メーカー職種解説
[ 機械設計 ]
【設備設計の転職】使える資格3選|キャリアアップする方法とは?
設備設計の仕事をしている人の中には、資格の取得を検討している人もいるでしょう。資格を持っていれば評価されるという考えがあるかもしれません。しかし、キャリアアップや転職の際に最も重視されるのは実務経験です。 そのため、資格取得を目指す際には、「なぜその資格が必要なのか」「どんな場面で役立つのか」などについて、きちんと理解しておくことが大切です。ここでは、設備設計の仕事に関連する資格やキャリアプランについて紹介していきます。
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設備設計に関連する資格
設備設計に関連のある資格として、次の3つが挙げられます。いずれも設備設計の仕事に直結する資格ではありませんが、取得しておくと有利な場合があります。それぞれの資格について見ていきましょう。
技術士(機械部門)
技術士は科学技術に関わる資格の中でも非常に難易度の高い国家資格です。
21の部門に分かれており、そのうち機械部門は機械器具設置の監理技術者として、プラント設備などに携わる場合に役立つことがあります。
試験は一次試験と二次試験に分かれていますが、一次試験に合格して登録を行うと、技術士補になることができます。この段階ですでに技術士補の有資格者です。その後4年の実務経験を経て二次試験に合格することで、技術士の登録を行えるようになります。
資格についての詳しい情報はこちらをご覧ください。
「技術士(機械部門)」
1級管工事施工管理技士
1級管工事施工管理技士は、空調設備や配管などに関する専門知識を証明するための国家資格です。設備設計の仕事においては、空調設備の設計に携わる際に役立ちます。
試験は学科の一次検定と実地の二次検定に分かれており、その両方で合格しなければなりません。合格率は一次検定が40~50%程度、二次検定が50~60%程度と国家資格の中では高めであるため、比較的取得しやすい資格といえます。
ただし、学歴と実務経験により受験資格が設定されているため、誰でも受験可能ではない点に注意が必要です。
資格についての詳しい情報はこちらをご覧ください。
「1級管工事施工管理技士」
TOEIC
TOEICは学生の頃などに受けたことがある人も多いでしょう。
国内で仕事をする分には、英語はあまり使わないかもしれません。しかし、設備設計の仕事では海外の工場から発注が来る場合もあります。そのような場合に、英語力が必要になることが多いです。
また、TOEICの満点は990点になりますが、点数によるレベルの目安は以下の通りです。
レベル | 点数 |
ネイティブスピーカー | 900点~ |
ビジネス会話 | 700~900点 |
メールでのやりとり | 500~700点 |
最低限の日常会話 | 400~500点 |
メールでの簡単なやりとりのみであれば500点以上を目指しましょう。しかし、専門用語も多い業界ですので、取引先とのコミュニケーションが多いのであれば800点以上のレベルは必要になると考えておきましょう。
資格についての詳しい情報はこちらをご覧ください。
「TOEIC」
設備設計に資格は必要?
設備設計の仕事に直結する資格はないことから、人によっては「資格を取得する必要はない」と考えるかもしれません。
設備設計の分野でキャリアアップを図るには本当に資格は必要ないのか、資格の代わりに必要なものは何なのか見ていきましょう。
必須ではない
設備設計の仕事は、必須資格はありません。
資格がなくても、管理職を目指したり高年収を目指したりするなど、キャリアアップは十分可能です。
はっきりとした目的がなく資格を取得しても、それを活かせる場面があまりないかもしれません。資格を取得するには、それなりの労力と時間を要します。
「役立つかもしれないから取得したい」というだけであれば、あまり資格にこだわる必要はないでしょう。
とはいえ、担当業務や今後やりたい仕事の内容によっては資格があった方が有利になることもあります。たとえば、空調設備の設計に携わるのであれば、前述した1級管工事施工管理技士を取得したおいた方が良いでしょう。
資格よりも実務経験が大切
設備設計の分野でキャリアアップを目指すのであれば、実務経験が重要です。普段の仕事から学べることは非常に多いため、一つひとつの経験をしっかりと糧にしていきましょう。
加えて、主体性も重要です。指示通りの設計しかやっていない場合には、高評価にはあまり結びつきません。無難に仕事をこなすという意味ではそれでも良いかもしれませんが、キャリアアップするのは難しいでしょう。
キャリアアップを目指すなら、トラブルに対して自分で解決策を考えて改善するなど姿勢が必要です。普段から自分で考え、気づいたことを自ら取り込んでいく癖をつけることで問題解決力も上がってきます。自分で改善した実績なども増えてくれば評価も上がってくるでしょう。
工程設計からまったく新しい生産ラインを作ったなどの実績があれば、キャリアアップを図る上で、大きな強みになります。ただ、そのような大きな実績を残すのはかなり難しいです。
最初のうちは、小さな実績を着実に残すようにしていきましょう。堅実に実績を残していけば、次第に大きな仕事を担当する機会も巡ってきます。転職を検討する際にも良いアピール材料になるでしょう。
設備設計のキャリアプラン
設備設計のキャリアプランは、大きく分けて3パターンあります。それぞれのパターンについて詳しく見ていきましょう。
設備設計のキャリアプラン
設備設計のキャリアアップにおいて最も一般的なのは、同業種のメーカーへの転職です。現在勤務している会社よりも規模の大きなところへ転職すれば、より大きな仕事に携われるでしょう。ゼロから工場を立ち上げる機会にも巡り会えるかもしれません。
また、同程度の規模でも、成長性の高い会社に転職するという選択肢もあります。転職直後はこれまでとそう大きく変わらないかもしれませんが、会社が成長すれば大きな仕事に携わる機会が増えてくるでしょう。
さらに、設備保守・保全の仕事へ転職するというキャリアプランもあります。これまで設計を行ってきましたが、これからはその知識と経験を活かして保守や保全を行うことになります。大きな仕事に携わるよりも、ワーク・ライフ・バランスを重視したいという考えの人におすすめです。
設備保守・保全の仕事は、設備設計の仕事と比べて、残業が少なめの傾向にあります。年収額アップを目指すのは難しいですが、自由な時間が増えることでプライベートが充実しやすくなるかもしれません。
そのほか、海外の工場へ行くというキャリアプランもあります。海外進出を検討している企業なら、現地での工場立ち上げの際に赴任するといったケースです。
現在勤務している会社で将来的に海外進出することになれば、転職しなくても海外赴任の可能性は出てくるでしょう。その場合には、設備設計の知識や技術だけでなく、英語力も身につけなければなりません。
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設備設計は、ほかの職種と比べて部署異動が難しい傾向にあります。たとえば、生産技術から設備設計に行くケースは見られますが、他の職種から設備設計に行くケースはほとんどありません。また、設備設計から他の職種へ転職することも同じく、ほとんどないでしょう。そのため、設備設計でキャリアアップしたい場合は、前述したように転職も視野に入れて検討する必要があります。
ただ、転職ではミスマッチにより失敗してしまう可能性もあるため、慎重に決断しなければなりません。ミスマッチを防ぐためには、業界を熟知している転職エージェントを利用するのがおすすめです。
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まとめ
設備設計は、資格の有無がそれほど重視されない分野です。資格を特に持っていない人でも、実務経験次第で十分にキャリアアップを図ることができます。資格の取得よりも普段の仕事を通じて、専門知識や技術を伸ばしていきましょう。小さな実績をコツコツ積み上げていくことが、キャリアアップにつながります。