転職と家族の反対、その時どうする

弊社は関西メーカー専門の転職エージェント「株式会社タイズ」です。今回の記事では求職者の方より時折ご相談いただく「家族からの反対」というテーマで、まとめてみました。

―目次―

1．家族の理解は大前提
2．なぜ転職するのかをまとめる
3．家族が反対する理由TOP3
4．まとめ

家族の理解は大前提

そもそもではありますが、転職は自分の人生だけでなく家族の未来を左右する、重要なターニングポイントです。そういう意味で、「転職が決まった」という事後ではなく、転職活動を開始する以前に、家族へ相談し賛同してもらうことが望ましいです。
初めての転職、現職を続けながらの転職活動など、転職活動は精神的にも時間的にも負担が大きいもの。とはいえ職場の上司、同僚には相談がしにくい事柄だけに、どうしても一人で抱え込み、ストレスが溜まりがちです。そんな時でも、家族の協力が得られ相談できる環境があれば、客観的に自分を見つめることにもつながり、結果的に納得のいく転職活動が進められると思います。

「なぜ転職するのか」をまとめる

家族から転職の賛同をもらうためにも、まずは自分の中で「なぜ転職するのか」を整理し、まとめておくことが重要です。家族への説明を前提に再考することで、一時的な感情に流されていないか、ないものねだり、隣の芝が青く見えているだけではないかなど、本当に転職しなければ解決できない問題なのか、客観的に見つめなおすことができます。

家族が転職を反対する理由TOP3

年収ダウン
家族の将来への影響が大きく、それゆえ反対理由として最も多いのはこの理由です。あなたの年齢にもよりますが、30代40代であれば、住宅ローン、子供の教育費など、今後増えることこそあれ減ることのない生活費に影響が出るため、パートナーの反対も頷けます。ただ、この年代の転職は、一時的には年収ダウンしたとしても、5年10年単位（あるいは生涯年収）でみた際には、年収アップにつながるということも珍しくありません。入社当初は無難な職務ランクからのスタートとなっても、入社後に実力を発揮することで順当に昇進を果たすということが多いためです。そういう意味で、入社時の提示年収だけでなく、会社全体の年収水準や、将来的な年収推移のイメージなども確認し、家族へ伝えることで賛同を得られることもあります。

転居
年収ダウンに次いで問題となることが多いのは、転職に伴う転居です。持ち家で住宅ローンが残っている場合には、新居の家賃と合わせて負担がダブルになります。パートナーが仕事をしている場合には退職（転職）する必要が生じますし、就学中の子供がいる場合には転校を余儀なくされます。また、単に慣れない地域・環境で暮らすことへの漠然とした不安が反対の理由であることもあります。対策としては、新しい環境を事前にしっかりと下調べして、家族で旅行がてら訪れてみるなどは有効な方法の一つかもしれません。また単身赴任するという手段もありますが、そのための負担増や、家族がバラバラに暮らすことに対する抵抗感など、解決策にはならないことも多いです。やはり本質的には、今回の転職が、自分の、家族の夢を実現するうえで避けられないものであることを粘り強く伝えることではないでしょうか。

生活リズムの変化
年収は下がらない、転居の必要もない、ということでも意外な落とし穴が残っています。通勤時間が長くなる、残業が増えるなど、転職を機に生活リズムが変化するというケースです。
昨今は共働き夫婦も増え、育児に参加する男性も珍しくない時代です。出勤時間が早まる、帰宅時間が遅くなる等で、家事や育児の分担ができなくなるというのも、よくある反対理由です。対策としては、転職先企業での働き方をできるだけリアルにイメージして、家事が分担できることを粘り強く説明することしかありません。そのためには制度面の確認だけでなく、実際の制度利用状況や、現職社員の働き方などを具体的にヒアリングすることが有効でしょう。

まとめ

繰り返しになりますが、家族へは「転職活動を始める前」に相談しましょう。相談しないまま転職活動をはじめ、内定を獲得してから打ち明けたところ大反対されて、結果的に内定を辞退してしまう、というのは本当によく見かけるケースです。
あなたが家族を思うのと同様に、家族もあなたのことを大切に考えています。独りよがりの転職活動にならないよう、家族からも賛同を得て、家族一丸となって転職活動を進めましょう。