必要とされるスキルや経験をアピールする
未経験の場合は、現職や前職などで培ったスキルを活かしたアピールが大切です。
たとえば、以下のようにアピールしましょう。
- 前職の海外営業で顧客との折衝をおこなった経験があり、海外の物流拠点の立ち上げに貢献できる
- 現職のマーケティング業務で商品の需要を予測し、売上につなげた経験から、在庫管理の最適化に貢献できる
企業に求められているスキルや経験をアピールし、どのように貢献できるかを伝えることで、転職に成功する可能性を高められます。
転職エージェントを利用する
未経験で転職するのが不安な方は、転職エージェントを利用してみましょう。転職エージェントは、転職に知見のあるアドバイザーやコンサルタントが転職活動をサポートしてくれるサービスのことです。
物流業界や製造業に詳しい転職エージェントを利用することで、どのような業界でどのような仕事があるかを把握しやすく、企業理解を深められます。
求人サイトには公開されていない求人も紹介してくれるため、選択の幅を増やせるでしょう。
タイズでも会社の情報を豊富にもっており、実際に非公開求人から転職に成功した人もいます。詳しくは事例ページで紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
タイズ社はレスポンスがすごく早くて、かつ受ける会社の情報を豊富に持っておられました。また、いろいろと分からないことにも対応してくれ、かゆいところに手が届くサービスを提供していただいて、助かりました。
さまざまな企業で転職エージェントサービスが利用できるため、どれを選べばよいかわからない方もいるのではないでしょうか。以下の記事で転職エージェントの選び方を詳しく紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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転職支援実績
物流企画・物流管理への転職に成功した事例
物流企画の転職に成功した事例として、株式会社MonotaRO(モノタロウ)に転職した30代後半のN.Nさんの事例を紹介します。
N.Nさんはもともと大手通信販売会社で物流企画に携わっていました。しかし、妻の育児負担を軽くするために妻の地元に戻りたいことや、新しいことにチャレンジしたいという理由で転職に挑戦します。
転職活動では、転職サイトにいくつか登録したなかで、利用者に寄り添った雰囲気を感じたタイズを利用しました。タイズのコンサルタントがN.Nさんが志望しているモノタロウと信頼関係があると感じたことも理由に、オファーを引き受けたそうです。
モノタロウの面接を受けたところ、自分の経験にマッチしたポジションがあり、役員からも熱い言葉が返ってきたため、入社を決意しました。
結果、妻の地元にも戻り、モノタロウでも新鮮で刺激的な毎日を送れているそうです。
N.Nさんの事例の詳細は以下のページでチェックできるので、ぜひ参考にしてみてください。
30代後半で株式会社MonotaROの物流企画への転職成功事例・体験談
物流企画・物流管理の仕事内容を把握して応募すべきか検討しよう
物流企画・物流管理は、物流工程の生産性向上や効率化にかかわる重要な仕事です。とくに物流企画では戦略立案も担当することがあり、経営にも携わります。
企業によっては自由度の高い仕事を任せてもらえ、成果が出たときに大きなやりがいを得られるでしょう。ただし、自分とマッチしない企業に入社してしまうと、責任が大きくてプレッシャーがかかり、つらい思いをするかもしれません。
物流企画・物流管理に携わりたいかどうかを判断するためにも、業界研究を入念におこない、スキルや経験が活かせるか確認しましょう。
もし物流企画・物流管理が向いているかわからない場合は、転職エージェントを利用するのも方法のひとつです。コンサルタントに相談し、どの仕事に向いているかを教えてもらいましょう。
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書類通過率40%以上の実績をもとに、採用されやすくなるための選考対策もしているので、短期間で希望企業に転職したい方は、ぜひご利用ください。
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