【ダイキンファインテック株式会社】業績好調の背景・社風・求める人物像について社長インタビュー!

ダイキンファインテックインタビュー
ダイキンファインテック株式会社 代表取締役社長 三杉 嘉彦 様

01. 会社概要

事業部が2つあります。1つがフッ素樹脂の加工事業を行う機能樹脂事業部です。 親会社であるダイキン工業の化学事業部から購入したフッ素樹脂やフッ素ゴムを成型加工しています。成型加工前は原料のため、パウダーやブロックなどの形をしています。そのままの形では社会的には使えないので、我々が成型加工を行っています。

もう 1つの事業部は半導体の洗浄装置を扱っているウェットプロセス装置事業部です。

02. 事業について

競合優位性

2つの事業で、各々の優位性についてお話します。

フッ素樹脂事業は親会社とも一貫した体制で行っており、親会社であるダイキン工業からもフィードバックが得られるため、より良い製品作りにつなげられるというのが大きいかと思います。

洗浄装置事業の方は、大手の洗浄装置メーカーとは異なり、最先端のLSI集積度を上げる技術を磨いていくというよりは、お客様から頂く個別の特殊な要求に対して応えていくようなやり方で洗浄装置を作っています。ですので、そこに応える技術力が強みとなっています。

両事業で共通なのはお客さま1社ずつから色々ニーズや困りごとを伺い、それをしっかり我々なりに考えて技術面から応えていく、というやり方やその技術力が強みとなります。

業績好調な理由

半導体業界全体が好調ではありますが、その中でも御社が業績好調なのはなぜでしょうか。

  1. 提案力の磨き上げ
    両事業部とも過去は多くの商材がお客様1社ずつ個別のカスタマイズでしたが、ここ何年かは各社の共通項を見出し、標準となる型を作りいろんなお客様に届けたいと考え、グローバル展開も踏まえて動き出しているところです。あくまでもお客様のニーズに対して動く、ということが多かったのですが、近年は当社にできることを自らお客様に提案し、働きかけるように変化したことが今の成長に大きくつながっています。提案をするために必要となる技術力は絶えず磨いてきています。今後はそこを踏まえて標準化とグローバル化を進めていきたいと考えています。
  2. 営業力
    ただ技術力だけがあるだけでは売れないため、営業力も重要です。お客様側の担当者はもちろん、上司あるいは経営者レベルとも話をできるつながりが必要です。特に単価が高い半導体の洗浄装置となると1台につき億単位のお金が動きますので、部長、統括部長、役員クラスとも繋がりが必要。また、両事業部の製品ともにお客様にお使いいただくためには技術の人、購買の人、品質管理の人など、それは多岐にわたります。お客様の組織構造の中で重要なキーマンとなる方を押さえる必要があります。私は営業が経営層に会いに行く時に連れ出されますが、上は上で関係を構築出来ていると、下のメンバーが仕事をしやすく、またメンバーがちゃんと仕事をしてくれているから、さらに上の関係も深まる、という循環です。

03. 今後の展開

半導体はアジア圏でまだまだ伸びると思います。中国や韓国、台湾は既に大きい市場になっています。さらなる展開に向けて、競合他社に対する差別化は相当意識をして開発していかなければなりません。また、洗浄装置事業においては、今後、欧州圏への展開を考えています。

設備投資面では、26年の2月には新工場を建てる予定があり半導体市場向けの製品の生産がメインとなります。製品面で言うと半導体に偏ってはいます。ただものすごい勢いで伸びているので、そこはしっかりと注力しつつ、半導体以外でも当社の強みが出せるようないい商品群を作りたいと思って、今何人かの社員に格闘してもらっています。ゼロを1にするのがすごく大変なので苦労しています。(笑)

社名の変更について

※ダイキンファインテックは2023年10月1日に東邦化成株式会社から社名が変更となりました。

何か変化はありますか?

かなり背筋を伸ばして、姿勢を正す感覚はありますが、方針とかこれまでの商売やり方とかを変えるつもりはありません。東邦化成としてこれまで培ってきたものは大事で、今後も継続させたいという思いは強いです。

体制の変更や人事制度の改定とか色々あるかもしれないですが、社員が挑戦したい、やってみたい、ということに対しては比較的やらせてあげられるようになったと思います。ジョブローテーションに関しては、もう少し計画的にキャリアを積んでいけるように整備が必要と考えています。

僕自身は自分の経歴の中ではものすごくたくさんのポジションを経験してきたのでみんなにも経験させてあげたいなと思います。

04. 求める人物

どのような人材が求められていますか?

キャリア採用に関しては、まずは機能として何が足りないかに合わせて採用を考えています。例えば、特許関係が弱いとなれば、今まで特許をやっていた人に入ってもらう。

生産技術の見直しをやるとなれば、生産技術をやってきた方に入ってもらう。 大企業ではないので人柄は重視しています。自分で問題を見つけて、自分で解決していくことができるか、周りを巻き込んでいけるかなどは、どの会社でも大体見方は一緒かなと思いますが、そういう人に入ってほしいなと思います。

もくもくと作業をすること自体がダメなわけではないですが、専門性を持っていても、勝手に1人でやっているだけではなく、周りを巻き込んでいくことは大事だと思います。

05. 企業風土について

社外の方からは風通しがいい会社ですねと言われることが多いです。僕自身は中にいてそう思っているかというと、そうではないです。会社は社内でのぶつかりや僕自身がすごく厳しいところもあるので、本当に風通しいいといえるのかなと疑問に思いながら経営しています。

コロナで中断していましたが、本社駐車場でのパーティーや社内旅行もやっています。もちろん、希望者だけです。休日をつぶして行くことなどから正直腰が重くなる人もいるかと思いますが、輪が深まるのでやりたい人は継続していけばいいのかなと思います。

チャレンジできる環境はありますか?と聞かれることがありますが、チャレンジは環境があるからするものではない、という思いもあります。チャレンジという言葉は難しく、気軽に使えないという思いはあります。チャレンジを応援するといっても、結局行動し、苦しみながらもがくのはチャレンジしている本人で、本人が一番苦しいと思います。

チャレンジをしていることやその苦労を理解してあげること、理解しているというメッセージを送ることはできますし、その環境はあると思います。そのチャレンジに成功した時に、人が本当に成長するのだと思います。

06. メッセージ

応募を検討されている方へ、メッセージをお願いします

今すごく伸び盛りの商材が3つあります。フッ素ゴムを成形したパーフロOリング(DUPRA)、半導体製造装置の部品に使われるフッ素樹脂成型品やフッ素樹脂コーティング製品、コンパクトに設計されている標準型半導体洗浄装置(S-FORM)です。商品を伸ばすというのは自分たちの価値を社会に認めていただくということであり、面白いことで、伸ばしていく面白さ、やりがいを感じていただきたい。もちろん苦労はあると思いますが、伸びている市場なので苦労があっても報われると思います。

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小椋 泰邦

株式会社タイズ

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