メーカー職種解説
[ プラント ]
プラント業界を徹底解説!仕事内容やキャリアプランは?
プラント業界は、生活に必要なガスや電力などのエネルギーを作り出す必要不可欠な仕事です。そのため、求人としても需要の高いジャンルだといえます。 今回は、そんなプラント業界について詳しく解説し、代表的な職種のキャリアプランも紹介します。
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プラント業界とは
プラント業界とはどのよう企業が関わりながら仕事を進めているのか、具体的に解説していきます。
プラント業界とは
プラント業界の企業は、石油やガス、電力などのエネルギーに関連する施設や化学製品、食品などを作り出す大型設備の建設と維持管理に関わっています。
業界としては、プラント建設の受注側と発注側の両方が当てはまるため、設備を設計して建設する企業だけの領域ではありません。
発注する側には、まず化学や素材に関連する各種メーカーが該当します。生産される製品や条件によってさまざまな設備が必要になり、プロジェクトが大規模になるほど大型のプラントが必要になります。
BtoBが基本の仕事ではありますが、水処理設備などのインフラ関連では官公庁もプラントを発注する側になります。
また、ガス会社や電気会社もガスプラントや発電所の建設を依頼しますので、業界全体として、幅広い企業や役所が関わっているのです。
そして、これらの生産設備を請け負うのがプラントエンジニアリングメーカーです。
各メーカーや重工業関係からもプラントエンジニアリングに進出しており、幅広いジャンルに対してそれぞれの得意分野で事業が展開されているでしょう。
さらに、設備機器を製造することに特化したメーカーも存在しており、非常に広い範囲がプラント業界に含まれています。
プラント業界の仕事内容
プラント業界の仕事を詳しく把握するために、受注側から見た流れで説明していきましょう。
まずは仕事を引き受けるための営業から始まります。
先ほども説明したとおり、プラント業界はBtoBが基本ですので法人に対して営業を行うのが一般的です。見積もりやプラントの企画を提示するのもこのタイミングになるでしょう。
依頼を受けるためには、普段から取引先と良好な関係を築くことが重要で、細かな要望や質問に対して迅速に対応できる知識と技術も大切です。
依頼を受けた後は基本設計に取りかかります。
発注内容に対して、必要な条件を満たせる設備を考え、スムーズに稼働する大枠の設計を行う工程です。概要が決まれば次は詳細設計に移り、より具体的で細かな仕様や緻密な設計を行います。
設計が終われば、実際に必要となるパーツを調達しなければなりません。建設のスケジュールをもとに、価格、品質要求などを加味しながら、確実に送り届けることが必要とされます。
建設が開始されると、詳細設計に沿って工事が行われます。着工後は分野に分かれて、基礎工事や電気工事など複数の業者が関わることが多いでしょう。各スケジュールや工期に合わせてプラント施工も行われ、細かな調整作業も行われます。
工事が終わったからといって、すぐに稼働できるわけではありません。
実際に生産が開始される本稼働の前には、各設備が正常に作動して十分な性能が発揮されているか、不具合がないかを確認する試運転が行われます。
機器のひとつひとつを確認する静調整や、稼働させながらチェックする動調整を繰り返し、不十分な箇所が見つかれば再施工も必要です。
すべての条件を満たすことができれば、ようやく引き渡すことができ、本稼働後はアフターフォローとして保守、点検が継続的に行われます。
それぞれの工程には別々の担当者がつき対応しますが、建設から試運転までは同じ担当であることが多いです。
プラント業界のキャリアプラン
プラント業界でのキャリアにはどのような流れがあるのか、代表的な設計と施工管理のキャリアプランを見ていきましょう。
設計のキャリアプラン
入社して3〜4年の間はボイラーやコンベアーなど一部の担当領域を持ち、徐々にほかの機器の知識や経験も積んでいきます。
実績を積んで主任になると、ひとつのプロジェクトのリーダーや機器部門のメイン担当となるでしょう。さまざまな製品を知り担当領域を広げていくことが重要で、全体の流れやつながりを把握することが大切です。
さらに経験を積むことで徐々に役職も上がり、係長に昇進して課長までなると、会社によっては10〜30名を管理する立場になります。
役職が上がるにつれて部下が増え、担当するエリアも広がるのが特徴です。最終的には部長クラスまで昇進し、プロジェクト全体の責任を負います。
キャリア形成には、製品や機器についての幅広い知識が重要で、担当する業務範囲を増やしながら多くの経験を積む必要があります。
海外の案件も多く、国外でも活躍する可能性があるでしょう。その場合には現地の施工図や部品に関わる機会が増えるため、英語力を身につけておくと役立ちます。
また、現場での技術面だけではなく、外注業者や社内とのやり取りが多い仕事でもありますので、良好な関係構築や折衝力の高さが重要です。
さらに、キャリアアップしてマネジメントする立場になると、部下の教育やマネジメントスキルが欠かせません。プラント設計のやりがいや必要なスキルについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
施工管理のキャリアプラン
入社後はOJTという形で現場を経験しながら学んでいくことが多いでしょう。
先輩の下でサブ担当として動きながら、工事から施工の流れなど一連の業務を把握して知識を吸収しましょう。最初はメインの担当者から指示を受けながら仕事を行いますが、徐々に自身がメイン担当として案件に携わるようになります。働く上で実績が増えるごとに担当する案件の規模が大きくなり、担当エリアも変化することが多いです。
幅広い経験を積んで主任に昇格すると、ひとつのプロジェクトを任されるリーダーとなり、メイン担当としても活躍していくでしょう。順調にキャリアを積むと次に係長、そして課長と役職が上がっていきます。設計同様に課長になると10〜30名を管理する場合があり、上の立場になるほど部下が増えて担当エリアも拡大するのです。
順調にいけば、こちらも部長までキャリアアップ可能で、プロジェクトのすべてを任されると同時に責任も負うことになるでしょう。キャリア形成には、あらゆる現場を経験して知識や技術を高めることが大切です。
社内外とのやり取りも多いため、さまざまな場面での関係性構築ができるスキルは非常に重要になります。海外の案件や規模の大きい案件など、幅広い経験があるほどスムーズなキャリアアップが期待できるでしょう。役職が上がると、部下の教育やマネジメントスキルも必要になります。プラント施工管理に必要なスキルや平均年収については、こちらの記事で詳しく解説しています。
プラント業界の特徴
プラント業界の特徴について解説します。
プラント業界の特徴
プラント業界の特徴としては、まず業務範囲が広く豊富な知識が必要ということです。
電気や設備に関する技術系の知識は当然ですが、プラントに関わる法律関係についても知っておかなければなりません。次に、担当するエリアが広く出張が多いのも特徴でしょう。数ヶ月単位で滞在して仕事をする必要があり、プロジェクトが大規模になるほどその期間は長くなります。
また、基本的には設備が稼働していないタイミングで業務を行うため、休日や長期連休中の出勤が多いです。その分手当も多くなるため、特に施工管理は比較的給料が高い傾向にあります。
会社によっては海外の案件もありますが、英語が必須というわけではありません。
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まとめ
プラント業界は、幅広い分野の企業が関わり水処理などのインフラ事業にも関連します。
その中でもプラントの設計や施工管理は代表的な職種で、大型の生産設備を建設するためには必要不可欠です。需要が高いこともあり、担当エリアが広く出張や休日出勤など多忙な傾向もありますが、その分やりがいのある仕事でもあるでしょう。プラント業界でより良い条件の転職を考えている方は、ぜひタイズにお任せください。