メーカー職種解説
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プラントエンジニアの需要は高い!転職成功の2つのコツ
現在、プラント業界でエンジニアとして働いており、転職するとなったらどのような選択肢があるのでしょう。ある程度経験を積んできたので、もっと待遇の良いところに転職したいと考えることもあるかと思います。 今回は、プラント業界の転職事情や転職パターンについて紹介します。
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プラント業界の転職事情
プラント業界で働くなかで転職したいと考えたとき、気になるのは「転職先は見つかるのか」だと思います。業界の転職事情はどうなっているのでしょうか。プラント業界の求人や業界の動向についてまずは見ていきましょう。
求人は活発に行われている
日本国内のプラント業界の動向は、他国と比べ成熟しているため、プラント業界での転職は難しいのではと感じる人もいるかもしれません。しかし、プラントエンジニアという仕事はまだまだ需要があります。
その理由は、成熟はしているものの、更新需要があるためです。現在稼働しているプラントの中でも、高度経済成長期に建設されたものは老朽化が進んでいます。新しいプラントに更新する動きがあることから、国内でのプラントエンジニアの需要はまだまだ見込めるでしょう。
また、近年は、脱炭素化社会を目指す動きが強まっており、石油に代わって、風力、地熱、バイオマスなど、いわゆる新エネルギーに目が向けられるようになりました。再生可能エネルギーを使ったプラントの新設需要もあり、その点でもプラントエンジニアの需要は見込めます。
さらに、国内では成熟したプラント業界ですが、世界に目を向けると、まだまだ発展途上の国は多いです。国内のプラント関連の企業が、海外プロジェクトに取り組む事例も多く、海外比率も高まっているため、海外での勤務を含めて考えると需要は高いといえるでしょう。
ほかにも、プラントエンジニア自体が国内で不足している事情もあります。高度経済成長期に現役だった人たちの定年退職が進んでいるためです。
そんな中、求人傾向としては、新卒のエンジニアがプラント業界を志望するケースがあまりないことから新卒採用枠は少なく、経験のあるプラントエンジニアが優遇されています。中途採用も成り手が少ない業界の事情から、売り手市場で人材不足という意味でも一定の需要が見込めるのがプラント業界の現状です。
プラント業界は、国内での新たな建設の動きは少ないものの、エネルギー関連から、環境系、製造系など幅広く、人々の生活には欠かせない将来性のある仕事といえるでしょう。保守管理などを含め考えると、継続して今後も必要な仕事といえます。安定感があることから、転職事情は厳しいものではありません。
転職後の業界動向
プラントエンジニアの転職は、エンジニアリング会社から、自社でプラントをもつメーカーに転職するケースが多いです。
エンジニアリング会社へ転職する主な理由は、働き方を変えたいというものでしょう。エンジニアリング会社は、複数の顧客を抱え、さまざまな案件に携わることから、出張がどうしても多くなります。一方、自社でプラントをもつ会社は社内で保守管理などを行うため、出張は少ないです。
また、複数の案件に携わるのではなく、同じプラントに携わりたい人には、自社でプラントをもつメーカーが向いています。
そのほかでは、いろんなプラントを経験したいという理由から、メーカーからエンジニアリング会社へ転職することもありますし、水処理施設を管理する官公庁へ転職するケースも見られます。
プラントエンジニアの転職パターン
次に、プラントエンジニアの転職で考えられる転職パターンを見ていきましょう。
同業種・同職種
自身のもつスキルや経験を最大限に生かして転職したいなら、これまでの業務と親和性があるほうが有利です。スキルアップや給料アップをねらうのであれば、同業種・同職種への転職が向いています。
同業種・異職種
働き方や給料アップを考えるなら、同業種・異職種への転職もあるでしょう。例としては、ワークライフバランスを改善するために施工管理から保守・保全に転職する、あるいは給料アップのために設計から施工管理へ転職するなどです。
これまでと仕事内容は異なりますが、年齢が若ければ転職は難しくありません。しかし、30代以上となると厳しいものがあります。
異業種・同職種
職種はそのままで、業界を変える方法もあります。プラント業界といっても、化学系から、食品、医療、エネルギー、自動車、環境、バイオマス、などさまざまありますので、業界を変える選択肢も多いでしょう。
職種は変わりませんので、これまで培ったスキルや経験を生かせます。違う業界にチャレンジしたい、ほかに興味のある業界がある人に向いた転職のケースです。なお、経験やスキルが評価されれば給料アップも期待できます。
異業種・異職種
ほかにも、プラントエンジニアから異業種・異職種へ転職するケースもあります。新しいことに挑戦したい人に向いた選択肢ですが、年齢が上がると厳しい部分もあります。
プラントエンジニアの転職に有利な資格やスキル
プラントエンジニアの転職で必要なスキルや役立つ資格について紹介します。
必要なスキル
プラントエンジニアに必要なスキルは以下の5つです。
・マネジメントスキル
・専門分野に関する知識
・設計スキル
・英語力
・コミュニケーションスキル
工場やその設備を建設する際に、適切に指示を出しながら、工期に間に合うように施工管理を進めていかなければなりません。そのため、マネジメントスキルが要求されます。
また、プラントエンジニアは機械、土木、化学、電気など専門分野が分かれていますが、その専門分野に関する深い知識が必要です。プラントそのものやプラント内の機械設備を製造するため、設計のスキルも求められます。
専門分野に関しては、大学の理工学部卒業程度の知識があれば、プラントエンジニアとしての転職を有利に進められるでしょう。実際にプラントエンジニアとして活躍している人の多くは、修士課程終了程度の知識を身につけています。
企業によっては海外の工場を担当することもあるため、英語力も必要です。専門分野に関することを英語で話せるレベルであれば、転職を有利に進められるでしょう。
また、プラントエンジニアは現場の作業員や契約会社とコミュニケーションを取る機会も多い職種です。相手の要求を汲み取りつつ計画を進めていく調整力が必要とされます。
役立つ資格
プラントエンジニアの仕事は、医療従事者や士業などと違って、働くうえで資格が必要なわけではありません。
ただ、仕事をするうえで高度な知識が必要とされるため、知識があることを証明できる資格を取得しておくと転職で有利でしょう。
役立つ資格は専門分野によって異なりますが、「機械設計技術者試験」や「CAD利用技術者試験」などは、どの分野でも役立ちます。
「機械設計技術者試験」は機械設計技術者の実務能力を測る試験です。3級から1級までの級別に分かれており、3級から誰でも受験が可能です。未経験者の場合は、まず3級を取得してみると良いでしょう。プラントエンジニアの経験がある人なら、1級や2級の取得がおすすめです。
「CAD利用技術者試験」は、設計支援ソフト「CAD」を扱う能力を証明する資格です。試験は2次元CADと3次元CADに分かれており、そこからさらに級別に分かれています。工場の設計でCADを扱う機会も多いため、取得しておきましょう。
機械設計技術者試験とCAD利用技術者試験について、詳しくはこちらをご覧ください。
「機械設計技術者試験」(一般社団法人日本機械設計工業会)
「CAD利用技術者試験」(一般社団法人コンピュータ教育振興協会)
転職活動のコツ!アピールポイントは?
ここまで、プラントエンジニアの転職事情と、選択肢として考えられる転職パターンについて説明してきました。
いずれの転職パターンにおいても、これまでの経験やスキルが考慮されないことはありません。異業種・異職種であっても、選考時に経験やスキルが見られ、実際に仕事に役立つ場面もあります。
最後に、転職活動におけるポイントを紹介します。
転職活動のポイント
プラントエンジニアの転職活動でしっかりアピールしたいのが、スキルや経験、そして実績です。アピールにつながる以下のようなポイントは整理して説明できるようにしておきましょう。
・携わったプラントの規模
・どのくらいの工期でどのくらいの規模のプラントに取り組んだか
・コスト削減や経費削減にどう貢献したか
・売上につながる新たな解決策を提案したか
また、給料アップを考える場合は、役立つ資格を取得していたほうが良い場合もあります。機械系なら機械設計技術者、電気系なら電気工事施工管理技士など、今後の転職プランに合わせて役立つ資格を取得しておきましょう。施工管理の一部業務に関しては資格取得が必須となる場合があるため、注意が必要です。
プラントエンジニアの関連資格についてはこちらの記事で詳しく説明しています。
そして、転職のアピールにつながる志望動機もしっかりまとめておくようにします。特に、同じ職種から別の業種に転職する場合、同じ業種から別職種に転職する場合などは、転職の理由や志望動機について深く掘り下げられる可能性も高いため、説明できるようにしておくと良いです。
エージェントを活用する
プラントエンジニアの転職について説明してきましたが、企業によって仕事内容もキャリアプランも異なるため、仕事を続けながらリサーチするのは大変です。ひとりで転職先を探すより、業界に詳しいエージェントのサポートを受けるほうが効率は良いでしょう。
また、企業の事情にも詳しい転職エージェントなら、何をアピールすべきか知っていますので、転職時のアピールなどサポートも期待できます。
プラントエンジニアの転職は「タイズ」へ
プラントエンジニアからの転職を検討しているなら、「タイズ」をご利用ください。ここからは、タイズのサポートの魅力について転職体験談とあわせて紹介していきます。
ポイント1.アナログマッチング®
タイズでは「アナログマッチング®」という独自のマッチング手法を取り入れています。アナログマッチング®とは、求職者の価値観や性格、理想的な働き方について丁寧にヒアリングを行い、職種や年収といった条件だけでなく、より求職者の価値観に合った企業を厳選した紹介を行う方法です。
アナログマッチング®では、条件などで絞った機械的なマッチングと比べて、紹介できる求人数はそう多くありません。しかし、通常よりも高度なマッチングが実現できて、より自分に合った企業を見つけられます。
また、タイズのコンサルタントは、担当企業や業界の日々の動向を詳しくチェックしています。求人票の情報ではわからない企業の社風や具体的な仕事内容などについても熟知しているため、より精度の高いマッチングのサポートが可能です。
ポイント2.きめ細やかなサポート
タイズでは、業界知識の豊富なコンサルタントが、面接対策や転職のアドバイスなども行っています。タイズだからこそ提供できる応募先に関する詳しい情報が役立つことも多いです。
【転職支援の事例紹介】
環境プラントメーカーで設計の仕事をしていた人が、素材メーカーの営業へ転職した人の事例を紹介します。
環境プラントメーカーの設計として勤めていたM.Tさんは、海外のプラント営業への転職を希望されていました。
転職のきっかけは、海外勤務の経験によって海外事業に魅力を感じたことだったそうです。前職では事業が縮小し、将来に不安があったことから、転職へ踏み切りました。
しかし、今回で2度目の転職。経験のない営業職を希望していたこともあり、転職は容易ではない状況でした。
そこでタイズでは、技術職から営業職に転職したい理由、海外で働きたい理由の掘り下げを提案しました。また、過去にタイズを通じて同じ会社の選考を受けた方がいたため、当時の質問項目などの情報を参考に面接の練習を行いました。
面接本番では、質問を想定通りに上手く伝えられたそうです。M.Tさんは無事内々定を得ることができました。環境プラントメーカーの設計から素材メーカーの営業への転職をサポートした事例の詳細は、こちらをご覧ください。
このように、求職者に合わせたきめ細やかなサポートが可能です。面接日時なども柔軟に対応できますので、転職を考えている方はお気軽にお問い合わせください。プラントエンジニアの転職は、エンジニアリング会社からプラントをもつメーカーの転職をはじめ、さまざまなパターンが考えられます。自分自身にあった転職を考えるなら、プラント業界の事情にも詳しい転職エージェントの利用がおすすめです。