【研究職とは?】4つの種類と研究分野 転職先まで解説

新しい発見で社会貢献したい、好きな研究を仕事にしたいと、研究職への転職を検討している方は多いでしょう。中には開発職など別の仕事からの転職を希望する方もいるかもしれません。 研究職と一口に言っても、取り扱う研究や勤務先はさまざまです。細かい違いを知っておくと、転職先を考えるうえで役に立つでしょう。 ここでは研究職の主な種類と、転職先の選択肢について紹介します。

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「研究」の種類

まずは、おこなう研究の種類についてです。

研究の種類は、基礎研究と応用研究の2タイプに分けられます。それぞれの特徴は、以下のとおりです。

基礎研究

基礎研究は、学術的な知識に基づいて行われる研究のことです。0から1を生み出すための研究が主となり、新しいものや未知なものを探索し、理論的に解明することが求められます。物事の本質を深く追求する側面が強く、研究内容によっては数年もの長い時間をかけて成果を積み上げていくことも珍しくありません。

基礎研究によって得られた新しい概念や価値は応用研究で活用される他、開発職が新商品やサービスを開発するときに活用されます。ときには先行研究がいっさい存在しない中で法則の発見から忍耐強く行う必要があり、目的を遂行するための粘り強さが求められる仕事です。

応用研究

応用研究は、基礎研究によって発見された新しい概念や価値など、既存の研究結果を用いた研究を行います。すでに存在する研究結果などが、他のことにどのように活用できるか考え、実現できるかどうかを追及する仕事です。

基礎研究とは違い、時間的制約の中で研究するケースが多く、あらかじめ指定された納期までに研究を終えなくてはなりません。

分野の違いはなく、基礎研究も応用研究も機械や電気、化学やバイオなどさまざまな分野が存在します。

「研究職」の種類

研究職というと、企業の研究所で新しい技術を追求する華やかなイメージがあげられますが、チームで取り組むことも多く、サポート業務も必要になる仕事です。ここでは代表的な研究者をはじめ、研究職に分類される4つの種類を紹介します。

研究者

研究者は、あらゆる分野において新たな発見を得るための研究活動が主な仕事です。勤務先によって医療技術や食品加工技術、災害など研究対象は多岐にわたるのが特徴です。

前述のとおり、研究と一口に言っても大まかに基礎研究と応用研究の2種類に分けることができ、同じ研究者でもどちらの仕事に就くのかで業務内容は大きく異なります。

研究事務

研究事務は、研究に関する事務作業を主とする仕事です。研究をスムーズに行うためには、必要な資材を過不足なく手配したり関係者への情報共有や進捗報告のための書類作成を行ったりと、研究以外の作業も欠かせません。

研究者が研究へ集中できるよう、事務作業でサポートすることが研究事務の役目です。研究資材の調達や管理はもちろん、原料の企画書作成や製造手順書の確認など幅広く担当します。また、研究内容によっては特許の調査なども行います。

求人情報を見るうえで注意すべきポイントは、一般事務にあたる業務を含む職場もあることです。研究事務として募集される他に、一般事務や営業事務として募集されるケースもあげられます。

研究補助

研究者の研究を裏で支えるのは、研究事務だけではありません。研究補助も、事故やデータの誤りを防ぐためにさまざまな補助業務でサポートしています。

研究補助の主な仕事は、たとえば実験道具の洗浄・滅菌や実験結果のデータ入力、計測などです。実験道具を清潔な状態で用意したり、実験結果を誤りなく記録したりすることは、正しく計測するためには軽視できない部分です。

ただしキャリア採用で研究事務や研究補助に配置されることは、ほとんどありません。派遣で募集されることが一般的ですが、頑張り次第で時給アップなど好待遇も期待できます。

技能者

技能者は、実験結果のデータ分析など技術的なサポートを主とする仕事です。研究者の指示に従って研究室作業を行うこともあります。

「研究職の転職先」の種類

研究職が手掛ける分野は多岐にわたるため、必ずしも国立の研究所に就職・転職するとは限りません。地方にも勤務先は複数あることから、転職を機にIターンやUターンも検討できるでしょう。

研究職が転職先として検討できるのは、大まかに分けると以下の3種類です。

民間企業

民間企業の中には、専門の第三者機関に研究開発を委託するところもあれば、自社の研究室で新商品開発の基礎となる研究を行っているところもあります。

たとえば研究職からの人気が高い医薬品メーカーや食品メーカー、ほかにも機械、電気電子、化学メーカーなどは、転職先として定番です。研究スキルや知識を活かした成果が、新商品の発売や売上など実感しやすいかたちで得られます。

大学

大学の研究室では、基礎研究を始めとする様々な研究が行われています。博士研究員や助教として働くケースが一般的で、役職がつく研究職は学生への指導を担うこともあります。

また、大学に籍を置きつつも国や自治体の調査機関や施策の策定において活躍したり、民間企業に呼ばれたりする場合もあるなど、働き方はさまざまです。

企業のように時間的制約のない研究が主となるなど魅力の多い転職先ですが、助教への就職は難しく、相応の実績や専門性の高さをアピールする必要があります。

公的機関

公務員として国や自治体の公的機関で働く選択肢もあります。主な勤務先は、各省庁や地方公共団体の研究所などです。研究公務員という立場となるため、各省庁への勤務は国家公務員総合試験に、地方公共団体の場合は地方公務員試験への合格が求められます。

研究所といっても、新しい概念や価値の発見だけではないことが研究公務員の特徴です。たとえば警察庁の科学警察研究所では、テレビドラマにも登場する科学捜査のための研究が行われます。厚生労働省の国立医薬品食品衛生研究所や農林水産省の動物医薬品研究所など、同じ研究公務員と言っても勤務先によって分野も業務内容も大きく異なります。

各研究機関で職員として採用される他に任期つきの研究プロジェクトに参加する方法がありますが、いずれも募集そのものが少なく、採用されるのはわずか数名程度です。

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研究職への転職は、一般職やその他の技術職からは容易ではありません。研究職から研究職への転職がほとんどで、一部開発職から研究職に転職する例がある程度です。いずれの場合も同じ分野への転職および若い人材であれば、転職できる可能性は高くなります。

若い人材であっても、異業種で転職を目指すことは難しいのが現状です。研究職自体、即戦力を求める求人がほとんどを占めており、同じ技術を研究していた人材のほうが喜ばれます。

また、大学で働いていた人材よりも民間企業の研究室などで働いていた人材のほうが需要は高くなります。どうしても分野や業種を超えて転職したい場合は、社格を落とすなどある程度の妥協も視野に入れましょう。

研究の種類で見ると、基礎研究よりも応用研究に分類される求人が主流です。基礎研究のキャリア採用での募集はほとんどありませんが、新規事業立ち上げなどタイミングが合えば求人に出会える可能性はあります。

このように、研究職への転職は容易ではないため、理想の働き方や民間企業への勤務先を求める方は、業界に精通した転職エージェントの活用がおすすめです。メーカーへの転職を検討しているのであれば、タイズをご利用ください。関西メーカーとの太いパイプがあり、業界知識が豊富なコンサルタントが丁寧なヒアリングにもとづいて転職をサポートします。

研究職への転職サポート事例も豊富で、経験者の方からはレスポンスの早さや求人のマッチ具合など、多くの点で高評価をいただいています。以下のページでも研究職の方の転職体験を紹介していますので、ぜひご覧ください。

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まとめ

研究職は、基礎研究と応用研究のいずれかに携わる仕事です。具体的な業務内容は勤務先や目的によって異なるため、自分のやりたい研究が明確な方は、求人情報の勤務先施設の種類や業務内容もこまかく確認しましょう。

また、自分に合った企業が分からない方や、分野の異なる研究職への転職を検討している方は、転職エージェント「タイズ」の利用がおすすめです。

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この記事を書いた人

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安達 篤史

株式会社タイズ

これまで17年間、転職エージェントのコンサルタントとして従事し、これまで1,000名以上の転職支援を実施。
技術系を中心に幅広い知識・経験があり、納得感のある転職を実現している。

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