企業インタビュー
[ プライム プラネット エナジー&ソリューションズ株式会社 ]
積極採用中の生産技術部門で働く魅力・求める人物像などインタビュー!【プライムプラネットエナジー&ソリューションズ(株)】車載用リチウムイオン電池のトップシェア!
2017年にパナソニック社とトヨタ自動車が車載用リチウムイオン電池事業の提携を発表。
その後、着々と合弁企業の設立準備が進められ、2020年4月に合弁会社としてプライムプラネットエナジー&ソリューションズ社(以下PPES社)が新設されました。車載用をメインに、リチウムイオン電池の開発製造を手掛けており、トヨタグループを始め多くの自動車メーカーに採用されています。世界トップクラスのシェアを誇っているパナソニックの技術力・品質と、国内トップの完成車メーカーであるトヨタの生産力の融合を図っています。
今回は、生産本部の油原様にPPES社の生産技術の組織体制、やりがい、求める人物像などについてインタビューさせていただきました。
01. 油原様のご経歴について
「まずはプロフィールをお聞かせください」
2017年にパナソニックに中途入社しました。前職は自動車業界で生産技術に関わり、部分的に電池も担当していました。パナソニックに入社して以降は新しい車載用電池の生産技術の試作から量産、設備の立ち上げまでを行ってきました。
「パナソニックを転職先に選ばれた理由は?」
日本のモノづくりとして世界でトップになりたいと思っていたからです。自動車業界では生産技術といってもパーツごとに分かれてしまうことが比較的多いのですが、車載用電池という少しメッシュサイズを小さくすることによって、営業・開発・工場までの一貫したモノづくりの生産技術を見ることができることに魅力を感じました。
「今回、合弁会社となったことで風土や文化に変化はありましたか」
パナソニックは以前に三洋電機と合併した経験があるので、もともとダイバーシティーの風土があって、他の文化・仕組みを受け入れる土壌はあったと思います。ですので、社内では今回の合弁に対する摩擦は小さく、私のように中途入社の社員でも抵抗感は感じなかったですね。これまでのやり方と新しいやり方の良いところを取り入れながら、一番良いやり方を模索する、といった文化は今まで通りです。
02. 生産本部の組織・強みについて
「生産本部の組織構成についてお聞かせください」
国内には姫路工場・加西工場・神戸工場・洲本工場の4つの生産拠点がありますが、その中で私たちは姫路工場の製造部としてモノづくりを取りまとめています。
2020年10月には大きな組織変更を行いました。それまでは機能軸で各拠点のモノづくりをとりまとめる“生産技術部(仮称)がありましたが、組織変更ではお客様のご要望にスピーディーにお答えしていくべく、プロジェクト・工場ごとの体制をとることになりました。
私は姫路工場を担当しています。また、各プロジェクトには企画・営業・設計開発・生産技術・製造など、すべての部門が属しており、密に連携を取りながら量産に向けて日々の業務に取り組んでいます。
「組織変更に伴って何か変化はありましたか」
お互いに意思の疎通を図れる、新しい考えを生み出す新鮮な組織になりましたね。
今までは、生産技術部(仮称)という一つの固まった集団で仕事をしてきましたが、今回の組織変更によって営業・技術開発・生産技術が一つのチームとなって仕事をすることになりました。
ただし、変更が行われてまだ2ヵ月ほどですので、完全に機能しておらず、日々チャレンジを続けている最中ですが、現場レベルでの改善は加速し、課題解決のスピードが格段に速くなったと感じています。
「生産拠点ごとの役割はありますか」
車載用電池には大きく2つのタイプがあり、一つはハイブリッド車用の高出力のタイプ、もう一つがHEV やPHEV(プラグインハイブリッドカー)用の高容量のタイプであり、工場により生産する製品が異なっています。姫路工場では高容量タイプの電池を生産しています。
「御社の製品の強みは何ですか」
世界トップクラスの品質と、業界からの信頼・ブランド力だと思います。これまでパナソニックはリチウムイオン電池のリーディングカンパニーとして、業界を牽引してきました。しかし、最近では中国・アジアのメーカーが大きくシェアを伸ばしていることも事実です。今後激化する競争環境を生き残るために、常にチャレンジして現状に満足することなく、スピード感をもって新しい仕掛けをしていくことが大切だと考えています。
「電池ビジネスの特徴や面白さはどんなところにありますか」
将来に可能性を感じるところですね。電気自動車の未来がこの先どうなっていくのかについて、100%の答えはなく、他業界に比べて投資金額もかなり大きいため、電池はとても難しいビジネスです。ただし、エネルギーのクリーン化は世界的なトレンドになっており、リスクもあるけれど大きな成功を実現できる可能性があることに面白みがあると思います。
03. 生産本部の業務・やりがいについて
「設備開発の体制について教えて下さい」
弊社ではライン・設備の仕様・構想設計を中心に取り組み、設備の詳細設計については協力業者と開発を進めています。というのも、電池はまだ製法が確立していないため、どのようなラインで、どのような設備が必要なのかという構想を練る段階からスタートします。そのため、エンジニアとしての知見を活かし、業者と協力しながらライン構築・改善に取り組んでいますね。
「現在、特に注力されておられる取り組みについてお聞かせください」
姫路工場を利益の上がるラインにすることが私たちのミッションです。生産量・品質の向上は売上げに直結するので、それらに貢献することが私たち生産技術の使命です。例えば、生産ラインを止めてしまったら、その分売上げが上がらないので、止まらないラインを作る。人の作業が定常作業であれば、それはコストになるので省力化・省人化して効率よく製品を作る。また、品質では不良品が出るとロスが生じるので、高品質の製品を作る、といった改善に取り組んでいます。
これまで生産技術は設備などを工場に引き渡したところで手を離れていましたが、今は人件費を抑えたライン構築も重要な業務になっています。その業務に価値があるかどうかを判断し、付加価値のない業務は省力化・自動化していく。特に現在は工場内の物流の改善・AI・IoTの導入に継続的に取り組んでいますね。
「電池メーカーならではのやりがいは何でしょうか」
自分たちが製品を作り、世の中に送り出したという自負を感じられることが一番のやりがいです。
電池の製造方法はケミカルで、粉を練り、アルミ箔に塗ることから始まり、そこからさまざまな工程が必要で出荷までに長い時間を要します。電池は生き物のように外来因子に影響を受けやすく、同じものを作るのが非常に難しい製品なんです。
しかし、私たちが作る電池は自動車メーカーを始め、いろんなところに供給されていく面白さがあります。
また、私自身は難しければ難しいほど製品の第一号が完成し、お客様のところへ出荷されていく時に何事にも代えがたい喜びを感じます。日々の暮らしの中で、自分たちの作った電池を搭載する車を見かける度に、嬉しくなりますね。
04. 中途採用に求める人材・育成について
「どのような方を求めていらっしゃいますか」
現在は幅広く、様々な工程で人材を求めています。状況によって必要な人材は変化するので、特に職種を絞った採用はしていません。ただ、自動化・省力化に注力していることもあり、画像検査領域のスキルや経験をお持ちの方にはは、ぜひお越しいただきたいと思っていますね。
また、一つの工程でスペシャリストを目指したい方も歓迎しますが、どちらかというと様々な工程を経験して最終的にマネージャーになっていただきたいと考えていますので、そのようなご思考の方を求めています。希望を考慮しながらゼネラリストとして適材適所で配属して、様々な工程を経験し、マネージャーとして成長してほしいと思います。
「面接で重視されているポイントは何ですか」
技術面とお人柄ですね。技術面では、自身のどの技術に自信をもっているのかを重視しています。日々生まれる課題に対して、どうやって解決するのか、課題解決のためにこれまでどんな手段・ツールを使ってきたのかをお聞きすることが多いです。
電池づくりを知らない人がほとんどなので、私が面接官の時は電池の製造工程を説明した上で、あなたの技術を活かせるのはどんなところになりますかとお聞きしています。その時に自信をもって「この部分に活かせると思います」と答えてもらえると評価しやすいですし、配属もしやすくなると思います。
お人柄については、協調性・主体性を重視していますね。社内にはパナソニック・トヨタ・キャリアと様々なバックボーンを持つメンバーがいるので、協調していけるのか、自分の思っていることや考えていることを自ら発信できるのかが重要だと感じています。
「マネジメントする上で大切にされていることはありますか」
コミュニケーションの取りやすい雰囲気や労働環境など働きやすい環境を作ることがマネジメント層の大切な仕事だと思っています。何よりも人があってこそ、会社の組織があり技術があるのだと考えています。そして、メンバーが魅力ある将来を想像できて切磋琢磨しながら目標を持てるような部署を作りたいと思いますね。
「入社後の配属はどのように決めておられますか」
極板工程、組み立て、検査、検査の後にお客様の要望に合わせてカタチを変える工程など、これまでのキャリアによって配属を決めています。
今後はマルチスキル型の人材を育成しようと考えていますので、一つの工程だけなく、複数を経験してもらおうと考えています。自信をもってここだけは誰にも負けないという技術を持ってきていただければ、それを活かせるような仕事についていただきます。
「電池業界以外から入社された方へのフォローや教育はどうされていますか」
弊社へ入社いただく方は、技術スキルに自信のある方が多いので、まずはその技術スキルを活かせる部署がどこか、選考を通して判断し、配属先を決定しています。配属後はOJTやドキュメント、マニュアルを使いながら教育していきます。一人ではなくチームで仕事をするため、メンバーが協力してサポートしていきますよ。電池業界以外の出身者も多いので、安心していただいて大丈夫です。
「中途入社の方とプロパーの方に対する評価に違いは感じませんか」
私自身は感じません。ただ、前職でのやり方に固執するのではなく、まずはここでのやり方を受け入れてみて、その上で意見を言うという姿勢が大切です。パナソニックとトヨタといった垣根をなくしてチャレンジしよう、人材を育成していこう、というのが会社の方針なので、中途入社の方にとっては、まさに今が活躍できるチャンスだと思います。
「入社後に活躍される方の特徴はありますか」
自ら人に話を聞きにいける方、人の話を受け入れられる方、それにプラスして自分の意見を言える方が活躍しています。生産技術特有だとは思いますが、技術開発や工場部門、営業部門などの他部署との調整を行う業務が多く、そこでの折衝能力が仕事をうまく回す術だと思います。折衝能力も技術力の一つだと思いますね。それを持っている方は仕事もしやすくなり、他からの信頼も得られるので活躍することができます。変革の時期を迎えて、「昔はこうだった」と言っても今は違う、といったことがほとんどです。せっかく転職を通じて新しい道にチャレンジされるのですから、まずはそれを受け入れる器を持ってほしいと思いますね。
「御社に興味を持たれている求職者の方へのメッセージをお願いします」
姫路工場から世界に発信し製品を送り出すことをスローガンに、社員一同頑張っています。私たちと一緒にあなたの知識と経験を活かして、世界一の電池を世界に発信することに協力したいと思っていただける方ならぜひご応募ください。
私たちも精一杯あなたをバックアップします。良い仲間づくり、アウトプットにつなげられるように努力しますので、よろしくお願いします。
05. 【担当コンサルタントの一言】
インタビューを通して、油原様が明るく穏やかにお話しされながら、「世界で1番の電池を作りたい!」と熱く語っておられる姿が印象的でした。電池産業はこれから成長が期待される市場であり、業界未経験の方も多く採用されていることや、その方の得意分野・スキルに応じて柔軟な配属・育成されていることも印象的でした。自身のスキルを試したい、将来性のある製品・難易度の高いものづくりに挑戦したい、という方には、ぜひ出会っていただきたい企業だと思います。