不二製油株式会社の工場生産業務やワークライフバランスについて、中途採用のエンジニアにお話を伺いました。

（2018.9.12更新）不二製油株式会社 生産部門 油脂分別生産部　北 鷹 様

メーカー専門の転職サイト「タイズ」に求人を掲載している不二製油株式会社の工場生産業務について、タイズを通してご入社された生産部門 油脂分別生産部の北鷹様にお話を伺いました。油脂生産の生産職の業務内容や働き方、提案活動の取り組みやワークライフバランスについて、コンサルタントがインタビューさせていただきました。

インタビュー

不二製油株式会社 生産部門 油脂分別生産部　北 鷹 様

担当されている業務について教えてください。

不二製油に入社して２年目です。生産工場で、製造ラインの保守点検やトラブル対応業務を担当しています。調子の悪い機械があれば、機械を止めるか判断したり、止める場合はいつが良いタイミングなのかを決定したりします。一つの原料からろ過をして、フライ用油とチョコレート用油脂をそれぞれの過程で分離していきます。

前職ではどのようなお仕事を経験し、どのようなスキルを身につけられたのでしょうか。

高専を卒業して、石油精製会社に入社し、約３年間勤めました。蒸留装置、脱硫装置、その他石油精製に関わる装置の設備管理や運転管理を担当しました。設備の日常点検、保全業務、トラブル対応をしていました。機械一つとってもそれぞれ特性があって、ポンプでも様々な形・タイプのものがあって、一つひとつの特性を知った上でトラブルを解決する力を身に着けました。温度条件、振動条件、外的要因、機械そのものの要因など、トラブルの原因はあらゆるところにあり、問題の原因を探りながら、個別に対応していく、ということは現職においても必要なスキルです。

転職をお考えになったきっかけ、不二製油社を選ばれた理由を教えてください。

前職では近畿圏外で仕事をしていたのですが、約3年間生活をして、自身の地元である大阪で仕事がしたいと思ったことがきっかけです。これまでの前職での経験が生かせて、地元で働ける企業を探しました。また、前職は拘束時間が長く、プライベートが保てない状態でした。ワークライフバランスの実現も一つの理由です。

不二製油社への転職を決められる際、多少は不安があったかと思いますが、いかがですか。

仕事面では楽しみが大きかったのですが、会社に馴染めるかどうかという不安がありました。すでにコミュニティが出来上がっているところに飛び込みますので。私の場合、今の部署に学校の先輩が多く、話が盛り上がって飲みに誘ってもらったりして、入社前の不安はすぐに解消されました。

仕事はどのように進められているのでしょうか。

１日３交代制です。工場はかなり自動化されていて、生産ラインは24時間稼働しています。年間を通して、同じスケジュールで動きます。どの時間帯でも業務内容は基本的には同じですが、日中の時間帯の担当は業者との折衝や、出荷関係の仕事で業務量が若干多くなります。担当時間が終わると、次の担当班に「申し送り」という引継ぎを行います。この機械の調子が悪い、こういうトラブルがあった、今こういうことを進めている、など情報共有しています。

少人数で工場を担当するのは大変ではないですか。

自動化が進んでいるのは生産業務的には大きな効率化になりますが、トラブルが発生した時は大変ですね。少数精鋭で工場を見ているので、トラブルに対応できる人の数が限定されてしまいます。何か起こったときに対処できるよう、設備の知識をしっかりと持っていなければなりません。

発生するトラブルとは、どのようなトラブルなのでしょうか。

頻繁にあるわけではないのですが、設備のトラブルが発生することがあります。配管の劣化で穴が開いて漏れが発生したり、生産ライン自体が動かなくなったりする時があります。生産ラインの停止は生産量にダイレクトに影響します。なるべくトラブルが起こらないように日々の点検業務をしっかりと行っています。

不二製油に入社して２年目になりました。この圧力でこの温度はおかしい、この温度なのにこれだけしか流れていないといった、温度、圧力、流量の関係性の崩れがトラブルの前兆であることに気付けるようになってきました。これを早期に発見して、改善につなげていくのが私の仕事です。

扱うものが石油から油脂に変わって、仕事に共通点や相違点はありますか。

見た目としては、石油も油脂も液体で、生産ラインでの扱い方が非常に似ていますね。担当業務自体は製造ラインの保守点検が中心で、前職と同じ業務内容です。違うのは、石油は危険物で安全面に気を使わなければならなかったのですが、油脂は安全性はもちろん衛生面にも注意する必要があるところです。また、石油の場合は加熱して蒸留する、油脂の場合は逆に冷却してろ過するという、製造の過程が異なります。原料となる油脂はいろいろな成分が混ざった状態で工場に入ってきます。それを冷却し、チョコレート用油脂の成分だけ固まる状態に保ってろ過するという工程になります。

御社では従業員による改善提案活動が活発だとお伺いしたのですが、そういった提案はされているのですか。

現場を見て無駄だと感じる部分が改善されるよう、会社に提案をしています。不二製油では、生産部門の改善活動、生産現場の活性化のための活動をPIC活動と呼んでいます。例えば、製造の過程で排水が出るのですが、排水を処理するためにコストがかかります。どうすれば排水量を減らすことができるのか、上司と相談しながら改善策を考え、設備の改造を行います。これは生産ライン全体がどのような構造になっているか、その工程でどのような処理が行われているかが理解できていないとできないことです。また、今までずっと紙媒体で記録をしてきたのですが、資料が探しにくく、見つけるのに時間がかかっていました。記録作業を電子化するといった取り組みもしています。毎年、全社でPIC活動の結果発表会があるのですが、当部門は、海外も含めたすべての部署が発表する中で優秀賞をとりました。自身の意見を発信して、それが活用されて工場を変えていく雰囲気はかなりありますね。

御社では設備投資を積極的に行っているとお聞きしました。

そうですね。設備をまるまる新調する機会が多いです。新しい機械を導入するにあたり、機械のテストや検証を行うのですが、日本製、外国製の機械を両方用意して、私たちは現場の担当として立ち会います。

プライベートの面ではいかがでしょうか。

交代勤務なので、日程があわないメンバーもいますが、飲みにいくこともありますし、友人と会ったりしています。仕事がシフト制なので休みは土日の時もあれば平日になる時もあるのですが、スケジュールが分かっていますので、事前に予定を合わせたり、有給休暇を取ったりしています。私はバスケットボール部だったのですが、今でも社会人チームに入って練習しています。

生産職の方でも有給休暇は取りやすいのでしょうか。

有給休暇を誰かが取る時は、別の班のメンバーがサポートする体制ができ上がっています。前の班のメンバーの一人が４時間長く残ってくれ、後の班のメンバーの一人が４時間早く来てくれます。休みを取りたいのはお互い様なので、みんな快くやってくれます。

これから取り組みたいこと、これからの目標を教えてください。

調整力のある人になりたいですね。今は機械設備を相手にすることが多いですが、将来的には生産管理の仕事、お客様からの注文に対してどんなスケジュールで生産するかを考えたり、生産現場が対応できる量を把握して調整するような仕事、部署をまたいで折衝するような仕事をしてみたいです。

これからご応募される方へメッセージをお願いします。

今やっている仕事の中で身に着けたスキルはどこかで役に立ちます。データ処理に明るい職場にいた先輩は、生産現場の経験がなくても、Excelのマクロを作ったりして、会社に大きく貢献されています。転職を考えていらっしゃるなら、今の職場で得られる知識やスキルを全て取得してから、不二製油に来てほしいですね。

不二製油は常に新しいものを作り出す会社です。勢いがある、活気が溢れている、明るい会社です。私は、生産職が不二製油の製造を支えているという意識を持って仕事をしていますし、作ったものが日本はもとより世界に届くというところにやりがいを感じます。不二製油で、共に成長していける人と一緒に仕事がしたいですね。

本⽇は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

―担当コンサルタントより―
今回の取材を通じて、不二製油の生産を支える方の本音の部分を深く理解することが出来ました。生産業務といえば、しんどい仕事と連想されるかもしれませんが、さすがは不二製油。自動化を進めたり、働く環境を整備したり、よりよい環境づくりに社員の方々が率先して取り組まれていると感じました。また、有給休暇もしっかりと取得でき、ワークライフバランスも整った環境であると感じました。より良い環境で長く安定的に働きたい方は是非ともご応募ください。ご活躍頂ける環境が不二製油社にはあります。