川崎重工業株式会社 技術開発本部 システム技術開発センターのお仕事内容について伺いました。

川崎重工業株式会社 技術開発本部について、メーカー専門転職エージェントタイズがインタビュー!技術開発本部の取り組み/働く魅力/Iot化について/今後のビジネス展開について、お話をお伺いしました。

川崎重工業株式会社 技術開発本部
副本部長兼システム技術開発センター長/執⾏役員
才木昭義様

 

インタビューをさせていただいたタイズは、2005年の創業以来メーカー一筋の転職エージェントです。タイズでは無料の合格相談を実施しています。メーカー各職種への深い知見と、大手メーカーとのパイプには自信があります。HPでは掲載されていない「非公開求人」も多く保有しております。

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01. 技術開発本部と働く社員について

川崎重工業㈱の中で「技術開発本部」はどのような役割を担うのでしょうか?

川崎重工には、船舶海洋、車両、航空宇宙、ガスタービン・機械、プラント・環境、モーターサイクル&エンジン、精密機械の7つのカンパニーがありますが、それぞれが異なる市場の中で新しい価値を創造するために、精力的に研究開発に取り組んでいます。 技術開発本部は、各カンパニーを全方位的に見る立場にあります。特に重要な新製品開発プロジェクトにおいて、各カンパニーと密接に連携し保有する高度な基盤技術を駆使して、直面する技術課題を克服し、イノベーションを実現することにより、早期の目標完遂に取り組んでいます。

技術開発本部にはどのようなキャリアを歩んでおられる方が多いのでしょうか。

最初から技術開発本部配属の生え抜きが多いですね。場合によってはカンパニーに一時的に出向して、向こうに入り込んで業務をしてから戻ってきたり、その逆もあります。そういう意味では柔軟性のある人が多いですね。これしかできません、という姿勢では辛いです。全くしたことがない領域でもなければ、いつもコミュニケーションをしますので机の場所が変わったくらいの感覚です。カンパニーのことをよく理解するために、このような関係を保ちながらやっています。在職中に大学との共同研究を行ったり、論文を書いて博士号を取る人もいますよ。いくつになっても勉強しながらやっていける環境はあります。製品の幅が広いので、広い所に興味を持って、自分の技術をそこで活かしたいと思っている人にとっては非常に面白い職場だと思いますね。

才木様は色々なテーマに幅広く携わっておられますが、それを30名程の少数精鋭でやられているのですよね。

専門部隊として30名程度集めてはいますが、実際にはそれぞれチームを組んでやっていますね。例えばガスタービンであれば技術開発本部だけでなく、ガスタービンビジネスセンターの技術研究職と協力してやっていますし、最近はICTが注目されているのでその人材が多いですがカンパニーとやるときは専門の人材を集めて行っていますね。

02. IoT化について

御社の場合は、ハードを売りながら保守や運用サポートもされていますが 今後はそれに加えてサービスで付加価値を付けていくイメージですか?

製品によって異なりますが、今はデータの活用という意味では、ガスタービンや鉄道車両台車のIoT化に注力しています。故障せず、長く安定的に稼働するものをお客様に納品しながら、同時にコストを下げたい。そのためには機能の性能をよくするだけでなく、常に状況を見ながらマシンの状態を最適に保つ必要がありこの部分で大量のデータを活用しようとしています。
モーターサイクルでは、ライダーの話す言葉から、意志や感情を感じ取り、言語を通じて意思疎通するということを考えています。まだ手探りな部分もありますが、ハードウェアをしっかりつくることは大前提として、モーターサイクルが人格を持つことで新たなライディング体験や感動を提供したいですね。

才木様の部隊はICTとなっておられますが、IoTも統括してみておられますよね。

ICT、エレクトロニクス、ソフトウェアと言葉は変わっていますが、電子回路を自分で組み立ててソフトウェアを作って…という技術は私が入社した30年前からありますね。最近言われているAIやIoTについても、実は昔からやっていて、アピールが遅かったくらいです。

モノとインターネットの融合はさらに加速していくと思いますが、いかがでしょか?

モノとインターネットの融合としては、工場の中では様々な設備が自動化されて、ロボットが人間の隣で同じ作業をする、というような将来像は常に描いています。実際は既にロボットが人間の作業を行っている部分もあるのですが、工場の中なのでまだ一般の方々の目には留まらないですね。

IoTが注目され始めている理由は他にもありますか?

IoTが注目され始めているのは、インフラの整備が整ってきた側面もありますね。データのデジタル化はもちろん、モバイル通信はコストが安くなって、データを貯めやすくなっています。そういった時流に乗った開発は我々も行っており、明石には既にデータセンターがありますし、ビックデータ解析をしているカンパニーもあります。例えば、船舶の最適航路計画支援システムの開発も行っていますが、燃費向上のため低気圧を避けたり海流を計算するなど、自動車より難しい部分も一部あります。

IoTに関しては各社手探りの中で、まず何を目指すのかをこれから決めて取り掛かる、というイメージでしょうか。

ガスタービンは既にサービスを行っているため、やることが明らかです。ロボットでも以前から一部でサービスをしておりますが更に付加価値を高めたり、モーターサイクルでのサービスとなると、新しいことを考えていかなければなりません。例えば、バイクの情報を見える化して、ただライダーがそれを見たら危ないので喋るようにしよう、次はライダーの声を認識してコミュニケーションをしたい、など、「喋るバイク」について、テーマを練りながら企画しています。ビジネスとして確立しながら一方で新しい「コト」を作っていく両方が弊社にはありますね。

実際に御社の中で稼働しておられるようなICT絡みのシステム事例ってどんなものがありますか。

例えば電車であれば、状態監視、台車の振動をモニターする。ロボットが故障したらメールで送るとか。 最近は航空機生産の自動化を進めようとしています。航空機は職人さんの手作業によるところも大きいため、職人さんがどのようにやっているかを分析して無駄がないか、効率が悪い所はどこかという解析も含め、自動化を進めています。生産の効率化や無駄の排除は昔から取り組んでいますが、最近はそこにIoT(MES)の技術を取り込んでいこうという流れになっていますね。

03. グローバル化と今後のビジネス展開について

最近シリコンバレーに拠点を出されていていましたが、どのような意図があるのでしょうか。

情報収集的な意味合いもありますが、トップからは実際のシリコンバレーではどんなことが起こっているのか、 川崎重工がグローバルに加速していくためにその空気を持って帰ってくれ、と言われていますね。駐在員が2名ですので、まだ手探りの状況ではありますが他社に先駆けてできている部分はあるかな、と思います。 また各カンパニーからも調査の要望はあがっています。ロボットについては、ロボットビジネスセンターはシリコンバレーに子会社があり、拠点を持って活動しています。本社としてもそことシナジーを生みながらやっていくつもりです。

5,10年後に具体的にこんなものが世の中にでるだろう、といった製品や企画はございますか。

製品はほぼ決まっていますので、それをどのように広げて新しいビジネスを考えていくか、アイディア勝負な所もあります。今であれば、電気・ガスが自由化されている中で我々がどのように(ビジネスを)展開させていくかを、研究開発部門ではありますが、推進していきたいと考えています。
今後はエネルギーシステムの販売を拡大するとともに、これに付随するサービスとして、川重の製品は使いやすい、サービスがきめ細かい、売上向上に貢献した、とお客様に言って頂けるような提案を、時流に合わせて行っていくつもりです。完成されたものを「これどうですか?」と渡すのではなく、「こんなものはどうでしょう?」と提案として、お客様と一緒に作り上げるスタイルでやりたいですね。

04. 川崎重工業で働く中で感じる魅力

技術開発本部(公式HPより)

御社で働く魅力や、御社でこそできることはどんなところでしょうか。
当社は扱っている製品が幅広いことが魅力の1つですね。各製品を見て、横串を通すような仕事に興味があり、色んなことをやりたいという方であれば技術開発本部は非常に面白いと思います。単なる研究所ではなく、各カンパニーと密接に連携しており、カンパニーに対して技術開発本部として提案も行っている点が、他社にはない特徴だと思います。 例えば去年まではロボットのIoT化に携わった方が、今年はガスタービンに関わっているなど、他社ではなかなかない光景だと思います。

実際に才木様がやって来られた中でこの仕事は面白かったなというものはありますか。

関西国際空港のバゲージハンドリングシステムですね。初めての長期プロジェクトで、空港島が開港する前に、毎日船で通ってシステムを立ち上げました。チェックイン時に荷物を預けたら、国際線であれば4階のカウンターから地上まで、全てコンベアで運ばれるんです。荷物が紛失しないように監視をするのですが、その監視システムの通信系についてカンパニーの方から手伝ってほしいと要請を受けて、私が行きました。NECさんとの共同開発で、現場で一緒に作業していましたね。私は後半からの参加でしたが、カンパニーの人はすごく大変だったと思います。神戸工場の中にコンベアシステムを仮設して、荷物を流すのですがそのためにたくさんの荷物が必要だから、鞄やスーツケースをかき集めました。(笑)チェックインカウンターの所にKawasakiと書いてあるから見てみてください。そのシステムは今でもずっと使われていて、子どもに「これお父さんが作ったんだよ」と言えるのは良いですよね。

やはりそういう夢が御社にはありますよね。

車両なんかもそうかもしれないですよね。電車にのったら川崎重工って書いてありますから そういうのが楽しくて面白いですよね。
将来的には、良い意味で黒子のようになれたらな、と思っています。「こんなところにも川重が入っていたのか」と驚かれるような。バゲージハンドリングシステムもそうですが、ハードを提供しながら、そこにサービスもプラスするという形でやりたいですね。複数の製品を手掛け、複数のお客様に提供している我々だからこそ見えるものがあって、お客様自身も気付いていないようなサービスを提供できる可能性もあります。現状満足しているかもしれないけれど、こんなやり方もありますよ、と「あ!」と言われるような提案をしていきたいですね。

本日は、貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。
※本記事は2017年に公開されたものを再編集しています

 

05. 川崎重工業株式会社に転職をお考えの方へ

株式会社タイズより応募した方の年間採用実績数 40名(2018年度)

川崎重工業社様とはキャリア採用に関して本社・カンパニー人事担当の方と頻繁に情報交換をするだけでなく、求人部門の組織長や現場ヒアリングもさせて頂くことで太いパイプを構築しております。
情報の精度と新鮮さ、選考中の情報提供の質・量が他の紹介会社経由で応募するよりも高い為、ご応募から面接に至る確率や、面接合格率が圧倒的に高い状態です。
また、川崎重工業社の技術優位性や事業戦略、組織文化、人事制度などを深く理解しており、弊社独自の情報が多数ございます。
ご経験・転職背景・目的を細やかにお伺いし、求人を的確にマッチングした上で、丁寧にご推薦をさせて頂き、キャリアを活かせるポジションへの転職支援をさせて頂きます。
なお、ご入社後もタイズ経由のご入社者同士の交流会などでフォローをさせて頂いており、弊社経由でご入社頂いた方のご活躍・昇格をお伺いできるのをとても楽しみにしております。

川崎重工様のタイズ評価は?

「企業・求人を深く理解」して「質の高い推薦・フォロー」で求人を充足して頂いています。

採用部門とも頻繁に接点を持って頂き、求人ニーズをしっかりと理解した上で紹介を頂いております。
職場の見学等を通し、会社や職場の雰囲気を理解したうえで、人材のマッチングを計っているため、当社のニーズにあった人材のご紹介を受けられるという安心感があります。
選考フォローも丁寧に行って頂いており、優秀な人材を採用することが可能となっています。また採用決定後には退職交渉のサポートや、入社前後のフォローも行って頂いていることで、確実に採用に貢献頂いていると感じております。
技術系の採用に関しては特に強く、採用競合の多い職種においても、スキル(デジタル)だけでなく、タイプ(アナログ)マッチングが的確で、難易度の高い求人に対してのご紹介も信頼感があります。
必要に応じて様々な提案があり、求人側としても安心できます。これまでと同様に求人ニーズにマッチした優秀な人材を紹介頂きたいと考えております。

川崎重工業株式会社 人事本部 採用ご担当者様

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この記事を書いた人

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安達 篤史

株式会社タイズ

  • 関西メーカーへの高い合格率に自信あり。メーカーへの深い知見、太いパイプを活かした転職のご支援をさせていただきます
  • 「勤務地・給与」といった条件だけではなく「働きごこち・忙しさ・社風」など転職の軸を丁寧にヒアリングさせていただきます。
  • 転職成功者の満足度は92%! ※当社経由でご転職に成功された方へのアンケートより

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