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[ AIエンジニア ]
AIエンジニアに未経験で転職するには?必要なスキルや平均年収を解説
こんにちは。メーカー専門の転職エージェント「タイズ」です。この記事では話題のAIエンジニアについて解説します。AIエンジニアの仕事内容や転職の方法など、詳しく書いておりますので、最後までお読みください。
この記事は約17分で読み終わります。
タイズでも、日立造船株式会社やブラザー工業株式会社などの上場企業をはじめ、さまざまな企業がAIエンジニアを募集しています。
求人のなかには未経験からでも募集している企業もあるため、エンジニアの経験がない方にも転職のチャンスがあります。
本記事では、AIエンジニアに未経験で転職するコツや必要なスキルなどを解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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※募集状況により、求人がクローズする場合があります。
―目次―
1.AIエンジニアとは?転職する前に知っておきたい仕事内容
1-1.AIシステムの開発
1-2.データ学習・分析
2.AIエンジニアとほかの職種の違い
3.AIエンジニアの転職市場・将来性
4.AIエンジニアに転職したあとの平均年収
5.AIエンジニアに転職する際に必要な4つのスキル
5-1.プログラミングスキル
5-2.数学的な知識
5-3.ディープラーニングや機械学習に関する知識
5-4.データベースに関する知識
6.AIエンジニアの転職に向いている人
6-1.ロジカルに考えられる人
6-2.問題解決力がある人
6-3.新しいことを学習するのが好きな人
7.AIエンジニアに未経験から転職する5つのコツ
7-1.基本的な知識やスキルを身につける
7-2.成果物とポートフォリオを作成する
7-3.資格を習得する
7-4.まずはITエンジニアとして働くことも検討する
7-5.転職エージェントを活用する
8.AIエンジニア転職後のキャリアパス
9.知識とスキルを習得してAIエンジニアへの転職を目指そう
AIエンジニアとは?転職する前に知っておきたい仕事内容
AIエンジニアはAI(人工知能)を活用して以下のような仕事をするエンジニアのことです。
- AIシステムの開発
- データ学習・分析
それぞれ自分にとって興味のある仕事かどうか知るために、詳しくチェックしていきましょう。
AIシステムの開発
以下のように、AIが搭載されたシステムやサービスを開発するのが、AIエンジニアの仕事のひとつです。
- ChatGPTのような文章や画像を生成できるAIサービス
- 商品の受注数・在庫数などからAIが需要を予測する在庫管理システム
- AIがセンサーや映像のデータをもとに「認知」「判断」「操作」を行う自動運転システム
- 生産した製品に欠陥がないかを画像をもとに検品するAI画像認識システム
上記のようにソフトウェアだけではなく、ハードウェアに搭載されているAIシステムの開発も含まれます。
AIエンジニアはクライアントが求めている要件に対し、理想的なシステムを実現できるよう、機能の実装やテストなどをするのが主な役割です。
AIのアルゴリズムが最適化されるよう繰り返し学習・検証をし、システムに落とし込んでいきます。
データ学習・分析
AIシステムを開発した後に精度を高めるために、データ学習をさせる仕事もあります。
主な仕事内容は、以下のとおりです。
- データの収集
- クレンジング(不要なデータの削除)
- 効率的な処理方法の考案
大量のデータをAIに学習させることで、人間では思いつかないような複雑なパターンの発見が可能です。学習させたあとは分析をおこない、抽出したパターンやルールを実用できるようにします。
たとえば、画像認識や音声認識、文章生成などの精度を向上させる際に活用します。
最近ではAI学習の方法としてディープラーニング(深層学習)を活用することも少なくありません。ディープラーニングとは機械学習のひとつで、ニューラルネットワーク(人間の脳を模したデータ処理ができるAIを実現させる方法のひとつ)を何層も積み重ねてより人間の脳に近い構造で学習させる方法です。
分析はデータサイエンティストと協力して進めることもあります
AIエンジニアとほかの職種の違い
AIエンジニアと似た職種として、機械学習エンジニアやデータサイエンティストがあります。
それぞれの違いは以下のとおりです。
職種 | 概要 | 主な仕事内容 |
機械学習エンジニア | AIのなかでも機械学習に特化した仕事をするエンジニア |
|
データサイエンティスト | 膨大なデータを分析し意思決定をサポートする職種 |
|
AIエンジニア | AIを活用したシステムやサービスを開発するエンジニア |
|
機械学習エンジニアは、AI開発において核となる機械学習に特化しており、AI全般の業務に携わるAIエンジニアとは業務範囲が異なるのが特徴です。
データサイエンティストはデータを解析し、情報を提供することが主な仕事内容です。システムを開発するAIエンジニアと異なり、コンサルタントに近い職種といえます。
タイズの強み
転職支援実績
AIエンジニアの転職市場・将来性
AIエンジニアは多くの企業でDX(デジタルトランスフォーメーション)が推進されていることもあり、今後も需要があると考えられます。
DXは、AIのようなデジタル技術を用いて、ビジネスモデルを変革することです。
独立行政法人情報処理推進機構が発行した「DX白書2023」によると、2022年度時点でDXを推進する人材が不足していると回答した企業が8割以上であることがわかりました。
DX人材の質に課題を感じている企業も8割以上であることがわかっており、AIの技術を磨くことで、必要な人材として採用される可能性があります。
また、総務省の「令和5年 情報通信に関する現状報告の概要」によると、日本のAI市場規模は2022年時点で3,883億6,700万円であることがわかりました。2027年には1兆1,034億7,700万円まで増加すると予測されており、市場拡大の傾向から見てもAIエンジニアには将来性があると考えられます。
AIエンジニアに転職したあとの平均年収
厚生労働省が運営する「職業情報提供サイト jobtag」によると、AIエンジニアの平均年収は558.3万円です。
年齢別の年収は、以下のとおりです。
年齢 | 平均年収 |
20歳~24歳 | 327.7万円 |
25歳~29歳 | 420.1万円 |
30歳~34歳 | 493.1万円 |
35歳~39歳 | 570.6万円 |
40歳~44歳 | 641.8万円 |
45歳~49歳 | 696.0万円 |
50歳~54歳 | 700.5万円 |
55歳~59歳 | 718.9万円 |
出典:AIエンジニア – 職業詳細 | 職業情報提供サイトjob tag
国税庁の「令和4年分 民間給与実態統計調査」によると、全職種における平均年収は458万円です。企業によって異なりますが、AIエンジニアに転職することで平均年収よりも100万円以上高い年収が期待できます。
企業規模やスキルによっても年収が変わるため、具体的な金額を知りたい方は、志望している企業の求人情報を確認しましょう。
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転職支援実績
AIエンジニアに転職する際に必要な4つのスキル
AIエンジニアに転職する際に必要なスキルは、以下の4つです。
- プログラミングスキル
- 数学的な知識
- ディープラーニングや機械学習に関する知識
- データベースに関する知識
上記の知識やスキルがAIエンジニアに求められています。どのようなスキルを身につければ転職でアピールできるかを紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
プログラミングスキル
大前提として、機械学習やAIシステムを構築するのに必要なプログラミングスキルが求められます。
AIの構築には主にPythonという言語が使われる傾向にあります。日経クロステックでのアンケート調査でも、現在使っているプログラミング言語として「Python」と回答した人が45.3%いることがわかりました。
参考:「最も使っている」プログラミング言語で異変、前年首位のJavaが王座陥落
Python以外にも、AIの解析やシステムの開発には、以下のようなプログラミング言語も扱えることが望まれます。
AIエンジニアに必要なプログラミング言語 | 概要 |
R |
|
JavaScript |
|
C++ |
|
企業やシステムによって使用するプログラミング言語が異なるため、幅広く対応できることでAIエンジニアとして活躍できるでしょう。
数学的な知識
AIシステムの開発やデータ分析には、以下の数学的な知識が必要です。
AIに必要な数学 | 用途 |
微分積分学 | 機械学習の最適化 |
線形代数学 | 膨大な計算式の簡略化 |
確率論・統計学 |
|
AIのアルゴリズムや機械学習は、上記の数学的な知識をベースに構築されています。数学の知識があることで、AIシステムの仕組みを理解して、スムーズに開発や問題点の改善ができるようになります。
ディープラーニングや機械学習に関する知識
AIの精度を向上させるには、機械学習やディープラーニングの知識を身につける必要があります。
ディープラーニングや機械学習にどのようなデータを学習させ、どのような手法で分析させれば最適な答えが得られるかを考えるには、仕組みへの理解が欠かせません。AIエンジニアには、数学的知識を理解したうえで、機械学習モデルの開発や調整ができることが求められます。
データベースに関する知識
ディープラーニングや機械学習を扱ううえで、データベースの運用知識が求められます。データベースを運用するには、SQLという言語を扱う必要があります。
SQLはデータの検索や追加、更新など、AIで扱うデータを分析するのに必要な言語です。国際標準化されている言語のため、SQLを知っておくことでAI以外のシステム開発にも対応しやすくなります。
有効なデータを大量のデータのなかから効率的に抽出する手段を考えるためにも、データベースに関する知識は必須です。
AIエンジニアの転職に向いている人
AIエンジニアへの転職に向いている人の主な特徴は、以下の3つです。
- ロジカルに考えられる人
- 問題解決力がある人
- 新しいことを学習するのが好きな人
上記の性質をもっている人は、面接でもアピールポイントとして活用できる可能性があります。それぞれどのような人が向いているか確認してみましょう。
ロジカルに考えられる人
データ分析の結果やアルゴリズムなどを理解するには、ロジカルに考えられる人であることが望まれます。
たとえば「AIの精度を高めるにはどのようにアルゴリズムを組み合わせ、パラメータを調整すべきか」を考えた際に、論理的に筋道を立てて答えを導くことが大切です。
直感で最適解を出すのではなく、根拠をもとに分析し、検証できることが業務の姿勢として求められます。
普段から物事の原因と結果の関係を結びつけて考えられる人は、AIエンジニアに向いているでしょう。
問題解決力がある人
AIは比較的新しい分野であり、まだ知られていないことが多い点でトラブルが発生しやすいため、問題が発生してもどのように解決すべきか考えるのが好きな人に向いています。
システムエラーやAIの精度が低下するトラブルがよく起きるため、自身でトライ&エラーを繰り返して取り組む姿勢が大切です。
AIエンジニアの人材は不足している傾向があり、プロジェクトによってはAIの担当者が自分のみの場合もあるかもしれません。
ひとりでも問題を解決し、次に進められる能力をもっている人は、AIエンジニアとして活躍できるでしょう。
新しいことを学習するのが好きな人
AI技術はトレンドが変わりやすい傾向にあるため、常に新しい知識を身につけて仕事に反映できる人が向いています。
日々テクノロジー関連の情報を収集したり、本を読んだりして、積極的にできることを増やす姿勢が欠かせません。
AIの分野以外にも、顧客の業界に関する知識を学ぶことが大切です。ニーズにあったシステムを開発するには、顧客の業界を知ったうえで、どのような要件を定義すべきか考えることが重要なためです。
幅広い分野に興味をもち、仕事でアウトプットできる人は評価されやすいでしょう。
タイズの強み
転職支援実績
AIエンジニアに未経験から転職する5つのコツ
AIエンジニアは経験者のほうが優遇される傾向にありますが、未経験からでもしっかりとスキルを身につけてアピールできれば、採用されるチャンスがあります。
AIエンジニアに未経験から転職するコツは、以下の5つです。
- 基本的な知識やスキルを身につける
- 成果物とポートフォリオを作成する
- 資格を習得する
- まずはITエンジニアとして働くことも検討する
- 転職エージェントを活用する
転職に成功できる確率を高めるためにも、ぜひ参考にしてみてください。
また、IT職を目指している方が転職に成功するためにすべきことを、以下の記事で紹介しているので、あわせてチェックしてみましょう。
転職活動成功(キャリアアップ)のために【ITエンジニアがやるべきこと】
基本的な知識やスキルを身につける
AIエンジニアになるには、数学やデータベースに関する基本的な知識を身につけましょう。プログラミングスキルは、最低限Pythonを使いこなせることが望まれます。
知識やスキルを身につける方法として、独学とスクールがあり、それぞれのメリット・デメリットは以下の通りです。
勉強方法 | メリット | デメリット |
独学(書籍やオンライン教材での学習) |
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プログラミングスクールの受講 |
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自分にあった勉強方法を選んで、知識やスキルを身につけましょう。
成果物とポートフォリオを作成する
ある程度プログラミングスキルが身についたら、実際にAIを活用したアプリをつくってみましょう。
身近なアイデアから活用できそうなアプリをつくり、実績としてポートフォリオを作成します。ポートフォリオとは、実績をひとつにまとめたもののことで、転職活動のアピール材料として活用できます。
実績を掲載する際は、工夫したことや使用したプログラム・技術なども記載することも大切です。詳細に記載することで、志望している企業の求めているスキルとマッチするかどうかを提示でき、評価につながりやすくなります。
資格を習得する
AIエンジニアに必要な資格はありませんが、取得によってアピールにつながる資格があります。
たとえば、以下のような資格はAIエンジニアへの転職に役立つでしょう。
資格名 | アピールできること |
基本情報技術者・応用情報技術者 | IT業界で働く際に必要な知識やスキル |
G検定 | 機械学習やディープラーニングの基礎知識 |
E資格 | AIシステムの開発やディープラーニングの実装に必要な知識やスキル |
上記の資格を取得しておくと、IT業界やAI開発に必要な知識・スキルがあることを証明できます。
ただし、資格勉強に時間をかけて転職活動をしないのはよくありません。興味のある会社があれば、求人が掲載されているうちに応募したほうがよいためです。
資格を保有していなくても学習中であることを伝えれば、意欲をアピールできます。中途採用では、定員に達すると募集が終了する場合があるので、資格取得は転職活動と同時並行で進めましょう。
エンジニアにおすすめの資格は以下の記事で紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
【転職に有利】エンジニアにおすすめな資格とアピール方法を解説
まずはITエンジニアとして働くことも検討する
職種未経験でAIエンジニアになるのは難しいケースもあるため、ITエンジニアとして働くことも検討しましょう。
AIエンジニアはITエンジニアよりも勉強する内容が多く、専門的な知識が求められます。経験者向けの求人が多く、未経験のAIエンジニアだけに絞って転職活動をするのは簡単ではありません。
未経験からAIエンジニアを目指したい方は、一度ITエンジニアになって経験を積んでから転職するのもひとつの手です。
ITエンジニアでも、AIエンジニアが習得したいPythonに特化したPythonエンジニアという職種があります。Pythonを使ったアプリの開発を通して経験を積み、AIの専門知識を勉強することで、AIエンジニアへ転職しやすくなるでしょう。
以下の記事でIT職につきたい人がメーカーに転職するコツを紹介しているので、ぜひチェックしてみましょう。
転職活動成功(キャリアアップ)のために【ITエンジニアがやるべきこと】
転職エージェントを活用する
AIエンジニアになるには、転職エージェントの活用を検討しましょう。転職エージェントは、経験豊富なキャリアアドバイザーやコンサルタントに転職を支援してもらえるサービスです。
主に以下のようなサポートを利用できます。
- 未公開求人の紹介
- キャリアプランの作成
- 転職やキャリアに関する悩みの相談
- 履歴書や職務経歴書の添削
- 模擬面接の練習
転職エージェントを利用することで、一人ひとりの希望にマッチした企業を紹介してくれるため、長期間働ける会社に転職できる可能性が高くなります。
模擬面接の練習では、面接でよく質問される内容を中心にアドバイスをしてもらえるので、選考に向けた準備に力を入れたい方におすすめです。
実際にタイズを利用した人のなかには、面接対策をしっかりできたという声もあります。詳しくは以下の事例ぺージで紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。
清水さんはすごく熱心で、求人もたくさん送っていただきました。その積極的な姿勢と紹介求人の豊富さが印象に残っています。
一番助かったのは、面接準備シートを送っていただいたことです。私はあまり細かなことをやらないタイプですので、面接対策をする上でとても助かりました。
「IoTやAIなど最新技術を習得して、スキルアップをしたい」パナソニックのシステムエンジニアに転職成功したストーリー
AIエンジニア転職後のキャリアパス
AIエンジニアに転職した際のキャリアパスには、以下の2つがあります。
- AI分野のスペシャリスト
- プロジェクトマネージャー
スペシャリストには、機械学習に特化したエンジニアや、データサイエンティストなどの職種があります。研究機関に所属してAIの研究者として働くこともひとつの道です。
マネージャーの場合はプロジェクトリーダーやディレクターなどの職種があり、AIシステム開発の責任者となります。技術面でのアドバイスだけではなく、人材管理や予算管理なども担当します。
自分の適性を考えて、どのようにキャリアアップしていきたいか考えてみましょう。
タイズの強み
転職支援実績
知識とスキルを習得してAIエンジニアへの転職を目指そう
AIエンジニアになるには、数学やデータベース、ディープラーニングなどの知識を身につけることが重要です。PythonやRなどのプログラミング言語を習得し、実際にAIシステムを開発できることが望まれます。
未経験で転職するには、基本的な知識やスキルを習得し、実際にAIを実装したアプリを開発してポートフォリオに載せましょう。知識やスキルを客観的にアピールしたい場合は、資格を取得するのも効果的です。
転職に成功できるか不安な方は、転職エージェントの利用も検討しましょう。キャリアアドバイザーやコンサルタントが非公開求人を紹介し、選考の対策をサポートしてくれます。
タイズでも、一人ひとりの要望にあった転職支援を提供しています。企業と求職者の両方にヒアリングし、マッチ度が高いかを確認しているため、あなたにあった求人が見つかるでしょう。書類選考や面接の練習も徹底してサポートしており、転職の成功率を最大限に高められます。
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