医療機器メーカー・業界とは?企業一覧・年収・職種別の仕事内容・やりがいまで解説

医療機器メーカーとは?年収、仕事内容、やりがいなどを解説!
「医療技術の発展にかかわりたい」「医療機器を広める活動がしたい」と考えている方の中には、医療機器メーカー・業界が気になっている方もいるのではないでしょうか。

医療機器メーカー・業界は医療機器の製造を通して、医療が必要な人を助けています。研究職や営業などの職種があり、さまざまな形で社会に貢献できるのが特徴です。

本記事では、医療機器メーカー・業界の主な企業や平均年収、主な職種の仕事内容などを解説します。働く魅力や向いている人の特徴、将来性などにも触れているため、就職・転職を視野に入れている方もぜひ参考にしてみてください。

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01. 医療機器メーカー・業界とは(主な企業一覧もご紹介)

医療機器メーカー・業界とは

医療機器メーカーとは 医療機器メーカーとは、医療機器を製造・販売する企業です。医療機器業界は、一般家庭で使われている医療機器を製造するメーカーと、医療機関で使われている医療機器を製造するメーカーで構成されています。 どちらのメーカーにも、医療機器全般を扱う企業と、特定の分野に特化した医療機器を扱う企業があります。日本企業の傾向としては、分野を絞った製品を展開している場合が多いです。

医療機器メーカー・業界の主な企業一覧

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界には、さまざまな企業が属しています。医療機器を専門に取り扱っている企業だけではなく、製品のひとつとして医療機器を製造している企業も含まれるのが特徴です。

医療機器メーカー・業界に数えられる企業には、以下のような企業が挙げられます。

  • アークレイ株式会社
  • オムロンヘルスケア株式会社
  • 富士フイルムホールディングス株式会社
  • オリンパス株式会社
  • 日本ライフライン株式会社
  • シスメックス株式会社

タイズでは、京都発祥の医療機器メーカー・アークレイ株式会社さまに、強みやソフト開発、中途採用などについてインタビューしました。詳しい内容を知りたい方は、ぜひ以下の記事を参考にしてみてください。

アークレイ株式会社のインタビュー記事を見る

02. 医療機器メーカー・業界の平均年収

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界の平均年収は、国税庁が発表している「令和4年分 民間給与実態統計調査 」 の製造職のデータを参考にすると約501万円です。全体の平均は458万円であり、比較的年収の高いメーカーといえるでしょう。

また、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」 によると、医療機器開発技術者の平均年収は約644万円であり、職種によっては高収入を期待できます。

タイズのデータでは、医療機器メーカー・業界の平均年収は以下の通りです。

年代 大手企業(正社員) 中小企業(正社員)
20代 430 400
30代 650 510
40代 720 630

単位:万円

引用:タイズ経由で転職成功された方の実績(2023年度)

年齢や企業規模、職種などによって年収が変わるため、希望する企業や職種の待遇をしっかりリサーチしておきましょう。

03. 医療機器メーカー・業界の主な職種と仕事内容

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界では、機器の製造・販売に対して、以下のような職種がかかわっています。

  • 研究職
  • 開発職
  • サービスエンジニア
  • 品質管理
  • 生産技術
  • 営業
  • 事務職

研究や開発など、医療機器メーカーで活躍している職種の仕事内容をチェックしていきましょう。

研究職

研究職は、医療機器を開発するための技術に関する研究を行う職種です。新しい医療機器製造に向けた技術研究だけではなく、既存の医療機器の改良を目的に研究を行う場合もあります。

医療機器メーカーの多くが専門分野をもっているため、企業によって研究内容は異なるのが特徴です。たとえば、医療機関と連携しているメーカーであれば、実際の医療現場に立ちあい、現場から得たフィードバックを研究に活用する機会もあります。

研究職の仕事内容や種類などを詳しく知りたい方は、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。

研究職とは?種類・仕事内容・転職するメリット・向いている人の特徴を解説

開発職

開発職は、研究職が発見した技術や概念を製品化するために開発に取り組む職種です。携わる業務によって、研究開発職・技術開発職・商品開発職などの分野に分かれます。

たとえば、技術開発職は製品をつくるための技術を開発する仕事です。最先端の医療技術を活用する手段を考えることで、これまでにはない医療機器を考案・開発します。技術や概念を形にするステップを担当するため、製品ができたときには大きな達成感を得られるでしょう。

開発職の仕事内容や必要なスキルなどは以下の記事で解説しています。あわせて参考にしてみてください。

開発職とは?仕事内容や求められるスキルなどを解説

サービスエンジニア

サービスエンジニアとは、製品を取引した後に、医療機器の保守やメンテナンスを担当する職種です。

機器を納入したクライアントを訪問し、日常的な点検やメンテナンスを実施したり、機器トラブルに対して適切に対処したりするなど、さまざまな仕事を行います。

似ている職種にサービスエンジニアがあり、技術面で営業をサポートする職種です。サービスエンジニアは、製品を販売した後に活躍する職種と理解するとよいでしょう。

サービスエンジニアの仕事内容ややりがいなどを知りたい方は、以下の記事もチェックしてみてください。

サービスエンジニアとは?業務内容・やりがい・年収を公開

品質管理

品質管理とは、一定の品質基準を満たした医療機器を製造するために、製造工程や業務を管理する職種です。

医療機器の品質を維持しつつ、できるだけ効率よく製造できるように、工程の見直しやマニュアルの整備などを行います。部品や完成品などの検証、トラブルが起きた際の改善なども重要な役割です。

品質管理には、似ている職種として品質保証があります。品質保証との違いも詳しく知りたい方には、以下の記事がおすすめです。

品質管理とは?品質保証との違いや仕事内容・転職成功事例を解説

生産技術

生産技術とは、医療機器を製造する生産ラインを整備する職種です。品質・コスト・納期という3つの要素をベースに、コストを抑えつつ高品質な医療機器を効率的に生産できるラインを構築します。

新製品の開発にあわせて新しいラインを整備するだけではなく、既存製品の改良にあわせてラインを改善するのも重要な仕事です。

生産技術の需要や将来性などを知りたい方は、ぜひ以下の記事もチェックしてみてください。

生産技術は需要と将来性がある仕事!経験者は転職も有利

営業

医療機器メーカーの営業職は、医療機関や店舗などを訪問し、自社製品を提案・販売する職種です。

たとえば、医療機関と取引しているメーカーであれば、MRIやCT、ペースメーカーなどの機器の提案を行います。

自社製品を販売・提案するだけではなく、契約後のサポートやアフターフォローも大切な仕事です。機器操作を医師にレクチャーしたり、機器のメンテナンスを実施したりして、良好な関係を構築します。

医療業界には、MRという営業職に似た職種があります。医療機器メーカーの営業職は医療機器を取り扱うのに対して、MRは医薬品を取り扱う点が主な違いです。

医療機器メーカーへの転職に興味がある方には、以下の記事もおすすめです。メーカー営業への転職難易度やメリット・デメリットなどをぜひ確認してみてください。

メーカー営業への転職は未経験でもできる?メリット・デメリットや成功させるポイントを解説

事務職

医療機器メーカーでは、開発に必要な資金調達やデータ入力などを行うために、事務職が活躍しています。他業種の事務との大きな違いはなく、収支管理や電話対応などが主な仕事です。

メーカーの職種によって事務が担当する領域が異なり、営業事務や総務事務などに携わることもあります。医療機器に直接かかわる機会は少ないですが、企業を縁の下でサポートする重要な職種です。

04. 医療機器メーカー・業界で働く魅力・やりがいと大変なこと

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界で働くことで、やりがいや魅力を感じられる場面があるでしょう。よいことばかりではなく、「医療機器メーカーはやめとけ」という声を目にする機会もあり、充実感を得られるまでには大変なことも当然あります。

ここでは、医療機器メーカーで働く魅力・やりがいと大変なことを理解していきましょう。

医療機器メーカー・業界の魅力・やりがい

医療機器メーカー・業界には、医療機器の製造・販売を通して、誰かの健康をサポートしたり、医療業界の発展に貢献したりできるという魅力があります。

自分が携わった医療機器が医療機関に導入されたり、店舗で販売されたりすることで、医療にかかわる企業の一員として人や社会に貢献できます。医療従事者や患者さんなどから感謝を伝えられる機会もあり、達成感を得られるでしょう。

インタビューを実施させていただいたイシダメディカル株式会社さまは、全身麻酔手術患者の尿量と血尿の度合いを自動計測する医療機器を開発しており、開発者はやりがいを感じながら仕事に打ち込んでおられます。製品や会社についても伺っているので、詳しい内容を知りたい方はぜひチェックしてみてください。

イシダメディカル株式会社のインタビュー記事を見る

医療機器メーカー・業界の大変なこと

医療機器メーカー・業界の仕事は、人の命や健康を左右するため、責任が重い点に大変さを感じることがあるでしょう。

研究や開発でのミスは許されず、営業で機器の説明がうまく伝わらないだけでも、大きなトラブルや事故が起きる可能性があります。責任やプレッシャーを感じながらも、勉強を欠かさず、真摯に仕事に取り組む姿勢が必要です。

インタビューを実施させていただいたアークレイ株式会社さまは、不撓不屈の精神を信条としています。大変さを分かちあいながら、壁を団結して乗り越える文化があるのが特徴です。社風や採用などについても知りたい方は、インタビュー記事をぜひご覧ください。

アークレイ株式会社のインタビュー記事を見る

05. 医療機器メーカー・業界に向いている人の特徴

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界には、以下のような人が向いています。

  • 常に学び続ける姿勢がある
  • 責任感をもって目の前の仕事に取り組める
  • 倫理観や正義感をもっている
  • コミュニケーションスキルに長けている

医療業界は日々技術が進歩しているため、ニーズを満たした医療機器を製造・販売するためには、常に学び続ける必要があります。何事も学ぶ姿勢があり、継続して努力できる人は医療機器メーカーに向いているでしょう。

医療にかかわるメーカーの一員として、責任感があったり、倫理観や正義感をもっていたりすることも重要です。

実際に、医療機器メーカーの「アークレイ株式会社」では、以下のような人が向いているとインタビュー内で話しています。

自分の仕事の範囲を決めず、周囲の方と話をしてどんどん知識を広めていかれるような意欲的な方は、当社に合っていると思いますし、ご活躍されているように思います。1人1人に裁量がありますので、例えば「工数が足りないのでこうしてみたい」や「こういう技術があるので試してみたい」など、どんどん自分で考えて意見を発信できるような方にとっては楽しい職場環境ではないかと思います。

アークレイ株式会社のインタビュー記事を見る

いろいろな立場の人と良好な関係を築きながら、円滑に連携できる人は医療機器メーカーに適性があるでしょう。

06. 医療機器メーカー・業界への就職・転職を成功させるポイント

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界への就職・転職は専門性の高さから難しいといわれることもありますが、ポイントを押さえて活動することで、チャンスを広げられます。

医療機器メーカー・業界の就職・転職を成功させるポイントは、以下の4つです。

  • 業界や企業について理解を深める
  • 強みや経験が伝わる志望動機を作成する
  • スキルにマッチした職種を選ぶ
  • 転職エージェントを活用する

業界や企業について細かく研究したうえで、求めている人材やスキルなどを理解しましょう。企業研究でわかったことをもとに、自分の強みや経験が伝わる志望動機をつくったり、面接の回答を練ったりすることで、より効果的なアピールができるようになります。

また、職種によって求められるスキルや経験が異なるため、自分にあった職種を選ぶことも大切です。強みを活かせる職種を選び、貢献できることをしっかり伝えましょう。

自力での転職活動や働きながらの転職活動に不安がある場合は、転職エージェントを活用するのもおすすめです。求人の提案や選考に向けたサポートを受けられるため、希望にあった企業への転職をかなえられるでしょう。

タイズでは、メーカーに特化した転職サポートを提供しています。医療機器メーカーへの転職成功実績もあるので、メーカーへの転職を希望している方はぜひ気軽にご相談ください。

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07. 医療機器メーカー・業界の現状と将来性

 

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界をより理解するうえで、現状と将来性はぜひ知っておきたいポイントです。医療機器メーカー・業界の現状と将来性を詳しく解説します。

現状と将来性

医療機器メーカー・業界の現状

厚生労働省が発表している医薬品・医薬機器産業実態調査 によると、医療機器の売上高は年々増加しています。医療機器メーカー・業界の現状は好調といえるため、今後も需要はあ員鄭すると考えられているのが特徴です。

一方で、海外からの輸入に頼っている医療機器があることや、国内市場の飽和などは課題として挙げられています。海外との輸出入によっては需要に影響が出るおそれがあるため、輸出強化などの対策が求められるでしょう。

就職・転職にかかわっては、医療機器メーカー・業界は人手不足が進んでおり、中途採用の需要があります。医療や機器の開発などに知見があれば、転職のチャンスがあるでしょう。

医療機器メーカー・業界の将来性

医療機器メーカー・業界は、少子高齢化が進展している日本において医療機器の需要が増すと考えられていることから、今後も成長していくと予測されています。

医療機器を必要とする人が増えるだけではなく、医療従事者の不足も影響し、医療の効率化を図るために医療機器の需要が増すことも考えられるでしょう。

また、海外に事業を展開する余地があり、国内からグローバルに進出する企業が増えるかもしれません。世界に向けた医療機器を提供するメーカーであれば、グローバルな活躍を実現できるでしょう。

医療機器メーカー・業界を理解して就職や転職を考えてみよう

医療機器メーカーとは

医療機器メーカー・業界は、一般家庭や医療機関で使われる医療機器をつくる企業です。研究職や開発職などさまざまな職種が連携し、顧客や医療現場に求められる医療機器を製造・販売しています。

医療機器メーカー・業界で働くことで、医療業界への貢献、人の健康や命をサポートできることなどを実感できるでしょう。

向いている人の特徴や業界の現状・将来性などを理解し、医療機器メーカー・業界への就職・転職を一度考えてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

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長友 美悠

株式会社タイズ

  • 関西メーカーへの高い合格率に自信あり。メーカーへの深い知見、太いパイプを活かした転職のご支援をさせていただきます
  • 「勤務地・給与」といった条件だけではなく「働きごこち・忙しさ・社風」など転職の軸を丁寧にヒアリングさせていただきます。
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