企業インタビュー
[ 株式会社タクマ ]
【(株)タクマ】工事部の課長3名様に現場の働き方・社風・中途採用の求める人物像をインタビュー!
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01. 会社概要
1938年に創業以来、国産ボイラの開発に注力。その独自の技術力で1963年に日本初の連続機械式ごみ焼却プラントを完成させて以来、国内で最も多く一般廃棄物処理施設を建設してきたリーディングカンパニーです。
同社の強みはなんといっても技術力の高さ。焼却炉におけるコア技術のボイラも自社開発で、ごみの質に合わせて設計ができ、顧客の要望に合わせたオーダーメイドの提案が可能です。
またプラントの設計・施工・アフターサービス・運営管理まで一気通貫で行うことができます。近年では環境保全分野のみならず、ボイラ技術を活かした廃熱回収プラント・バイオマス燃焼ボイラプラントによって未利用エネルギーや再生可能エネルギーを活用し、地球温暖化対策分野にも貢献。今後は東南アジアを中心に世界規模でボイラやごみ焼却プラントのシェアを拡大していく予定です。
02. ご経歴について
まずは、みなさまのご経歴についてお聞かせください。
河村様:1992年に新卒で入社しました。東京支社の工事部に配属となり、それからは工期が2~3年のごみ焼却プラントの現場をずっと担当してきました。2006年には大阪工事部に異動となりましたが、神奈川県や茨城県の現場を担当していましたので、実際は各地の現場で勤務していました。
仕事はごみ焼却炉のプラント機器据え付けがメインですが、杭打ちから建屋の建築・設備の据え付け・試運転まですべての工程を経験してきました。
山口様:私は1989年に旧田熊プラントに新卒入社しましたが、2009年吸収合併されたことを機にタクマに籍を移すことになりました。
入社直後は地元の名古屋支店に配属され、最初の1~2年は名古屋市近辺の現場で民間のボイラの新設や試運転、ごみ焼却施設のオーバーホールを行っていました。1992年に浜松市の南部清掃工場の大規模改修工事に携わりごみ処理プラントの仕事を本格的にスタート。次から次へと新設工事を行って、最終的にはイギリスまで行きました。
帰国後は国内で2つの現場を担当し、最後の現場では現場代理人(所長)として赴任。そこから課長になって3年になります。現場の数は少ないですが一つの現場の工期が長く、これまで約30年間、現場で過ごしてきました。
荒川様:私も1988年田熊プラントに中途採用で入社しました。タクマへ転籍後、1~2年目は基幹改造工事や新設工事を担当していましたが、その後はずっとごみ処理施設のオーバーホール関連の業務を行ってきました。2013年に課長になって8年になります。
ご入社の経緯についてお聞かせください。
河村様:高専を卒業する1992年前後はバブル経済のタイミングで、卒業生一人に50社位の求人があり好きな会社を選べる贅沢な時代でした。地元に近い関西企業の求人を探しており、その中でタクマが民間のバイオマス発電をやっていることに興味を惹かれました。もともと事務仕事ではなく、ヘルメットをかぶって作業着を着て体を動かして仕事をしたいと思っていたので、その現場で設計や運転ができたらいいなと考えてタクマに応募。選考は面接だけですぐに内定をいただけました。
山口様:父親がボイラの洗缶を家業にしており、私も学生の頃から家の仕事を手伝っていました。いろんなボイラを掃除しましたが、タクマのものが一番シンプルで掃除しやすくて、素晴らしい製品だと思っていました。そこで父親の会社と取引があった田熊プラントに入社しました。
荒川様:基本的にはしっかりと経営が安定している会社が良いなと思っていました。高卒だったのでそれほど求人も多くなかったのですが、落ち着いた会社に入りたいと田熊プラントに応募しました。
現在はどんな業務を担当されていますか?
河村様:1課はごみ処理プラントの新設を担当しています。それ以外にも稼働して15年以上経過した設備は老朽化が進むので、設備の更新などを行う基幹改良業務も行っています。
基本的に静岡県から西側が大阪工事部の担当エリアです。営業から工事案件の見積り依頼を受けて、工事計画と見積りを作成し、受注が決まればより詳細な工事計画を行います。現場代理人(所長)を選定して、現場が始まれば赴任してもらうといったごみ処理プラントの管理業務を担当しています。
施工中は現場の窓口となってトラブル対応業務なども行います。課長として月に1度は現場確認および安全パトロールに出かけて、所長やメンバーの様々な相談に乗っていますね。
山口様:2課では民間のエネルギープラント、ボイラと発電施設の新設を担当しています。特に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が始まってからは売れ行きが良くて忙しいです。その他官公庁からの水処理施設の仕事で、当社の主力製品である砂ろ過装置ユニフロサンドフィルタの据え付けを行っています。
課長の業務としては河村課長と同様に計画・見積り・現場訪問を行っています。
荒川様:3課は官公庁関連からのごみ処理施設のオーバーホール工事を担当しています。年に一回、定期的に整備工事を行います。大阪工事部3課で34箇所、中部工事課で6箇所、九州工事課で13箇所、官公庁関連の現場を受け持っています。
今まででやりがいのあった現場を教えてください。
河村様:2009年~2012年に担当した「茨城県ひたちなか市のごみ処理プラント」の新設です。この現場は現場代理人(所長)として赴任して建築から請け負いました。
現場に行くと森の中の敷地で、まずは伐採からスタートしました。さらにその敷地は戦時下では陸軍飛行場、戦後は米軍の射爆場であったため、不発弾や機銃掃射の弾丸などを探索して取り除く必要がありました。爆弾処理専門の会社に依頼して、地表から5m以内に埋まっている爆弾の破片や弾丸、薬莢を探索するために探知機の棒を敷地内の2000カ所に刺していきました。幸い不発弾は発見されませんでしたが、機銃掃射による不発弾は収集し保管して自衛隊に引き渡しました。この作業だけで1年かかりましたね。なかなか経験することのない現場で、さらに東日本大震災と重なったこともあり、一番思い入れのある現場です。
山口様:私は難しい工事や短納期などの現場で呼ばれることが多かったのですが、一番思い出深いのは「奈良県の橿原市清掃工場」です。
この施設は地下を深く掘る必要があり、通常は地下1階程度の深度で良いのですが、その3倍は掘りましたね。
民家が近くにあるのでダイナマイトが使えず、3炉あったのですが一つの方向からしか掘り進められない状況でした。構台を組んだ上にクレーンを置いて掘り進めて、掘り終わると構台をばらしてまた組み立てて掘り始めるという作業を3回行いました。そんな工程を経て11ヵ月で完成させることができましたが、一番きつい現場でした。最後は建築部署とも仲良くなってみんな笑顔で現場を納められて嬉しかったです。
荒川様:担当したオーバーホール工事はどれも大変でした。
水管の清掃やストーカ(焼却炉)の清掃を行い、老朽化しているレンガやストーカを取り替える箇所は事前に調査しておくのが理想ですが、実際には清掃時に交換必要な部分を発見することが多いです。その分工数が増えます。昔はどんなに工数が増えても、予定していた日に立ち上げないと絶対に許されなかったので、徹夜で作業したこともありますよ。
しかし最近は施設にも余裕ができて、一日ずらしてくれたり、2~3日伸ばしてくれたりすることもあります。
03. 現場の働き方について
現場の一日のスケジュールについてお教えください。
河村様:スケジュールはどこの現場も同じです。朝8時、朝礼広場に作業員さんとタクマ社員の全員が集まりラジオ体操を行います。その後、今日の作業内容を報告します。私は職長さんの顔をみんなに見せたいので、職長さん全員に朝礼台に上がってもらって作業内容と人数を報告してもらいます。
次に建築とプラントの監督が業務の流れ・重機の入る場所・資材の搬入・立ち入り禁止エリアの説明をします。安全担当が昨日の検査で問題があるところがあれば報告と注意を行い、必要なことがあれば現場代理人(所長)が連絡して、最後に全員で掛け声をして朝礼を終えます。朝礼後は作業グループで集まり、危険予知の声掛けを行い、安全帯をかけて現場に行きます。
作業開始は8時30です。それから10時まで働いて30分の休憩を取ります。10時半から再開して、12時に昼休憩です。休憩中、作業変更や明日の作業予定について職長さんと監督が打ち合わせをしたりします。13時から午後の作業を再開。15時~15時30分に休憩を挟み、16時50分位に作業を終え、掃除をして17時に終了します。これが基本的なスケジュールで、夏にはサマータイムで始業と終業を1時間早める現場もあります。
コロナ対策はどのように行われていますか。
山口様:机にはアクリルのつい立を設置し、消毒液も各部屋に置いています。関東では作業員の了解を取って監視カメラを設置している現場もあります。これは現場で感染者が出た時に濃厚接触者を特定するためです。
荒川様:その他にもできるだけ休憩室の椅子の間隔を空けたり、食事の時間を交代制にしたりして、できるだけ接触を減らすような取り組みを行っています。
有給休暇の取得や休日についてお聞かせください。
河村様:有給休暇は申請すれば普通に取得できます。
現場では2週に1回は土日に休むことを推奨しています。所長がシフトを差配して交代で帰宅できるようにスケジュール調整しています。赴任先から自宅に帰る交通費は1カ月に1回分が支給されます。また、プロジェクトと次のプロジェクトの間には1週間~10日、長い場合は2週間の休暇を取ることが出来ます。
出張期間はどれ位ですか
荒川様:オーバーホール工事は1~3ヵ月間現場作業を行い、次の現場へ行く2週間位の社内勤務の間に代休を取っています。
山口様:エネルギープラントは半年から1年位です。短納期なのでまとまった休みが取りにくいので、少しずつ納期を長くする取り組みを行っています。
河村様:ごみ処理プラントはプラント工事だけなら1年~1年半です。ただ、土建も含めて担当する総合所長で赴任すると2~3年の工期になりますね。
04. 社風について
御社の社風についてお聞かせください。
河村様:若くても責任のある仕事を任せてくれます。これは他部署でも同じです。私も20代で小さな現場ですが所長として働かせてもらいました。果たして自分で良いのかとも思いましたが、仕事をしていくうちに土建にも詳しくなり、仕事への理解が深まりました。
プラント工事は建物ができてから機械を据え付けるというパターンが基本ですが、機械を入れる前から現場にいると全体の流れが分かって、仕事がはるかに面白くなりましたね。こんな経験が積めるのは仕事を任せてもらえる社風があるからこそです。私も若い社員に配管や築炉関係などの工程を「ここはあなたの責任でやりなさい」と指示を出して経験を積んでもらうようにしています。
荒川様:任せる社風は確かに根付いていますね。私の課でも社員にはいろんな現場に行ってもらっていますが、どんな工事でも最終的に納めた時に「やりがい」を感じると話してくれます。昨年中途入社した社員も最初はOJTで現場を回ってもらいましたが、今は一人で現場を任せていますね。特にオーバーホールは直接お客様と接する仕事で、工事を終えた後に感謝やねぎらいの言葉をかけていただくと大変嬉しいです。
山口様:私は関連会社の田熊プラントの出身ですが、新卒も中途も分け隔てなく接してくれて、正当な評価をしてくれます。頑張ってきちんと現場を納めていけば周りがきちんと評価してくれて昇進や昇格できる、そんな社風がタクマの良さだと思います。
05. 中途採用の求める人物像について
求める人物像についてお聞かせください。
山口様:やる気があって、ハキハキと話ができる人です。まずやる気がないと新しい仕事を任せることもできませんし、周りも助けてあげようという気持ちが湧きません。また監督は職人さんに好かれたり、信頼されたりしないと仕事が進まないので、人と人との関係をうまく作れる方を求めています。
河村様:これまで経験してきたことを活かしたいのか、それとも全然違うことをしたいのか、どちらかはっきりと聞かせてほしいですね。「タクマで何をしたいのか」という意志はしっかりと持っていてほしいです。
最後に転職を検討されている方にメッセージをお願いします。
山口様:やる気をもって努力さえすれば報われるし昇進もできます。
勤続年数に関係なく昇進できるし、新卒も中途も関係なくきちんと公正に評価されます。きちんと現場を納めていけば公正に評価されてどんどん大きな仕事を任されるようになって、上がっていけるチャンスがある会社です。
河村様:出張に関する宿泊費が定額で処遇が手厚く、日本全国いろんな場所に行けることが魅力です。知り合いがいないところで暮らしてみるのも面白いですよ。出張先で美味しいものを食べられて、美味しいお酒が飲めて、出張先で恋人ができて結婚した人もたくさんいます。
山口様:私は出張先の飲み屋ですぐに友人を作るので、今ではいろんな場所にたくさんの友人がいます。
荒川様:休日は出張先の観光地や温泉を楽しむことができますよ。
山口様:出張で海外に行くこともできます。私はイギリスに赴任して、家族と一緒にロンドンで暮らし、休日には家族でフランスやイタリアへ観光に出かけるなど生活を楽しんでいました。この仕事をしていなければヨーロッパに行くことはなかったと思います。
河村様:仕事も楽しく、プライベートも楽しく、人生も楽しくしたい方は、ぜひタクマに来てください。意欲ある方のご応募をお待ちしております。
06. 【取材を終えて】
今回の取材を通じて、工事部の仕事と働く方々の魅力を知ることが出来ました。皆さんが仰っていたのは、大変ながらも「完成した時の達成感」が味わえる非常にやりがいがある仕事ということでした。
タクマ社では若くてもやる気があれば仕事を任せてもらえる社風があります。きちんと現場を納めていけば勤続年数や新卒、中途も関係なく評価され、より大きな仕事を任されるチャンスがあります。
一緒に働く方々は明るく人情味が溢れ、長く働き続けられる環境が整っています。転職希望者の皆様に、是非エントリーをご検討頂ければと思います。